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【講師も準備が大事】必見!入試応援でのポイント3点

2021/12/17

入試応援の際に絶対に知っておくべき3つのポイント

皆様こんにちは!
人材育成コンサルタントの上田一輝です。


さて、いよいよ入試間近になってきました。
受験生をお持ちの先生方には、入試応援の依頼がくる時期ではないでしょうか。
私も毎年、どこかの学校で受験生を応援しています。
ここでは、初めて入試応援に行く先生方が絶対に知っておくべきポイントを、わかりやすくお伝えしていきます。

入試応援とは

そもそも入試応援とは何でしょうか。
明確な定義があるわけではありませんが、ここでは「受験日に受験校の前、あるいは教室などで、受験生に最後の応援をすること」と定義して、話をすすめていきます。

イメージできない方は、皆様が受験生だった時を思い出してください。
きっと、受験校の前で先生たちと握手した経験があると思います。

その業務こそが、入試応援(激励)と呼ばれるものです。
この業務はとても特殊で、マニュアルなどがほとんど存在しないにも関わらず、その一言で生徒の合格をも左右してしまう、重要な仕事です。

 

また、日頃の授業と違い「次の機会」がありませんし、話す時間もありません。
絶対に失敗しないために、どのようなことをすればよいのでしょうか。
時系列順でみていきましょう。

1,前日準備

地図と交通経路を確認!

服装は可能な限りあたたかいものを

身だしなみを忘れずに
まず、前日に地図と交通経路をしっかり確認しておきます。
普段と違い、まだ暗い状態で商店も開いていないケースがほとんどです。
ですから、思った以上に移動に時間がかかります。
念のため、徒歩○分、とかかれていたら、その2倍ぐらいの時間をみておきましょう。
もちろん、地図の印刷も忘れずに。

交通経路も、早朝時間帯は本数が少なく、万が一乗り遅れてしまうと大変なことになります。
また、交通遅延が起こった場合に備え、違う方法で校舎に行くルートを探しておくとよいでしょう。(タクシー、バス含む)

 


次に翌日の服装です。
服装は可能な限り、フォーマルで暖かい服装を用意しましょう。
残念ながら、スーツの上にコートを羽織るだけでは、恐らく受験生を迎える頃には震えてしまっています。
なぜなら、一日のうち最も温度が低い時間帯に、一歩も動かずにただ立ち続けるためです。

私は以下の対策をしていましたので、参考にしてみて下さい。

・断熱下着(ヒートテックなど)を2重に着る
・スーツとシャツの間には必ずセーターと腹巻きをする
・靴下は2重にして、その間につま先用のホッカイロをいれる
・マフラーと耳あてを用意し、装着する
・貼れないタイプのホッカイロは両手用に2個用意する

いくらなんでもやりすぎだと思いますか?

ですが、断言します。
これでも寒いです。とても寒いです。
実際、応援現場で解散間近の様子を見ていると、震えていない先生を探すことが難しいぐらい、寒いです。
覚悟して望みましょう。

最後に、目覚ましをセットして終了です。
くれぐれも出発10分前にセットしないようにしてくださいね。

多くの場合、生徒と一緒に保護者もいらっしゃいます。
寝癖がある、ひげが残っている、すっぴんであるなどがないように
また、朝食をしっかり食べないと、代謝が上がらずいくら着込んでも意味がありません。
どうしても食欲がない場合は、せめてスープを飲んでから出発しましょう。

2,激励場所へ

近くのコンビニエンスストアで暖かい飲み物を買う

駅のトイレによっておく

最寄り駅に到着したら、真っ先に2つのことをしましょう。

まず、暖かい飲み物を一気に体に流し込みます。
持ち歩いても、わずか10分でホットコーヒーがアイスコーヒーに変わるほど、外が冷え切っているものです。
諦めてその場で飲んでしまうことをおすすめします。

そして必ずトイレに行きましょう
応援中は行けないですし、寒さのためトイレが近くなりがちです。

3,到着〜生徒が来るまで

同僚への挨拶をしっかり行う

学校関係者・他塾の先生とも礼儀正しく接すること

学校に到着したら、まず同じ塾の先生・職員全員に挨拶をしましょう。
多くの場合、ここで知らない先生もいるはずです。
必ず腕章や名札を着用したうえで、声をかけるとよいでしょう。

次に、自分の立ち位置を決めます。
最初の声掛けをする先生と最後の声かけをする先生はベテランがよいと言われています。
なぜなら、先頭の先生は生徒を見つける必要があるから、最後の先生の言葉が一番印象に残りやすいからです。
ですが、それは状況によって変わります。
自分が生徒から見て、何番目に握手する存在になるのか、確認しましょう。

このとき、注意しなければならないのは、他塾の先生および学校関係者との対応です。
腕章や名札をつけているということは、自塾を代表して参加しているということになります。
普段、他の塾の先生を見る機会はそうそうないでしょう。
だからこそ、応援時の対応が悪いと、「○○の塾は礼儀がなってない」と暗に批判されることになってしまいます。

そうならないように、常に敬語で接するようにしましょう。
もちろん、談笑をする・座り込む・携帯電話を取り出すのはもってのほか。

絶対にしないようにしましょう。

たまに学校関係者が気を使って、暖かい飲み物などを配ってくれることもあります。
(私は、食堂の朝食券を配ってくれる学校があることに出会ったことも!)
その際の対応は塾により異なるのですが、個人的には頂いたものを粗末にするほうが失礼だと思うので、ありがたくいただくことにしています。
ただし、生徒がいないところで飲む・食べるようにしましょう。

4,生徒到着

生徒一人一人に声掛けをする

声掛けの言葉はあらかじめ考えておく

さぁ、待ちに待った生徒とのご対面です。
皆が様々な表情をしながら、続々と押し寄せてきます。
多くの場合、自分たちの塾生であることがわかるように、バッジやワッペンなどを生徒につけてもらっているはずです。


その生徒を見つけたら声をかけ(可能なら苗字で声がけできるとベストです)、応援の先生全員と握手してもらいましょう。
また、他塾の生徒が目の前を通る時も必ず「おはようございます」か「いってらっしゃい」というのが暗黙のマナーとなっていますので、実践してください。

ここで大事なのは、ただ握手するのではなく何か一言を添えること。
ここで無難に「頑張って!」とか「焦らずに行こう」と話すのも良いですが、どうせなら生徒の心に少しでも響くメッセージを送りたいですよね。

 

私は「大丈夫、君(あなた)ならできるよ!ベストを尽くそう!」と声がけしていました。
これは「大丈夫」という言葉が一番不安をほどくことができる、ととあるアンケートに書いてあったためです(出典は失念いたしました…申し訳ありません)
加えて「頑張れ」だと、すでに受験に落ちている生徒を励ますことはできません。
ですが、ベストを尽くすのであれば、どんな立場の生徒もできます。

 

もちろん、これは一例です。

自分が担当している生徒を思い浮かべながら、自分なりの言葉をかけてあげるようにしましょう。

付き添いで保護者の方がいらっしゃるケースも多いです。
その際は、保護者の方にもお辞儀をしておくと印象が良くなります

 

また、相手から話しかけてきた場合はきちんと対応しましょう。
但しあくまで主役は受験生。
後続が見えているようでしたら、一度断りを入れて、改めて話をする時間を設けたほうが無難です。(まれにここで雑談を始めてしまう方がいますので注意)

なお、よく質問されるのが「手袋は外したほうが良いか」ということ。
正直、私はどちらでも良いと思います。
確かに手袋を外すのがマナーとしては正しいのですが、私達の手は往々にして冷え切っています。(心とは正反対に…)

更に、女の子の一部には、男性講師と肌が触れ合うのを意識的に避けたがる人もいます。
そこで私は、かえって生徒の手を冷たくせず、誰とでも握手できるように、薄手の手袋をした状態で握手をしていました。

5,応援終了後

雑談しながら撤収しないように注意する

試験説明の時間あたりになると、一斉に解散となります。
ここで帰るときに気が抜けて、つい生徒の名前や学校の様子などを話さないように注意してください。
近くには、受験関係者が沢山いますので、どこで誰が聞いているかわかりません。

 

まとめ

さて、ここまで時系列順に、激励での注意点とポイントをお伝えしていきました。
最後に激励の目的を考えてみましょう。
私たちはなんのために、寒空の中、受験生を待つのでしょうか。
一度手を止めて考えてみてください。
・・・
・・・
・・・









そうです。
受かってほしい、ベストを尽くしてほしい。
そして後悔ない受験をしてほしい。
だからこそ、私たちは待っているのです。
このことを忘れないでください。

寒いなぁ、早く終わらないかなぁ、という気持ちはわかります。
ですがそのことを口に出してしまっては、先生としていかがなものでしょうか。

毎日授業をしているとなかなか意識が向きませんが、一人ひとりの生徒には、一人ひとりの人生があります
その重要な分岐点に、私たちは関わっているのです。

私はいつも、応援しながら1年前の生徒の様子を脳裏に思い浮かべます。
そして、毎年感慨深くなります。彼らが受験を通してどれだけ成長できたのだろう、と。

 

多くの先生は、この言葉に共感していただけるのではないでしょうか。
勉強をロクにやらない状態から、なんとか問題が解けるようになるまでの過程。最後の追い込み。そして、受験直前の受験校相談。
すべての点が、線になる瞬間です。
ぜひ、万感の思いを込めて、彼らを勇気づけてあげて下さい。

”あなた”の担当生徒が一番喜ぶのは”あなた”の笑顔と応援です。

一人でも多くの先生が、応援の時に笑顔で生徒を送っていただけることを願っています。

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