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【学生講師必見】授業に直結するプレゼン力を身につける方法!

2021/12/17

塾講師として高いステージに行くために

新年度がはじまってから数ヶ月が経ちました。

塾においてはそろそろ新人講師の研修も終わって、

新人が他の講師と同じように通常授業を持ち始めている頃ではないでしょうか。

 

特に大学1年生で新人講師の皆さんは、

つい数カ月前までは自分が授業を受ける側だったのに、

いつの間にか立場が逆転して”先生”と呼ばれていることに、

良くも悪くも違和感を感じたりしている時期かもしれませんね。

 

大学も塾講師も、初めての事だらけだと思いますが、

1つ1つ経験を積みながら充実した大学、塾講師生活を送って下さい。

 

 

受験時代との違い

さて、そんな新人講師の皆さんに改めて振り返っていただきたいことがあります。

 

授業において、受験生時代と1番違うことって何でしょうか?

 

 

拙稿「【新人講師対象】失敗を成長につなげよう!今知っておきたい仕事の心構え」では、

お金を払う立場ではなく、もらう立場になるという金銭面のお話をしたのですが、

今回は指導面について考えてみましょう。

 

 

受験勉強などを行っていた過程を振り返ってみてください。

高校までの学習では、学説などで最も有力とされている説を採用した教科書の内容をしっかり理解して、

それをつなげたり、応用することが求められてきました。



つまり、これまで生徒であった皆さんは、

こうしたことを授業で教えてもらい、テストで解答できるように自分が理解する、

言わば、


知識の消費者


という側面が強かったわけです。



 

それに対して、教える側の塾講師という立場はどうでしょうか?

 

今度は自分が学び手にそれを教える側になるわけです。

そうなると、今度は自分が理解するだけでなく、

相手にもその理解を共有できるように伝える

言わば、

 

 

知識の生産者

 

 

という側面が強くなるのです。

 

学んだことをアウトプットする力が必要になってくるということですよね。

 

塾講師に限らず、社会に出てからも、アウトプットする力は常に重要になります。

 


例えば・・・

 

・商談相手に、契約する事でどういうメリットがあるのか、根拠をもとにしっかり説明する
・会社の会議で自分の企画する新商品を提案する時、その商品を出すことでどれだけの利益を上げられる
 のか?そしてそれによって生産コストをどれだけ下げられるのか?諸条件をもとに社員を説得する

 

などなど。


上記のものはわずかな例ですが、質の高いアウトプットをするためには、

漠然とした勉強だけでは中々身につきません。



そこで、

本稿では大学生の皆さんに

 

塾講師のわかりやすさにも直結するアウトプットの力を磨くためにどう勉強していけばよいのか

 

を、お伝えしたいと思います。

 

 

 

良くも悪くも教師とする

アウトプットする力を高めていくために、

大学生がローコストかつ手軽に参考にできるものがあります。

塾講師をしている大学生には特におすすめしたい方法です。

 

 

それは、

大学で受けている講義を参考にするということです。

 

 

具体的な中身に入る前に、

少しだけ大学の役割から考え直してみましょう。

 

 

 

まず、大前提として、

大学は研究の場であり教育の場であるということです。


 

今から数年前までは、大学へのニーズは研究を重視する面が強く、

講義を受け持つ教授や講師の中には、

研究や論文の作成にいっぱいで授業には力点をおかない人が多くいました。


しかし、近年は大学において教育の面も重視するようになっており

これまで以上に大学生への教育の場である授業評価(講義を行う教授、講師への評価)が、

フィードバックされやすくなったのです。



その結果どういう効果があったでしょうか。

 

 

 

大きな特徴としては休講の数が減ったことです。


休講をたくさんしてしまっては、学びたい学生からの評価が低くなってしまうからです。

 

つまり、現在大学生の皆さんは、教授がこれまで研究してきたことを授業でどう教えてくるのか、


以前に増して生の講義に接する機会が増えているわけです。

 

 

「大学と塾の授業は全く関係ない」

 

 

そう思わずに、ぜひ、

授業者の視点で大学の講義も分析してみていただきたいのです。

 



もちろん、大学が教育を重視するようになってきたといっても、

皆さんにとってきっと「興味深い!」と思える授業もあれば、

「サボりたい」と思ってしまうような授業もあるでしょう。

 

 

興味深い授業を行う教授の講義は、意欲的に受講しているため、良い所を吸収しやすいと思います。

しかし、そうではない講義も、

実は皆さんには大変示唆に富んだ授業なのです。

 

眠くなる目をぐっとこらえて、

 

「この授業は一体どうしてこんなにつまらないのだろう?」

 

 

ということをを考えるきっかけになるからです。

 

例えば、

 

◯授業がつまらないと思う理由
・わかりづらい←自分に前提知識が足りない?説明力の問題?
・これを学んだことで何に役立つのかが見えてこない
・学生たちの学びたいことと教授の教えたいことが一致していない
・1文1文が長くて聞きづらい。

 

これらをもとに以下のような考察が出来ます。

 

 

◯自分が気をつけること
・生徒に前提知識が足りない?
▶難しい用語などは、簡易な言葉で置き換えたプリントを適宜参照できるように作っておこう。
 説明の際には、小学生でもわかるように1つ1つ平易なステップを踏むことを忘れないように。

・これを学んだことで生徒はどう役立つのかが見えてこない
▶(歴史の授業を例として)自衛隊の歴史を学ぶことで、これまで何が問題となってきたのか、そしてそれがなぜ問題なのか。こうした背景をふまえて今話題になっている集団的自衛権の本質がわかる。
というようなことを生徒が実感をもってつかめる授業にしよう

・生徒たちの学びたいことと教えたいことがつながらない
▶教える内容に対して、生徒が興味を持ってもらえるような発問方法、教材は何だろうか?

・1文1分が長くてわかりづらい
▶自分が説明する時は1文1文を短く、耳に入ってきやすいような言葉を選んでいこう。

 

というように、

自分が行う授業での生徒の目線に置き換えて考えることが出来るのです。

 

 

 

本から学ぶ

塾講師として各教科の専門性を高めるために特に有効なのが、

教える科目の専門的な本を日頃から読んでおくことです。

 

本というのは、読む人によって良書も悪書もあります。

しかし、商品として出版されている以上、

一定の水準をクリアしたものが書店に並んでいることもまた事実です。

 

 

著者の中には専門が他ジャンルの人もいますが、

書店に何冊も本を出しているような作家の多くは文章を書くことで生活しています。

 

 

こうした人達が文章やグラフなどの活字だけでどう読者に伝えているのか?

 

 

知識を集めるだけでなく、伝え方も考察しながら読んでみてほしいのです。


伝えるという点では塾講師も同業者なので、

文章だけで勝負する本から学ばない手はありません。

 

 

 

具体的に筆者はどう利用したかご紹介します。

 

注意した点はたった1つ

本を読んだ後に、読んだままにしないことでした。

 

 

 

筆者は以下のような紙を本にいつもはさみ、

時間があるときに本の内容を自分の言葉でまとめる練習をしていました。

 



 

冒頭でもお伝えしたとおり、

私たち塾講師は、[アウトプット]が最終ゴールです。

 


読んだ本の内容を自分の言葉で伝えられるのか?

そうしたことを意識しながら読んでいけばただ読むのと大きな違いに気がつけます。

 

 

例えば、

一度読んだ時には理解できたけれど、上手く説明しようと思ったらつながりがわからなかった…

では、もう一度該当する部分を読みなおしてみよう。

もしくは、それに関連する他の本を読んで知識を補ってみようか。

 

 

…と、アウトプットを実際にしてみることですぐさま次の行動へと移れるのです。

 

 

大学に入って1,2年生の間は、必修の授業などで中々忙しいと思いますが、

電車通学の時間や授業の空きコマなどの隙間時間を利用して是非多くのことを学んでいって下さい。


この積み重ねがきっと皆さんの授業力を大きく成長させてくれるはずです。

 

まとめ

本稿では、塾以外の場にも授業に必要なプレゼン力を身につける方法を、

具体例をもとにご紹介してきました。

 

普段塾で授業がある日は、

授業を行うことや生徒の対応、事務処理でいっぱいになってしまうことが多いのですが、

本稿で述べたように、

授業以外の時間でも常に良い授業にするためのアンテナをはってみてください。

 

 

きっと、指導書や参考書を読んでいただけでは出せなかった深みが、授業に出てくるはずです。

 

本稿は以上です。

 

ここまで長文ご精読ありがとうございました!

 

 

 

 



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