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塾講師バイトのメリットとは?就活や社会人になってから将来にも役立つ!

みなさん、はじめまして。

 

いきなりですが、今回は社会人の目線から見た塾講師バイトのメリットについて書いてみようと思いました。

 

一般的な塾講師のメリットというと、
大学などの授業後の空き時間に効率よく働ける
朝早くない
時給が高い
などのメリットを耳にしますが、逆に、長時間の仕事が少なく効率が悪い、夜遅い、時間外の仕事が多いなどのデメリットも多く耳にします。

そして、これらのメリットは塾によっても違いますし、他業種でも同じようなメリットデメリットがあるとも言われます。
 
そこで、就活のための社会人基礎力講座や、企業研修などを担当している立場として、塾講師経験がどれだけ社会に出てから役に立つのかという視点で

社会人の目から見た「塾講師の仕事が社会で役立つメリット」をまとめてみました。 

 

目次

 

 

塾講師のメリットその1:プレゼン力

 塾講師のメリットとして最も代表的なスキルが「プレゼン力」です。

塾講師業の中で最も重要な仕事の一つは「決まった時間で内容を分かりやすく伝える」ことだといえるでしょう。教材研究や授業計画の立案から始まり、特に集団授業の場合、全体の反応を見ながら、授業の流れを調整し、クラス全体を納得させなければいけません。

これらはプレゼンテーションにおける企画書の作成、資料の収集、そして合意形成などの各フェーズに置き換えることができます。
 
また、緊張しすぎないことはもちろん、声の大きさや話し方、姿勢、リズムやタイミングの取り方なども、プレゼン力向上には不可欠な要素です。それらを実践で学ぶことができるのは、塾講師業の大きなメリットと言えます。

実際に別業種への就職後、塾講師経験が活きたと言う話はよく聞かれます。社会人基礎力の中では、「発信力」(自分の意見を分かりやすく伝える力)に直結するスキルです。
 
 
 

塾講師のメリットその2:コミュニケーション力

 次に挙げられるメリットが「コミュニケーション力がつくこと」です。

塾や予備校では前に出てただ喋るだけの講師は通用しない現場がほとんどです。

個別指導では対話が当たり前ですが、集団授業においても、昨今の「アクティブ・ラーニング」の流れの中で、いかに生徒とコミュニケーションを取るかは重要視されつつあります。
 
 
授業中の発問を中心とした基本的な対話や、その際の目線の高さや送り方、リアクションの言葉とタイミングなどを磨くことができます。
何より生徒からの評価や反応がダイレクトに伝わることも多く、謙虚な気持ちで臨んでいれば、すぐに自分の不足や失敗に気づくことができます。

社会に出てからは、中々指摘して貰えない細かいことや際どいことも、生徒はずけずけ言ってくれたりします。それらを絶好の機会と真摯に受け止めて、成長の糧とできるのは塾講師バイトの大きなメリットと言えるのではないでしょうか。

社会人基礎力の中では、傾聴力(相手の意見を丁寧に聴く力)に直結するスキルです。
 
 
 

塾講師のメリットその3:マネジメント力

最後に意外と見落とされがちですが、重要なメリットがマネジメント力です。

塾や予備校に求められているのは、多くの場合成績向上や受験合格です。そのため、講師は目標達成までのプラン作成や、それらの実行のマネジメント、モチベーションのアップや維持といった関わりも重要な仕事になります。
 
社会に出ると色々なプロジェクトにチームとして参画することになりますが、受験も一つのプロジェクトです。クライアントである受験生の目標達成のため、関わる講師・スタッフが一丸となってプロジェクトを進めていきます。当然、その生徒のために使うことのできる時間や人員は限られていますから、その制約の中でうまくリソースを配分して最大のパフォーマンスを引きだし、目標達成の蓋然性を高めていくわけです。

社会人基礎力の中では、計画力(課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力)に直結するスキルです。
 
 
 
 
では、これらの塾講師のメリットが活かされる具体的なシーンはどのような場面でしょうか。
具体的な場面をみていきたいと思います。 
 
 

塾講師のメリットが活きる場面1
サラリーマンに意外と多い「教える」シーン

まずは、上記のメリットの中でも、特にプレゼン力とコミニュケーション力が活かされる場面です。

 

①後輩に仕事を教える

仕事内容をわかりやすく教えて、相手がひとりで業務を出来るようにサポートすること。

この「教える」業務は、実は業種や職種を問わず結構ひんぱんに発生します。

「仕事」と「勉強」を入れ替えたら、まさに塾講師の仕事そのものですよね。

 

相手が教わったことをスムーズにこなせるようにするために、教える方が工夫しなくてはいけないところも同じです。
カリキュラムを立てたり、相手によって伝え方を変えたりと、みなさんが現在苦労していることは、そのまま役立ちます

 

②お客さんに商品・サービスを伝える

いわゆる「営業」です。営業というと、外交的で陽気でしゃべりも返しもうまく、お世辞も言えなきゃいけない・・・なんてイメージが強いかもしれません。

しかし、営業のメインの仕事はしゃべりでも返しでもなく、「自社の商品・サービスの特徴を伝えて、買ってもらう」ことです。

つまり、わかりやすく説明して(教えて)、行動してもらうことが重要なのです。

 

似たような仕事内容を、どこかで聞いたことがありませんか?

そう、塾講師の毎日の仕事の中に含まれています。

 

たとえば、あまり勉強に興味を持ってくれない生徒に、世間話から現状を聞きとり、興味をかき立てながら、問題を解いてもらうところは、営業職の仕事をイメージしやすいところです。

生徒が説明を理解して、自分で勉強する方向へと、私たちは「営業」しているのかもしれませんね。


コラム:塾講師と営業職とに、共通に役立つ説明方法

私は保険の選び方を電話で説明しながら、営業する仕事をしていたことがあります。
その時に、よく使っていたのが「生命保険には、実は3つの役割があるんですよ」というように、
要点の数を明示して、つかみとして先に言ってしまう方法です。
この方法は、ちょっと複雑な内容を説明する時に役立ちましたが、生徒への説明にも、かなり奏功しています。
そして、逆も真なり。
生徒に効果的に説明するパターンを得たら、それは営業職でも役立ちますよ!

 

 

塾講師のメリットが活きる場面2
仕事でよくある「板挟み」をチャンスに変える!

  1. 生徒はがんばっている(つもり)。でも保護者にはサボっているように見える
  2. 保護者に、生徒の遅刻や宿題忘れのペナルティを告げて善処を依頼しなければいけない
  3. 生徒と保護者で、部活に対する意識が異なる。志望校が異なる

塾講師をしていると、日々こういうことが起きてきます。
保護者と生徒との板挟みの中でコンタクトを取ることは、もはや業務の一部になっていると思います。
あなたも、もう経験済みかもしれません。

 

1.のケースで保護者から「なんとか言ってやってください・・・」とお願いされるケースもあれば、
生徒がうまく言えないでいることを、代弁したくなるケースもあるでしょう。

2.のケースは、講師が板挟みになるわけではありませんが、
保護者や生徒の気持ちや、その後の展開を考えると、言いにくくなってしまうことも多い事例でしょう。

 

こんな「板挟み」が起きた時、あなたはどうしますか?

 

もちろんケースバイケースで、こうすれば必ずうまくいくという魔法の方法はありません。

でも絶対触れるべきでないというのも、極論ですよね。

 

ポイントは「誰も責めない!!」

私のおすすめは「誰も責めない」ことと、

生徒と保護者の双方に、お互いの「気持ちと情報を媒介する」ことの2つです。

 

「責めない」ことは、かなりハードルが高いかもしれません。

しかし、責められると、自分を守りたくなるのはみんな同じです。

そして守りに入ると、子どもであれ大人であれ、相手の話

を聞きにくくなってしまいます。

 


講師の行動は、生徒の「わかった!出来た!」「出来そう!やれそう!」へつながる一歩にしたいですよね。

聞く耳と次の行動を封じてしまう「責める」は、別の形に変化させる方がベターです。

 

そこで代わりに、

講師の「宿題が出来ていなくて生徒を心配している気持ち」や、

「生徒ががんばっているのを知っているから、言いにくく思っている気持ち」などを伝えます。

その上で、下記のような情報を伝えます。

「こういうことがあったので、このように協力くださると助かります。」

「ここはがんばれる?じゃ、これだけやってみようか。」

 

そして同じような形で保護者に生徒の思いを伝えたり、生徒に保護者の意図を伝える作業をします。

講師が媒介するのは、イライラや怒りではなく、その後ろにある思いや意図の方です。

 

ちなみに、3.のケースは、双方が建設的に意見を伝えられるように、

お手伝いをしているだけで、なぜかうまく着地してしまうことがよくあります。

 

講師が、生徒と保護者の媒介をするのはとても繊細な作業ですが、

これをしていくと、信頼関係が築きやすく、協力を得られる範囲がぐっと増えてきます。

板挟みがチャンスになる瞬間です。

 

 

では、この作業が、社会や会社でどんなメリットにつながるのでしょう?

実はあらゆる仕事に、「板挟み」は存在します。

標準装備されていると思ってください。

だとすると、早めに経験を積めるのはメリットだと思いませんか?

 

「板挟み」の多い塾講師のバイトは、やはりタフです。

でも、板挟みをチャンスへ換える経験を積め

るのは、塾講師ならではのメリットだろうと思います。

一歩先の社会人経験と思って、ぜひトライしてみてください。

 

 

塾講師のメリットが活きる場面3
「得意」・「苦手」の考え方が広がる

塾に来る生徒には、勉強が得意な子も、苦手な子もいます。

こう書くと「そりゃ当然でしょ!」と思われますよね。

私もまったく同じで、塾で働き始めた頃に教室長から言われたこの言葉に、ほとんど注意を払っていませんでした。

 

ところが・・・。

イメージで分かっているのと、実際に対処するのは大違いでした!

 

自分があまり苦労しなかったところで、苦労している生徒に教えることが、いかに多種多彩な引き出しを必要とするか、また、一言で得意・苦手と言っても、その範囲がどれだけ広いかということを、その後だんだんと知ることになるのですが・・・。


人間の「得意と苦手の範囲」とは、自分が考えていたよりも、ずっと広いものだと実感できることが、塾講師の仕事のメリットの3つ目だと考えています。

 

得意と苦手の考え方について

社会に出ると、仕事の中で、自分や誰かの「得意と苦手」に出くわすことがよくあります。

たとえば、ある業務が自分はあまり得意じゃないな、ということは実感しやすいですよね。

しかし、意外と実感しにくいのが、

「自分が普通に出来ると思っていることを、とことん苦手にしている人がいる」ことです。

 

実感しにくいあまりに、相手が真面目に仕事をしていないと感じてしまうことは多いです。

相手に悪意があるからと誤解してしまうこともよくあります。

「得意と苦手の範囲」の広さを、常に突きつけられる塾講師の経験があると、この誤解に気づきやすくなるのは大きなメリットになります。

 

塾講師をしているみなさんは、勉強が苦手という方はほとんどいないでしょう。

いやいや、数学が苦手だ、とか、どうも英語はキライだ、とか、苦手じゃないとまで言い切れないよと思う方も、勉強そのものと縁を持てないほど苦手ということは、おそらくないと思います。

 

でも、塾に来る生徒には、勉強が得意な子も、苦手な子もいます。

自分の「得意・苦手」とは、違う範囲の生徒に出会うこともあるでしょう。

まずは自分を基準にスタートして、いろいろな「得意・苦手」を経験して行きましょう。

「得意・苦手」の範囲を広げる経験は、塾講師の仕事自体にも、その後のあらゆる仕事にも役立ちます。

 

 

塾講師のメリットについてのまとめ
長く続ける=行動量が貯まる→量の質転換

社会人の目から見た「塾講師の仕事が社会で役立つ3つのメリット」を、下記にまとめてみます。

どれも、継続して培われるメリットです。


社会人になると仕事を教えることが多く、塾講師の経験がそのまま役立つことも多い。
また、教えることは営業職の仕事とも共通点がある。

保護者と生徒との板挟みになりやすい環境から、板挟みをチャンスへ換える経験を積みやすい。

塾講師の経験、「得意と苦手の範囲」が広いことを理解しておくと、職場の対人関係で誤解が少なくなる。

以上のように、社会勉強という視点で塾講師業に関わることで、様々なスキルを身につけ、高めることができます。


だからこそ「継続は力なり」。
部活や仕事を始める時に、一度は言われる言葉ですから、

もう聞き飽きているかもしれませんが、ちょっとだけ解釈を加えさせてください。


長く続けて、一定の行動量が貯まると「量の質転換」が起きると私は思っています。

一定の行動(たいていは退屈な反復練習)を経た後、何かが腹に落ちて、急に楽に出来るようになるあの感覚を、みなさんも経験されたことがあると思います。

 

目先のメリット・デメリットを気にしていては、自分を高めることにはなりません。塾講師で身につく社会人スキルはまだまだあります。
ぜひ、塾講師を継続されて、生徒の「わかった!」「出来た!」という言葉と共に、「量の質転換」を感じていただきたいと思います。

そして、大学卒業後に社会人になられた後に、それぞれの現場で3つのメリットを感じていただけたら最高です。

折角の仕事ですから、是非未来に活かせるものを選んで欲しいところです。

 

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