「ホメ方」の基本ルール 知っていますか? ~男の子と女の子ではこんなに違う!ココロに届く褒め方とは~
生徒のモチベーションが向上していない・・・ どうしよう?
夏休みが終わりましたね。
担当生徒さん達は無事に「夏休みモード」から「学校生活モード」に切り替わりましたか?
「もう夏休みは終わったよ。もっとしっかり勉強しようよ!」と言い続けてしまっていることはありませんか?
「頑張ろうよ!」「しっかりしようよ!」
そんな言葉ばかり聞かされる生徒はもちろんのこと、言っている自分も疲れ果ててしまいますよね。
ではどうしたら、勉強モードにきりかえられるでしょうか?
今回は、
生徒のモチベーションアップをはかる方法について、これからお伝えしていきます。
「キッカケ」作りはしているけれど・・・
受験、あるいは学年のまとめに向かって、生徒さんにはとにかく走り出してもらいたい!
その「キッカケ」作りというのはすでに取り組まれていることと思います。
一例としては「目標設定」がありますね。 ゴールに向かって段階を追って目標設定をします。
各段階の目標達成時はもちろん、その過程において「ホメて伸ばす」ことも忘れずに実践されている方も多いことでしょう。
その結果、生徒さんが結果を出している場合は、大丈夫です。そのまま自信を持って指導を続けて下さい!
しかし、なかなか成果が出ない、見える傾向が無いということであれば、どうしたら良いでしょうか?
そのホメ方、ココロに伝わっていますか?
目標設定・学習方法・指導方法を適正に行っているのに、生徒さんが学習に向けてスタートを切れない、
上手く加速出来ないという現実。
策を万事講じたにもかかわらず成果が出ない。 ・・・焦りますよね。
分かりますよ、その気持ち。 「仕方が無い」では済まされないですからね。
でも他には一体何を改善すればいいのか見当がつかない・・・。
大丈夫です。 まだ方策を練る箇所がありますよ。
その応援方法である「ホメ方」を見直してみませんか?
ホメる伝え方を再考してみる
ホメる「具体的内容を押さえている」方は多いと思います。
代表的な例は、テストの得点が伸びたというように数字に表れるものでしょうか。
他には授業態度に改善が見られたとか、数値化しにくいものですが、それも立派なホメ内容になりますね。
そういったことを、あなたはどのように伝えていますか?
生徒さんに伝わる方法を使っていますか?
「方法」というよりは「言語」と表現した方がイメージしやすいかもしれませんね。
例えば日本語しか分からない生徒とリンゴの話をするとします。
そこで "apple"と言いますか?
そう言い続けても、生徒はあなたの意図が分かりません。
いつまでたっても、あの赤くて丸いフルーツの話は出来ません。
「リンゴ」と言って初めて会話が成立しますね。
伝えたい内容を確実に相手に届けるには、相手が理解できる「言語」を使う必要があります。
そして、これは「ホメ方」にも当てはまることなのです。
あなたの生徒さんのココロに伝わるホメ方、ホメ言語はなんでしょうか?
これから一緒に検証してまいりましょう。
ホメるのは「具体的内容」+α
誰にでも「承認欲求」というのがあります。
「僕・私を認めて!」という気持ちです。
だから「ホメる」ということが「伸ばす」ことに繋がるということで、多くの現場で採用されているわけですよね。
ホメる、認めるとなると「好結果がでた時」に言動に表すことが主となるでしょう。
しかし生徒をホメる時には、ただ単に成果を語るだけでは物足りません。
先述の成績のことや授業態度など具体的な内容に加えて、+αが必要です。
それは、「頑張った僕・私の存在」を「先生はちゃんと知っているよ。」というところまで伝えることです。
この+αの部分が生徒のモチベーションアップへの要となるのです。
「具体的内容」 + 「頑張った僕・私の存在」を伝えることが基本。
「ホメる」のはそこまで単純ではない!
「そうか。"先生はキミの味方だよ。応援しているよ。頑張れ!"って言えばいいのか。」
確かにそうですが、全員に同じように内容を伝えれば良いとお考えですか?
いえいえ、残念ながらそこは単純ではないのです。
あなたの担当生徒さんにあわせた「ホメ言語」を探すことが重要です。
あなたが担当されているのは、男の子ですか? 女の子ですか?
話す内容は同じでも、男の子・女の子それぞれ言葉の捉え方が異なります。
その違いを踏まえてホメないと、あなたの「ホメ内容」が的確に伝わらず、残念な結果を招いてしまいます。
逆に言えば、この男の子・女の子の思考の違いを踏まえたホメ方をすることで、あなたの指導内容は 格段に伝わるようになります!
それでは次はこの「男女差」について話を進めてまいりましょう。
男の子は○○○○○! 女の子は○○○○○!
上記の○にあてはまる言葉は男の子・女の子それぞれのホメポイントを表しています。
何か想像がつきますか?
正解はコレです!
「男の子はナンバー1! 女の子はオンリー1!」
具体例をお話しましょう。 これからテストの答案を生徒に返却します。
男の子に対しては 、
「オッ。前回よりも頑張ったな。あともう少しでナンバー1だな! 」
という言葉をかけると勉強へのモチベーションが上がります。
男の子に対しては、この「ナンバー1になりたい!」という承認欲求を踏まえたホメ方が有効です。
(男性講師の読者の方、良く実感出来ますよね。 うなずいて下さっているのが見えますよ。)
しかし、同じことを女の子にしても彼女のモチベーションは上がりません。ご注意くださいませ。
女の子に対しては男の子と同じ言い回しは頂けません。
自分以外の他の物事と比較して話をしても、女の子は男の子のように「ナンバー1になりたい!」という欲求が強いわけではないので、モチベーションアップすることはありません。
女の子に対しては、男の子とは異なる話し方が大事です。
女の子の場合は、
「はい、答案だよ。○○ちゃん、勉強頑張っていたよね。これからもこの調子で進もうね。」
と落ちついたトーンでゆっくりと声かけすることが功を奏します。
女の子の承認欲求のありかとは、「オンリー1になりたい!」というものです。
ですから他生徒との比較は不要です。
「先生は"私"のことをしっかりみていてくれた。」生徒自身に注目していたことが伝わることが大事です。
「その生徒自身」の勉強過程の結果を認め言葉にすることにより、「これからも頑張ろう!」と モチベーションアップに繋がるのです。
ヒット曲に見る「オンリー1」
この「オンリー1になりたい!」という感覚は、♪”ありのままで”や♪”世界にひとつだけの花”のヒットを
思い出していただければイメージしやすいかと思います。
♪"ありのままで”は「ありのままで良い。あなたのそのままで良い。」というメッセージが多くの女性の心を捕らえましたね。
映画を観ながら「一緒に歌おう!」なるイベントも大いに盛り上がりました。
♪”世界にひとつだけの花”ではサビの部分でハッキリ歌っています。
「ナンバー1にならなくてもいい。もともと特別なオンリー1」
いかがですか?
女の子にとって「オンリー1になりたい!」という欲求を満たすことが有効であることは、イメージできましたか?
「オレはオレ!」 「どうせワタシなんて」 には、こう返そう!
男の子・女の子それぞれのホメ方のポイントをご理解いただいたところで、生徒が意気消沈しているときの「ホメ方」をお伝えしてまいりましょう。
まずは男の子の場合。
「オレはオレだからさっ!」
と開き直った言い方をしてくるときがありますよね。
そんな時には彼の「ナンバー1」に近いことをホメてみましょう。
確かに今スランプだよね。
でも本当は気づいているんだろう?
オレはこのままでは終わらないって。
例えば英語の成績をみてみよう。総合得点は確かに伸び悩んでいるが、読解については成果が出始めているじゃないか。
ナンバー1がとれるんじゃないか?
というように、具体的内容とともに「ナンバー1になる!」ことがキミならできる、先生は信じて応援していることを明言することがポイントになります。
次は女の子の場合。
「どうせワタシなんて・・・。」
とは、よく聞くセリフでしょう。
それに対してまず言うべきは
「そんなことないよ。そんなに成績悪くないよ。」
ではありません。
先の彼女のセリフが出てきた背景を考えてみましょう。
「好成績を出せていない私だけれども、こんな私でも存在を認めて欲しい。もっとワタシを見て!」
という気持ちから発せられているのですから、かけるべき言葉は、
大丈夫?あなたのことだから、きっと色々なことを思っているよね。
あなたの考えを聞きたいな。先生にお話ししてもらえたら嬉しいな。
と、いうように、
「オンリー1の存在としてあなたのことを大切に見ている」ことを、しっかり言葉で伝えることで、状況を
好転させることができます。
まとめ
それではまとめとして、最後に男の子・女の子に関係なく全ての生徒さんのココロに届く一言をお伝え
します。
どんな言葉だと思いますか?
正解はこの一言!
いつもがんばっているよね。
これは「先生はキミの存在をちゃんと見ている。」ということをココロに届けることができる一言です。
たとえ今調子が乗らない状態であったとしても、こう声をかけてあげて下さいね。
今日もこれから教室に来る生徒さんに笑顔でそう言えたら、あなたからの「安心感」を受け取った生徒さんから「信頼感」に満ちた笑顔を向けてもらえますよ。
ここまでお読み下さったあなたへ
塾講師として日々自己研鑽に励まれているからこそ、このページを開いて下さったのですよね。
そんないつも頑張っているあなたが、昨日よりもさらに充実した授業が展開出来ますように、生徒さんたちと過ごす時間に笑顔が増えますように、応援しております!
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