丸わかり!!炎色反応の覚え方と花火(高校化学)
目次
1.炎色反応とは?
炎色反応とは、アルカリ金属やアルカリ土類金属、銅などの塩を炎の中に入れると各金属特有の色を示す反応のことです。
2.炎色反応の仕組み
金属は小さな原子の集まりです。原子は原子核と電子で出来ています。
そして、電子は原子核の周りにある、決まった軌道を回ります。
原子が加熱されると、電子は熱のエネルギーを吸収して、外側にある別の軌道に移ります。
この時、電子が持つエネルギーは、吸収した熱エネルギーの分だけ高くなります。
この新しい軌道は、原子核から遠く離れて不安定なため、電子は元の安定したコースにすぐに戻ります。
そのとき、吸収していたエネルギーを、光として放出します。
電子が、内側の軌道にいる時と、外側の軌道にいる時とのエネルギーの差が光となって放出されるのです。
これが炎色反応です。
また、アルカリ金属とアルカリ土類金属に炎色反応を起こす原子が多いのは、第一イオン化エネルギーが高く陽イオンになりやすいからです。
3.花火に利用される炎色反応
炎色反応は金属分析や花火に用いられます。
例えば、花火を考えてみましょう。
打ちあげ花火には、大きな花火玉のなかに、2種類の火薬が入っています。
上空で広がってから、色が変化する花火は、
星の中央に向かって、違う金属を用いた火薬をまぶしていく方法で作ります。
上空で星が外側から燃えていくため、だんだんと色が変わります。
参考リンク:花火の色のひみつ
4.炎色反応の覚え方
ここまでで炎色反応の仕組みや活用について理解していただけたでしょうか。
ではここで、炎色反応を簡単に覚えられる語呂合わせを紹介したいと思います。
"リアカー 無き K村 動力 借ると するも、くれない 馬力 "
(Li赤)(Na黄)(K紫)(Cu緑青)(Ca橙) (Sr紅) (Ba黄緑)
(キヤノンサイエンスラボ・キッズ 花火の色のひみつ より引用)
有名な語呂合わせです。
この7色以外が問題になることは滅多にありません。
そして炎色反応を示すのは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅です。
過去のセンター試験に、マグネシウムについて炎色反応の色を問う正誤問題が出題されました。
マグネシウムは2属元素ですが、アルカリ土類金属ではないので、炎色反応は示しません!!
5.例題
ここで2009年のセンター試験に実際に出題された問題を見てみましょう。
炎色反応を示す元素のみを正しく選択しているものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
① Na,K,Mg
② Na,K,Ca
③ Na,Mg,Ca
④ K,Mg,Ca
⑤ Na,K,Mg,Ca
答えは②です!
みなさんわかりましたか?
炎色反応はセンターで出てくる頻度が高いので、ぜひこの機会に覚えておきましょう!
ちなみに、愛知県にある名古屋市科学館では炎色反応の実験を実際に目の前で見ることができます!学校の実験でしか見ることができなかった炎色反応を目で見て楽しんでみてください!館内のプラネタリウムもオススメですよ!
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