【通常編】受験まで100日!秋冬の効果的な勉強法とは?
受験まで残り100日!悔いが残らない時間にするためには?
受験生・講師のみなさまこんにちは!
人材教育コンサルタントの上田一輝です。
もう11月に入り、一気に冬の気温となってきましたね。
この時期になると“いよいよ入試が近づいている”ということが、肌感覚としてもわかってくるのではないでしょうか。
また受験生にとっては、いよいよ追い込みをかけなければ!ということで焦ってしまう時期でもあります。
そこで今回は、
- 夏休み~秋に満足な勉強ができ、志望校合格率が50%を超えている人(本記事)
- 夏休み~秋にあまり満足な勉強ができず、志望校合格率が50%を切っている人(こちら)
それぞれの方に対し、残り100日間の過ごし方をお伝えしてまいります。
夏休みから秋にかけて、しっかり勉強できている!と感じているあなたへ…
夏休みを有意義に使い、志望校合格率を上げることができているあなたは、とても素晴らしい!
自分なりに問題意識を持ち、必死に学習を積み重ねた成果が9~11月の模試結果に表れているのでしょう。
しかし油断は禁物。
確実に自分の志望校に受かるために、何をしていけばいいのか、順を追って説明していきます!
1 受験校を確定させる
最初に「受験校を全て確定させる」ことをはじめましょう。
多くの受験生を見ていると、この時期は第1~2志望校は決まっていても、それ以外の学校についてはあまり意識が向いていない、という生徒が目立ちます。
しかし、受験は一発勝負。
どんなに模試の結果が良くても、必ず受かる保証はありません。
そこで、
- ほぼ合格できる学校=安全校
- 半分程度の確率で合格できる学校=実力相応校
- 可能性はゼロではないが、合格はかなり難しい学校=チャレンジ校
から、自分が受ける学校をまんべんなく選んでいきます。
よほどの事情がない限り、それぞれ1~2校ずつ選ぶことが望ましいでしょう。
また、日程も併せて考えていくことが重要です。
受験したい学校の日程が被っていた場合には、どちらかを選ばなければなりません。
このときについ行きたい学校を優先的に選択し、“全てがチャレンジ校~実力相応校”になってしまわないように注意しましょう。
私は、本命=第1志望校を受験する前に、安全校を2校程度受験し、確実に合格を持っておくことをおすすめしています。
どうしても受験本番は緊張するもの。
その時、受験会場でスラスラ解けた!サクッと合格することができた!という体感は、精神安定上かなりのプラス効果をもたらします。
【塾の先生向けTips】志望校選びの話は慎重に
毎年たくさんの生徒を見ていると、なんとなく“この子は受かるな” “この子は〇〇には雰囲気的に合わないだろうな”と感じることもあると思います。
しかし、安易に受験校変更を勧めると、本人がブレるばかりでなく、保護者の方と意見の相違からトラブルになってしまうこともあります。
話すときは慎重に、かつ本人の意向をよく鑑みながら「諭す」ようにしましょう。
2 過去問をすべて解く
受験校が決まったら、その学校の過去問を“最低3年分”は解くようにしましょう。
できれば第1・2志望校であれば、5年以上は押さえておきたいものです。
もし販売されている過去問が3年分しかない場合は、古本屋(ブックオフなど)や個人オークション(ヤフオクなど)をうまく活用し、入手すると良いでしょう。
なお塾・予備校に通っている場合は、経年の過去問を持っている可能性が高いので一度聞いてみましょう。
ここで受験生にお願いしたいのは「直しまでしっかり行う」ということ。
特に過去問を解いた結果、合格点が取れていると有頂天になり、そのままにしてしまいがちですが、それではせっかく割いた時間がもったいない!
自分が解けなかった問題はどこで、それはなぜなのか?
どうすればさらに点数を伸ばせるのか?
果たしてこの問題は解ける必要があるのか?(全ての問題を直す必要はありません。授業で聞いたことがない・テキストで見たことがない内容については、無視する勇気も必要です)
のように、まるで講師になったように考えながら直しを行うと、とても効果的な復習に繋がります。(これは模試も同じですね)
自分で判断がつかない問題については、先生に聞いたり、参考書を調べたりしながら、直しをしっかり行いましょう。
【塾の先生向けTips】過去問相談は塾講師の腕の見せ所!
過去問の重要性については本記事で詳しく触れることはしませんが、一番の理由は“実際に出題される傾向がわかる”からです。
特に私立中学・私立大学は問題にくせがあることも多く、一概に偏差値から合格できる・できないを判断することは難しいものです。
講師としては、この部分で生徒の志望校について効果的なサポートができるとよいでしょう。
また、解けなくても良い問題まで無理して解説する必要はありません。
生徒には「この問題はできなくても合格できるからやらなくていい」と断言してあげることで、“この問題、全然できないけど解けなきゃいけないのかな…”という不安感をなくしてあげることができます。
闇雲に使ってはいけないテクニックですが、奇問・難問で生徒が困っているときは、ぜひ“解けなくても良い”とはっきり伝えてあげましょう。
3 志望校を分析し、学習効率を上げる
志望校の過去問を解くと、実際にどのような知識が必要なのか、見えてくるはずです。
そこから自分の学習方針を今一度振り返り、改良していきましょう。
というのも、塾のテキスト・カリキュラムは多くの場合“万人受け”するように作られているため、1人ひとりの志望校対策にはあまり適していません。(〇〇大学必勝講座!のように、特定の学校に絞った単科講座を除く)
ですから、このタイミングで自分が残り100日間で、どのような問題を、どの程度解く必要があるのかをしっかり確認することで、合格率をグッと引き上げることができます。
ちなみに、学習効率を上げるポイントは“科目”で選ぶのではなく“テーマ”で選ぶこと。
よく「理科ができないんです…どうすればいいでしょうか?」という質問がありますが、これに対して「理科を頑張ろう」と考えてはいけません。
なぜなら、苦手科目から点を取るのは、多くの生徒が考えているよりも難しいためです。
(モチベーションが上がりにくく、また基礎が抜けている事が多いため)
そこで、志望校に頻出の特定テーマに絞り、学習を行うことをオススメします。
例えば、先程の例を考えた場合、理科ではなく「化学」「地学」のように、テーマごとに分けて学習を進めていきます。
また直前期の場合は「中和」「地震計算」など、さらに範囲を絞った形で学習を行いましょう。
【塾の先生向けTips】苦手分野を捨てさせるのは、講師の仕事です
この記事を読んでくれている・合格可能性が着実に上がっている生徒は、なかなか“単元ごと捨てる”という判断を自ら下せないことが多いです。
ですが、あまり瑣末に注目して学習範囲を広げすぎるのはNGですから、講師から「〇〇さんはここだけしっかりやれば大丈夫。私が保証するよ!」と声がけしてあげましょう。
4 生活リズムと心を整える
つい勉強に集中しすぎて、睡眠を削ったり、睡眠時間が不規則になったりしていないでしょうか。
一般的に人間の脳は、起きてから3時間・食事してから2時間後が最も集中できると言われています。
受験は朝早く行われることがほとんどですから、6時に起き、7時には朝食が済んでいる習慣をつくることが重要になります。
(筆者自身、受験生時代は夜型であったため、このリズムを作るのが大変でした…)
無理をして学習量を増やしすぎず、自分にあった学習リズムを“朝型で”確立しましょう。
また、模試の結果で一喜一憂することももうやめましょう。
自分が今頑張っているかどうかは、自分自身が一番よくわかっているはずです。
「今、頑張っている」と自信を持って言えるのなら、人の顔色を伺うのは逆効果。
焦らずに、自分が決めた志望校に向けて、着実に学習を進めていきましょう。
【塾の先生向けTips】心を支える
受験が近づくと、とにかく1つ1つの出来・不出来でモチベーションが大きく動きます。
最近の生徒は大人びている、と感じるかもしれませんが、まだ精神的には幼いです。(特に小中学生はその傾向が顕著です)
ですから、講師は単に学習相談だけではなく、その不安を和らげるような話をしてあげると良いでしょう。
まとめ あなたなら大丈夫!努力が報われる勉強をしよう!
以上、4つのポイントをお伝えしてきました。
色々と述べてきましたが、合格可能性を高めることができているのは、努力がきちんと成果に結びついているからです。
ぜひ、自分に自信を持ってください。
そしてそのままのペースで、ぜひ受験本番を迎えられるようにしましょうね。
(繰り返しになりますが、過度に焦ったり、一喜一憂したりしないように!)
この記事を読んでくれた方が、ひとりでも多く志望校に合格できることを祈念して、結びとさせていただきます。
残り100日、がんばってくださいね!