前回までのおさらい
前回は講師研修の「目的」を中心に書かせて頂きました。
ポイントは
・採用はゴールではなく、講師キャリアのスタート地点であること
・研修で最も重要な目的は「退塾を出さない」講師を育成すること
・研修では先生の力量が判断され、授業配置が決まることが多いこと
ということでしたね。
(もし前回の記事をご覧頂いていない方は、先に読んでおくことをオススメいたします!)
URL:http://www.juku.st/info/entry/559
さて、今回より具体的なテクニックや方法論について、お伝えしてまいります!
クレームを防ぐ癖を、研修からつけると楽!
「直ぐに使える方法論をしりたい!」
「実際にどのようなところをチェックされているのか、具体的な視点を教えて欲しい!」
その気持ち、すごくわかります。でも、ちょっと待って下さい。
私たちはなんのために、研修対策を学ぶのでしょうか?
前回お話しした、目的を思い出して下さい。講師研修の目的は何でしたか?
・・・
・・・
・・・
そう、生徒の満足度を高める授業を提供する講師を育てることでしたね。
そして生徒が不満足だと発生するのがクレームです。
だから、クレームが発生しない講師=生徒を満足させる講師といえます。
そこで、ここでは不満足の原因(クレーム)の種類をお伝えしていきます。
研修の段階からクレームを出さないことを意識すれば、必ず将来に役立ちます。
己を知り、相手を知れば百戦危うからず。
自分が起こしそうなミスを考えながら、読んでみましょう。
1、言葉遣いが酷い
原因:先生のマナー力不足、生徒と過度になれなれしくしてしまう
対策:友達ではなく、教師として話すように心がける。「俺」や「~じゃん」は多くの講師が無意識で使ってしまっているので、注意しましょう!
2、成績が上がらない
原因:講師の授業力不足、但しこれは生徒に過失もあるケースが多く、一概に講師の責任とは言えない
対策: 宿題の管理をしっかり行う。研修時には「宿題はきちんと持ってきましたか?」と最初に聞いてあげるとGood!!
3、子供が泣いて帰ってきた
原因:叱責のやり方を間違えた、厳しすぎる口調で話した
対策:暴言(バカ、死ね、あたまおかしいなど)を言わないようにする。過剰に感情的にならない。
4、授業からの帰りが遅すぎる
原因:授業を延長、生徒とのおしゃべり(雑談)が長い
対策:時間をしっかり守る(特に研修時は注意!多くの先生が延長してしまいます)
5、うちの子がマジメに勉強していないようだ
原因:生徒との関係性が親しすぎる、宿題管理ができていない
対策:「先生」としての態度を示す。具体的には、へらへらしない・口語で話ことを意識するとよいでしょう。
以上、5大クレームを挙げてみました。
自分がどの部分が課題になりそうか、続きを読む前にぜひ客観的に分析してみて下さい。
もちろん、最初から全て完璧な講師はいませんので、全てを直そうとする必要はありません。
ただ、多くの研修担当者は内容よりも表情・態度・言葉づかいなど、先生としてあるべき姿ができているかをチェックします。
少しでも改善できるよう、努力していきましょう。
研修の種類
それでは、いよいよ研修の具体的な話をしていきましょう。
「研修」は様々な種類がありますが、ここでは、代表的なパターンに絞ってお伝えしていきます。
1、知識伝達型研修
目的:最低限入社時に必要な知識をつけてもらう
ほとんど全ての塾で行われている研修が、この「知識伝達型」と呼ばれる研修スタイルです。
これは一方的に話を聞くことで、効率的に知識を会得してもらう、ということが目的になります。
(いわゆる”授業を受ける”と考えるとわかりやすいかもしれません)
手法としては対面型とDVD型の2種類があります。
対面型である場合、聞く態度をチェックしたり、発問を求める(わからないところはありますか?)こともあります。
DVD型では数名の研修受講者をまとめてプロジェクターで投影するか、個別にヘッドホンとプレーヤーを渡すところもあります。
率直に申し上げて、どんなに良い講師が担当しても、あまり楽しい研修にはなりません。
ですが、それをきちんと受けている態度が重要になります。
後日筆記試験で確認されることもありますから、しっかり資料を読み込み、メモを取るようにしましょう。
2、ワークショップ型研修
目的:講師同士の交流を促進しながら、学びを深めてもらう
研修に力を入れている塾で多く見受けられる研修方法に「ワークショップ」が挙げられます。
ワークショップとは、参加者同士で交流しながら学びを深める手法です。
例としては
「講師に求められるものって何だろう?」というお題を出し、それに対し先生達で意見を出し合います。
話し合いの中で新しい気づきを得たり、ときには授業のアドバイスを貰えることも多々あります。
この方法では、発言することで多くのフィードバック(意見)を得ることができますから、きちんと発言することが重要です。
私はここで
・自分でわからないところをわからない、と言えるか。(知ったかぶりをしていないか)
・話し方として相手を尊敬しているか(ベテランだから上から目線で話していないか)
・他の人の意見を真摯に聞くことができるか
などをチェックしていました。
3、教室会議
目的:全体で知っておくべき事項を共有する
定期的に教室会議、事前MTGが開かれているところも多いと思います。
これは厳密には研修とは呼びませんが、多くの場合新しい講師を紹介した後、他の講師と混ざって話を聞くことになります。注意事項は「1.知識伝達型研修」と同様になります。
4、OJT
目的:先輩講師が後輩講師をマンツーマンで教え、授業力を高める
先輩が直接後輩を教えることを「On-the-Job Training(読み方はオンザジョブトレーニング、略称オージェーティー)」と呼びます。
これは先輩からマンツーマンで研修を受けられる、数少ない絶好の機会です。
きちんと教えて貰えていることに感謝をしながら、不明点を一つずつ丁寧になくしていきましょう。
5、模擬授業
目的:授業力を評価し、高めてもらう為のアドバイスを伝える
集団授業を行う塾によく見られる研修スタイルです。
この内容については、次の記事にて詳しくお伝えします!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今日のまとめは以下の2点となります。
自分が起こしやすいミスの種類を考え、直すように努力していく
自分が参加する研修の種類を知り、目的からチェックポイントを考えることができるようになる次回は模擬授業の実態について詳しくお伝えしてまいります。
どうぞお楽しみに!
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