【塾講師必見】国語の教え方は?国語って何を教えるの?
みなさんこんにちは。情報局運営部です。
突然ですが、みなさんは「国語」という科目をご存知ですよね?
ですが、この「国語」という科目一体なにのために勉強しているのだろう・・。
母国語である日本語なのになんでこんなに難しいのだろう・・・
と考えたこともありますよね?
これは私の経験談なのですが
私が国語の塾講師であることを友人に伝えると、総じてこのような反応が帰ってきます。
「国語って何を教えるの?」
不思議なものです。
だって彼ら自身、センター試験で国語の問題を解いたことがあり、しかも国語がある2次試験を受けたことがある人でもあるのに。これは逆に、私の友人である彼らは、国語の授業で何かを学んだ記憶がない、ということになります。
今回は、国語、特に論説文が、指導の際どのような特徴をもたらすのかを考えていきたいと思います。
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【塾講師必見】国語の教え方は?国語って何を教えるの?
目次
塾講師ステーション情報局には国語の指導法記事がたくさんあります。
ぜひご自身の指導の際に役に立ててみてください。
【塾講師】現役塾講師に聞く!指導のコツ(t-news)
国語と他科目との違い
あるものの特徴を捉えるためには、他の何かと比較する必要があります。
今回は国語の特徴を見るわけですから、国語と数学や社会との比較をしていくとよいでしょう。
国語の特徴その1:覚えることがない
皆さんが「教える」ということに関するイメージとして、何か新しいものを生徒に理解してもらうことが教えるということだ、と思うかもしれません。確かに間違っていませんね。
英語であれば、文法だとか構文だとかを、新しい知識をわかりやすく伝えればいいわけですし、
数学だと、加法定理だとか因数分解の方法をわかりやすく伝えればいいわけです。
社会も同様です。
むしろ全てが新しいことであって、ほとんどを「覚えてくれ」で済ますことも不可能ではありません。
けれども国語はそうはいきません。
確かに接続語や指示語とかから論理を読み取ることも可能でしょう。
例えば語尾が「〜べし」ならばその分は主張をしていると読み取ることも可能でしょう。
しかしそれはあくまでテクニックであって論説文の本質ではありません。
他の科目はその本質を授業で新しい知識として伝えることが可能である一方、
国語は新しいことが一切なく(相手が日本人であれば)、何を教えればいいのか、何を伝えればいいのかがわからなくなります。
国語には、新しいことがありません。つまるところ、覚えてもらう要素がないのです。
国語の特徴その2:定式化されていない
1つ目の違いと似ていますが、国語の問題には定石というものはありません。
とある講師は、もしかしたら、入試に便利なテクニック、解き方というのはあるのかもしれませんが、それは英語や数学とは違ったものです。英語や数学は、「普通はこうする」というような定石があります。
英文であれば構文がベースとなっているわけですし、数学であれば受験数学の定石というのも叩きこまれます。これはこう解けばよい、そういった決まり事が、ある程度あるのです。まぁ確かに英語はそこまで言い切っていいのか、微妙なところはありますが、けれど文法書と辞書さえあればある程度できるでしょう。少なくとも和訳は。
国語には、ルールというものがまだ存在しません。書店に行っても決定的な参考書というのは存在しません。
そしてそのような参考書を使って点数がすごく上がったという話も聞きません。
国語には、定石が存在しないのです。
だからこそ教えるのが大変なのかもしれません。
国語の特徴その3:勉強しなくても、ある程度取れる
これは1つ目と2つ目の結果として生じる事象なのですが、国語はすごい偏差値が叩き出されるということはありません。
仮に国語は勉強しなかったとしても、なぜか点数は取れてしまいますし、点数が急に上がることはあまりありません。
一方で、数学は加法定理が苦手だったとしても、微積ができるようになっていればそこの単元では満点を叩き出すかもしれません。
社会で中世が苦手だったとしても、近世のテストは近世の範囲で独立しています。
すぐに努力が反映される。
けれど、国語では努力がすぐには反映されません。
これは勉強する身としてはつらいことですよね。
国語が苦手な生徒さんが苦手スパイラルに陥ってしまう理由もこれです。
なぜ国語は指導しにくいのか
すでに科目の違いで、「覚えることがない」とか「定式化されていない」とかで、なんとなく指導しにくい理由がわかってきたと思います。その指導のやりにくさをもう少し深めていきます。
そもそも国語という科目がどのようなものか。指導要領にはこのように書いてあります。
特に,言葉を通して的確に理解し,論理的に思考し表現する能力,互いの立場
や考えを尊重して言葉で伝え合う能力を育成することや,我が国の言語文化に触
れて感性や情緒をはぐくむことを重視する。 ー中学校学習指導要領解説 国語ー
つまるところ、論理的な思考をしなさい・論理を考えてくれってことなんですね。
じゃあ論理を考えさせればいいのだから、論理学の文献でも参考にするか・・・となっても、意味はないです。
なぜなら、論理学の世界でも、論理の読み取り方に一定のルールが存在するわけではありません。ですからまだ完成したルールというのが生み出されていません。論理のプロフェッショナルがそれを思いつかないわけですから、国語を受験する生徒たちがわかるはずがありません。というか、私たちがそもそも教えられるはずがありません。
国語の重要な要素が、まだ研究途中にあるということ。
それで指導しにくい、本当の理由です。
けれども不思議な現象が一つ。
私たちは文章の読み取り方のルールを暗記しているわけではありませんが、なぜか文章を読んで理解することができます。つまり、「論理の読み取り方」を説明できないのに、論理を読み取ることができてしまうのです。
なんでだろう。
そんな疑問はおそらく学者たちの中で研究されていることだと思いますので、この記事であまり言及しませんが、重要な洞察としてこれは是非抑えていただきたいです。
私たちは教えることはできないが、
正解を導くことができる。
国語の問題に得意な人も、講師も、別にルールを知っていないのだけれど、正解を導くことができる。これが重要です。
結局国語では何を教えるの?
国語には覚えることもない、ルールもない、じゃあ何をすればいいんだ。
国語とは、「教える」場ではありません。国語は論理の見つけ方を「訓練」する場です。
国語の授業では特に何も新しいことを教えなくていいです。
ただし、何が正しい論理で、何が間違っている論理なのかを、彼らに伝えられなければなりません。なぜ生徒のその論理が間違っているのか、なぜ問題の答えが正しい論理なのか、何かのルールに沿って教えなくていいので、その解説だけすれば十分です。(これが、講師は正解を導くことができる重要性です)
なぜあなたはそう考えるのか?
その論理の過程だけを伝えればいいのです。
論理にまつわる具体的な公式とかはいらないので、あなたの論理を教えてあげてください。
つまり、国語では「考えること」に重点を置きます。生徒が一つの文章に、一つの段落に、一つの文をきちんと吟味していくことをやっていけばいいのです。これはどのような意味を持つのか、他の文にどう影響するかまでを考える。
皆さんの周りに頭のいい人っていませんか?
おそらくその人は、人よりもたくさん考えたんだと思います。難しいことを、考えて考えて、そして頭がよくなったんじゃないかな、と。
国語の授業ではそれを体現すればよいのです。何も新しいことを教えなくていい。ただただ考えさせればいいのです。そしたら、自分で何が正しい論理なのか、何が間違っている論理なのかを感覚で身に付けるようになってくれます。
考えさせることのできる国語の授業とは
では考えさせるためにはどうしたらいいのか。その方法には原則が2つあります。
質問を投げかけること
本当に細かいところまで読み込ませること
現代文の読解というと、やはり読み方が雑な生徒がいます。読み方が雑ですと考える材料も揃わないので、まずは徹底して細かいところまで意識して読ませることが大切です。そのためには、質問をポンポンと投げてあげること。
「○○ってあるけど、これってどういう意味?」
「なんで筆者はこんなこと言っているの?」
「筆者はこう言っているけど、君はどう思う?」
最初 2つは内容を問う質問です。細かい質問を投げかけていくことで、細かい部分までちゃんと読もうとします。加えて、3つ目の質問みたいに、個人的な考えを聞くのもいいでしょう。文章を自分ごととして捉えさせることで、現代文に対する生徒の関心を高めることもできます。
質問を通じて、生徒がとにかく考えることを続ければ、自然に論理も備わってきます。是非試してみてください。
国語が苦手な人に対する国語の教え方!【現代文編】
最後に国語が苦手な生徒さんに国語特に現代文を指導するコツをお教えしたいと思います。
現代文を解くときの4つの大原則をマスターするだけで、生徒さんの現代文の点数が飛躍的に伸びるかもしれません。
ぜひ明日の国語の授業から使ってみてください。
現代文の教えるときの大原則その1:
すべての根拠は本文中にある
「次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。」
どんな現代文の問題にも書いてあるこの指示。
このような指示がある以上、根拠は本文中にあるはずです。
本文に根拠が書いてあるからこの選択肢は○、本文に根拠が書いていないからこの選択肢は×、という風に判断しなければいけないということです。
ただ、
「そんなことは当たり前だ。本文に書いてあると思って選択肢を選んでいるのに×になる。」
と思った方はいませんか。
それは2つ目の大原則が分かっていない人が陥るミスなのです。
2つ目の大原則にいきましょう。
現代文の教えるときの大原則その2:
正しい選択肢は表現を変えて出題される
つまり、本文中に出てきた言葉がそっくりそのまま書かれている選択肢が正しいという考え方は間違いなのです!!
たとえ選択肢の中に本文中の言葉がほとんど用いられていなかったとしても、問いの答えを正しく言い換えられている選択肢であれば正しい選択肢なのです。
では、ここで、
国語の問題を出題する側(例えば大学や模試を制作している会社)が国語の「正しい選択肢、間違いの選択肢」をどのように作っているのかを考えてみましょう。
まずは、正しい答えを作り、その表現を変えることで正しい選択肢を作ります。
次に、本文中の言葉を用いたり、いかにも正しそうなことを主張することで間違いの選択肢を作るはずです。
したがって、解く側は本文に書いてあることを根拠にした選択肢を選ぶことが重要になってきます。
国語に関するおまけコラム
センター試験を受けるあなたに!
ところで、センター試験国語の評論の文字数をご存じでしょうか。
毎年評論では3000字~4000字の文章が出題されます。
設問などを含めると5000~6000字に及ぶでしょう。
これらを時間内にざっと読み、思い出して正しい選択肢を選びなさい、というのがセンター試験です。
恐らく長くても25分以内に解けなければ他の小説、古文、漢文まで手が回らなくなるでしょう。
このような時間制限の中で、
ざっと読み、なんとなく内容をつかんで設問から正しい選択肢を選ぶとどうなるでしょうか。
まず、なんとなく書いてあったような部分が出ている「間違った選択肢」が気になってしまいます。
一方で、正しい選択肢は書いてあることが表現を変えて書かれているので本文に書いていない気がして見逃してしまいます。
このように、本文をざっと読む解き方ではいつまでも現代文の点数は上がりません。
したがって、評論を解くには本文の内容を理解する読み方をする必要があるのです。
そこでポイントとなるのが、
現代文の教えるときの大原則その3:
筆者の主張は形を変えて繰り返し出てくる
ということです。
長い文章の中でも筆者が言おうと思っていることはたった1つしかありません。
(これを主旨といいます。)
筆者はそれをわかってもらうために筋道を立てて具体例などを交えながら説明しています。
少し詳しくみていくと以下のようになります。
A. 筆者の主張
A’. 具体例、体験(エピソード)、引用
A”. 比喩
筆者の主張だけを言っても読み手は不特定多数ですから、筆者と反対意見の人間には受け入れがたいことかもしれません。
そのような人たちにも分かってもらうために、筋道をたてて様々な言い換え(A’やA”)を用いて説明することになります。
このA’に含まれるものは1つ1つの話は全て違うものかもしれません。
しかし、論理という観点から見ることによってAが形を変えたものとみなすことができます。
また、A”と表記した比喩(レトリック)もよく用いられます。
評論では、普遍的な内容・抽象的な内容を筆者は主張しようとすることが多いのです。
そういったものは形をもっておらず、私たちは実感することができません。
したがって、私たちが身近に感じるものに置き換えて私たちが納得しやすいように促すものがA”にあたるものです。
このように、筆者の主張は文章の中で論理に基づいて繰り返し述べられているものなのです。
それでは最後に4つ目の大原則を紹介します。
それは、
現代文の教えるときの大原則その4:
文中では言葉は一つの意味しか持つことはできない
ということです。
当たり前だと思う人も少なからずいるでしょう。
この原則があるからこそ英語や古文で「棒線部を訳せ」という問題が出題されるのです。
しかし、「この単語は~の意味だからこう訳せばいい!」と考えるのは早計です。
古文や英語の単語説明の問題と同じように現代文の内容説明で扱われる単語の意味は「前後の文脈」によって1つに定まります。
自分がどう思ったかというのは関係ありません。
したがって、センスでも感覚でもありません。
確かに、古文単語や英単語で「~は~の意味」と頻出で覚えてしまう単語もあるでしょう。
しかし、古文単語、英単語も1つの単語に対して2つ以上の意味がある単語がほとんどです。
丸暗記した意味にとらわれず、文脈で意味をとらえることが必要不可欠なのです。
筆者の主張を読み取るには文脈が重要!!!
古典の教え方【古文編】!
古典の教え方【古文編】!もくじ
古典の教え方【古文編】まずはじめに
いきなりですが、古文はかなり重要な教科です。
意外と皆さんの生徒に古文なんて余裕、とか逆に古文無理です…。てかなんで昔の人の書いた物を読まなきゃいけないの? 昔のものを読めるわけありませーーん。古文て何? 美味しいの?なんていっている生徒さんはいませんか ?
私の場合は圧倒的に後者の生徒が多かったです。しかも、わからないからまったく対策をしていないという生徒が多数でした。
勉強していないのに、模試の結果などを持ってきて、「先生古典全く分からなかった…」などと言っていました。
彼らは、古典は昔の言葉ではあるけれども心のどこかで同じ日本語なんだから何とかなる。
日本語を読む気持ちで行けば半分くらいはいけるだろうなどと思っていることが非常に多かったです。
これは半分正解なのですが半分は大間違いです。
古典は日本語ではないと思ったほうがいいと思います。
もちろん言いすぎていることは承知ですが、生徒にはそのような気持ちで臨んでもらわないといけません。ただし、古文単語で今と意味が同じものももちろん多数ありますし、文法でも今と同じ使用方法の物も多数ありますで、完全に別言語といえません。
でも、やはり生徒には別言語を学ぶ気持ちで行ってもらいたいと思います。
問題で問われるところのほとんどは、古文特有の意味や文法が狙われていますので。
ここでは、古典の受験生を持った講師に向けて文章を書きたいと思います。
ただし、ここに書かれている方法は全校高学年に有効です。今回は過去問題を解く前までの時期について書きます。時期的には高校3年生の4月~9月ぐらいを想定しています。
古典の教え方Step1:単語と文法を完璧にしよう
英語を学ぶ際にどのように習いましたか?
初めから長い文章を読まされて答えてなんていう授業は受けてないですよね?
初めは、This is a pen.みたいな簡単な文法、短い文を習ったでしょう。
古文も同様です。
最初に言ったように古文は他言語という思いで学んでほしいのでまずは文法と単語を完璧にしてください。
単語ですが、私は生徒に可能な限り多くの単語が載っている単語帳を勧めていました。
理由は単純で多くの単語を知っていたほうがいいに決まっているからです。中には200単語だけのような単語帳もあります。
しかしよくこれらの単語帳を見てみると、ある単語の派生語や同意語をすべて含めて1単語としてカウントされていることが多いです。ですから実際には200単語のみではなく300ー400単語覚える必要があります。また、単語数が少ないことを前面に押し出している単語帳には過去にセンター試験で問われた単語が載っていなかったりしたこともありました。
受験で覚えるべき古文単語はどれだけ多くても600単語程度だと思います。英語に比べればとても少ないです。なので覚える動力も英語の半分以下ですし、古文とはいえ書かれている言語は日本語なので英語より覚えるのはずっと簡単です。
なので私は生徒になるべく多くの単語が載っている単語帳を勧めていました。
そして、1週間に一回単語テストを行い習得に努めさせました。
文法は市販している文法問題集を使っていました。薄いものではなく、解説がしっかりしているものを選ばせました。
これは全教科共通です。授業ではこれを使いながら進めました。
問題演習中心ですので80分の授業で2単元は進めていました。重要なのはいち早く動詞・形容詞・形容動詞の活用を覚えさせることです。
初期はこのテストをガンガンやらせました。しつこいくらいです。大学受験古文の肝である助動詞の問題に備えるためです。助動詞の活用は一見多く見えますが、実は上記の動詞・形容詞・形容動詞の品詞の活用に似ていることが多いので、上記の品詞の活用を覚えれば応用が利きます。逆に言うとこれらの活用すら覚えていないと古文では苦戦するでしょう。
なので、初めの2か月は徹底的にこの品詞の活用のテストでした。テストは非常にシンプルなもので、白紙の紙を一枚渡します。そしてそこに、生徒がおぼえてきた活用を書いてもらいます。それだけです。特別な用意は一切必要がありません。凝ったものを作ろうとすると時間がかかりますし、毎週するのも大変です。このようなテスト方式は手抜きと思われるかもしれませんが、手をかけるところとそうでないところをしっかりメリハリをつけることも塾講師を続けるうえで非常に重要です。
また、文法は予習・復習ができるように参考書も買ってもらっています。それを予習復習で使ってもらい文法事項をしっかり頭に叩き込んできてもらいます。文法の授業での私の役割は生徒の話を聞くことが主でした。彼がおぼえてきてきたものを問題演習後に私にしゃべってもらってました。逆指導です笑
ただ、こうすることで生徒はしっかり覚えようとしますし、何より答えの根拠を理解しようとするので非常に良い勉強になります。
この文法と単語はどんな時でも有効な得点源となります。どんなに難しい古文の問題で文章の内容が読めなくても、単語の問題はその単語を知っていれば答えられますし、文法事項も文章自体の難易度に関係なく解けるものが多いです。
この単語・文法2つを早いうちに完璧にすると、文章を読む基礎ができるのはもちろん、本番のテストにおける基礎点を獲得することもできるのです。点数が取れるようになると勉強していて楽しいものです。そのため、ここはしっかりと早期に固めておかなければなりません。
古典の教え方Step2:長文を読もう
さて、ある程度文法・単語という基礎が固まってきたら長文を読んでいきたいと思います。
まず言っておきたいことがあります。それは生徒が全文を現代語訳できなくても、がっかりさせないでください。古文を全文訳さなくても問題は十分に解けます。英語と同じです。全訳が問題で出るわけではありません。大げさに言えば聞かれているところを答えられればいいのです。
そして、初めのころは文章に慣れていないので間違えてもOKです。しかし、講師は文法問題と単純な単語問題のミスは必ず注意をしてください。これは、長文を取り組む前にしっかりとやっていることです
。また、上記にも書いたように文章の難易度に関係なく解く点が可能な問題(正答しなくてはならない)です。長文の授業中とは言えども、文法・単語で間違っていたならばすぐに単語帳や参考書を開かせてその都度確認させてください。
さて、問題を解き終わったら解答解説集を見ましょう。全訳が載っていますので生徒が思い描いていたストーリーとどれほどあっていたか確認させましょう。そして全く違っているならばその原因を生徒に考えさせましょう。重要単語が理解できていないのか、打消などの重要な文法事項を見逃していたのかetc…。そして、生徒の頭の中に今回読んだ長文のストーリーがインプットされたら宿題を出しましょう。
その宿題は音読です。さすがに授業中は音読ができませんので宿題です。これは、古文独特のリズムを体で学ぶためです。リズムを覚えることでスムーズに古文を読むことができるようになります。
また、講師は予習の段階で今回の授業で扱う文章の文化的背景を押さえておきましょう。
作品の成立年代
作者
ジャンルはもちろんのこと、
同じ時代の同ジャンル・他ジャンルの作品他時代の同じジャンルの作品
同じ作者の他作品を押さえましょう。縦と横の軸で古文文化史を抑えるのです。そして、それを生徒に教えてください。
大学受験では、同ジャンル・同時代・同作者作品は頻出です。
古典の教え方Step3:古文と漢文の関係
古文文法をしっかり勉強しておくとお得なことがあります。それはもれなく漢文もできるようになるということです。漢文の文法にも古文の文法が必要です。
「不」は「ず」と呼んで打消しの意味があります。しかしこれが「ず」と読むだけではないのです。「ず」は「ず・ざら、ず・ざり、ず、ぬ・ざる、ね・ざれ、ざれ」と活用します。これは漢文でももちろん使用されます。なので実際に問題を解く際には「不」=「ず」=打消という漢文の文法事項だけ知っていても意味をなさないのです。
なので、授業の際にはこのことも頭に入れておきましょう。また、古文文法がしっかりと固まるまでは漢文の勉強は生徒にさせないようにしましょう。生徒が不安がるのであれば、上記のことを説明してください。古文文法の勉強が漢文の勉強に直結していることがわかれば生徒はさらに古文文法の勉強を頑張ります。
古典の教え方【古文編】まとめ
いかがだったでしょうか。今回は古文の勉強法を書きました。文法を押さえてから長文に行くというのは非常に重要です。また、古典単語と古典文法をしっかりしないと長文が読めないだけでなく、単語・文法の知識だけで解ける問題の多いセンター試験では得点が安定しなくなり、点数が半分を超えなくなります。古文でしっかりと高得点をとるならば基礎である文法と単語は欠かせません。しっかりと基礎を固めさせて古文を生徒の得意科目にしてあげてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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