【個別指導塾講師必見!】 「誘導力」を用いて生徒のモチベーションをあげよう!
モチベーションの上げ方
講師のみなさん、こんにちは。
寒い冬も終わり、約1か月で新学年が始まります。高校2年生は受験生になります。
周りの友人が予備校や塾に入り、受験に向けて動き出すため、多くの生徒はその波に乗って勉強を始めると思います。
しかし、すぐに勉強に向かって始められるものでもないのが現実かと思います。
勉強に向かうための「キッカケ」がないため、動き出せないのだと思います。
ですので、
そのキッカケを作り出し、走り出す手助けをするのが講師の役目だと考えられます。
それでは、筆者が考えるモチベーションの上げ方に関してご紹介していきたいと思います。
個別指導に通い始めるのはなぜ?
近年、個別指導塾に通う生徒さんが増えてきているという事実があります。
その理由の1つとして、
大手予備校や集団塾などの授業では自分の理解できていない点を解決しにくいという点が挙げられます。
学習を消化不良のまま終わらせてしまう生徒さんが多く、また、何から手をつけていいのかわからず、個別指導塾に入塾されるのです。
理由はこれだけとは一概に言い切れませんが、
前述したように、個別指導塾の需要が高まってきていることは確かです。
事実、私も受験期を迎えた時、何をすれば良いのか全くわからなくなった思い出があります。
信頼関係
わたしたち講師がどれだけ生徒さんに対して親身になれるかが重要だということは、すでにお分かりかと思います。
しかし、親身になるだけではお互いの信頼関係を確固たるものにはできません。
この上に生徒さんを導いていく「誘導力」がなければならないのです。
ここでの「誘導力」とは、
「生徒が自発的に行動ができるような環境を整えること」だと筆者は考えています。
例えば、授業の合間に息抜きでちょっとした雑談を入れたり、大学の話をちょっとしてみたり、宿題を毎回出して勉強する環境にしたり…。
生徒1人1人の個性で教育方法は変わってきますが、生徒さんを誘導する、陰でちょっとしたサポートをすることが、親密なやり取りのある個別指導塾の講師に特に必要な力ではないかと考えています。
具体的な対策
自分が来年なりたい姿を連想させる。
各々、受験生の春が明るいか暗いかといったら、明るいに決まっています。
その明るい春に向かう「なりたい先の姿」を具体的に連想させて、
「自分の口から発言させる」ということを行います。
大学に行きたいということは、何かしらやりたいことがあるからだと思います。
それは勉強したいという理由でもよし、サークル活動を楽しみたいでもよし、アルバイトも両立させたいでもよし。なんでも良いのです。
人間はなんらかの行動を起こす時には、必ず目的があるはずです。
わたしは、目的のない行動は何も良い結果が生まれないと考えています。
若干、前述しましたが、皆様が大学生であれば、
大学生の「リアル」な生活を話すことで、受験生の先にある「リアル」がより具体的にイメージできるようにしてあげるとよいでしょう。
自分の現実を見せる。
上記で述べたように、大学生活の実情を話すことは受験生にとっても励みになります。
「自分は志望大学に合格して、楽しい大学生活を送るんだ!」という具合に生徒さんの起爆剤になればベストです。
しかし、それだけで勉強がはかどるかといったら、イエスとは言えないでしょう。
現実問題として、受験生は「偏差値」という数字でランク付けされてしまい、
自分の偏差値と志望校の偏差値との乖離が出てくるわけです。
多くの受験生はその現実に直面し、「自分は無理なんじゃないか?」とどんどんマイナス方向に捉えてしまう傾向が非常に多いと思います。
過去にわたしが担当した受験生も、偏差値に左右され、自信を失い志望校をコロコロ変えていました。
講師のほうも、「正直、少し厳しいかもしれない」と思うことはあると思います。
しかし、これを正面から受け止めてはマイナス効果しか働きません。
どうにかしてプラス効果が働くよう考えを転換すべきではないでしょうか。
そのためには講師のみなさんが、その偏差値の出た模試の結果を分析し、生徒さんがその数字以上の力があるかどうかを確認することが重要です。
これを言い換えると、できる問題とできない問題がどれだけあったかということを生徒さんに伝えることです。
ちょっと分類してみましょう。
①自信を持って回答して正解
②全くわからず回答して不正解
③なんとなく回答して正解or不正解
問題はこの③です。
なんとなく回答して正解だった問題は不正解として捉えると、偏差値はさらに下がるはず
だと思います。
しかし、これが生徒さんの現状であるのですからしっかりと伝えなければなりません。
見方を変えれば、正確な数字が出れば具体的に何が足りないのかを考えるきっかけにもなります。
この作業の裏の目的としては、「生徒さん自身がひとりで物事を考える癖をつける」ということでもあります。
これができるようになると、問題1題1題に対する取り組み方もきっと変わってくるはずですよ。
受験勉強から大学の学問に発展させるために
皆様、思い出してみてください。
受験勉強をしていく中で初めて知ったこと、新しく何かを発見した機会は、講師のみなさんにも多くあるはずだと思います。
その中で、教える側の人間である私たちが、知的好奇心を掻き立てる指導をしてあげることで、
生徒さんが学校教育の中の「勉強」から自立した「学び」に発展していくのではないでしょうか。
例えば、生徒さんの多くは、英語学習において前置詞を学習する際、様々な言葉の意味を必死に暗記しようと努力します。
その時、前置詞の語源やイメージなど、全体像を掴みやすい伝え方で生徒さんに指導が出来たとしたらどうでしょう。
生徒さんの勉強に対する意欲は指導前より高まる可能性があるのではないでしょうか。
これをキッカケに、大学で語学を学びたいと思ってくれる可能性もありますし、
何よりも教えた側の今後の指導力向上にも繋がっていくはずです。
生徒さんがこの様に思ってくれることは、講師冥利に尽きるのではないかと思います。
ですから英語の講師のみなさんはどうか、受験勉強としての英語だけではなく、これから生きていく上で必要な英語についても少しレクチャーしてみると面白いかもしれません。
また、政治経済を学習する生徒さんには、人権や自由権など、様々な権利を説明する場合にSNSの話題も絡めるとぐっと興味を引き出すことができます。
政治経済や倫理などの公民分野は、専門用語ばかりで暗記するしかないと思われがちですが、よく考えれば実社会と一番濃く深く結びついているのです。
自分たちが日々生活していて服や食べ物を買ったり、自分の意見を発言したりSNSを通して言葉を発信したりしているそれらの行為こそが、政治経済を回しているということを、少しでも教えてあげてください。
生徒さんは、講師のみなさんのさりげない話を覚えているものです。
全ての生徒において通ずること
ここまで受験生を主たる対象として述べ、
その中で、
最初に「誘導力」という言葉を筆者なりに定義付けをしました。
定義付けの言葉で「自発的に行動ができるような環境を整えること」と書きましたが、
この言葉は受験生だけではなく、他の学年の生徒にも伝えるべき言葉ではないかと思います。
「自発的」という言葉に「勉強」の言葉が付くと途端に嫌気が増す生徒が急増すると思います。
「何で家で自主学習なんかしなきゃいけないんだ!遊んでた方が楽しい。」
筆者が高校生の時はもちろん同じ気持ちでした。
しかし、自分が熱中しているものに対してはこうなりません。
自分が熱中しているものに対しては、自然と自発的になれますし、また逆に自発的にやってみることで、どんどん熱中していくこともあると思います。
例えば、部活動は良い例かもしれません。
特に運動部出身の方は上手くなりたい、レギュラーになりたい一心で必死に考えて効率よく練習をした経験がある方は多いと思います。
まさにこの行為は「自発的」です。
自分が何かに対して向上心を持って行動を起こすことを生徒は経験をしているはずです。
それが部活動や習い事でも何だって良いのです。
これを普段の限られた授業の中で掘り出していくことが重要かと思います。
例えば、生徒がアニメにはまっているのであれば、アニメの主人公にちなんで暗記物をしてみるとか。すると面白がって乗ってくる生徒もいると思います。
ちょっとおとなな生徒でそのように子ども扱いされることに抵抗を抱くような生徒には、最初は講師自身が生徒にオープンな姿勢を見せてあげましょう。
例えば、講師が好きなものにかこつけて説明してみるなど、さりげなく具体例を添えてあげるだけで十分でしょう。
講師はもちろん生徒よりも多くの経験をしていて、自発的に行動をすることが、いかに難しいかを分かっているはずです。
自分が苦手なことを始めることならなおさらなことです。
しかし、ここで少しでも行動を起こすことが大事であるということ、つまり、数年後、生徒が受験や就職などの先のステージに立った時、あの過去の苦しかった経験が糧になることを伝えていくべきではないのでしょうか。
成功した、失敗したが全てではありません。自発的に行動をしたということが生徒には大事な経験になるのです。
ですから、講師の方は、成績はもちろん、成長の糧になる目的で、生徒を誘導してあげるべきかと思います。
さいごに
いかがでしたか?
上記のように、良い側面と厳しい側面、いわば「アメとムチ」のような観点から、生徒さん1人1人のモチベーションを上げていくことが、生徒さんの人生をより豊かなものにするのではないかと私は考えます。
少しでもみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
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