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文化や違いから英語を教える ~英語に苦手意識をもっている生徒たちへの指導法~ 

中学生

2021/12/17

英語に苦手意識をもっている生徒たちへ 英語を文化や違いからの教え方

私もそうでしたが、どうも英語が苦手ですという生徒たちは多いと思います。

でも、なんで英語ができないのか?

そして、どうして国語や算数、社会または理科と違って、得意になるのに時間がかかるのか?

このように疑問に思っている生徒たちは多いですが、その理由がいまいちわからない。そのため、勉強するのをあきらめてしまったり、おもしろく感じなくなってしまうことが多いと思います。なんと、定期テストで80点をとっているにもかかわらず、苦手意識を持っている生徒もいました。

しかし、英語はどこの入試にも大抵は必ず入ってくる重要科目です。ここで、苦手にしてしまうのは本当に厳しいので、できれば得点源にしていきたいですよね。

そこで、英語に苦心している生徒たちに少しでも興味をもってもらって、楽しくわかりやすく納得できるように教えていこうと、生徒たちに教えてきたことを書いていきたいと思います。

英語圏と日本語圏は遠い

日本とアメリカ、イギリス、場所的に本当に遠いですね。イギリスから日本まで、たとえば、陸を伝ってみるとどのくらいの言語が使われているでしょう。

たとえば、フランス語を母語とするフランス人は、比較的はやく英語を話せるようになります。なぜなら、土地が近いので、言葉が似ているのです。

それは、韓国語と日本語が似ているところがあるのと一緒です。

土地が離れていれば離れているほど、言葉が違ってくるのです。そして、土地が離れているということは、文化も遠く違ってくるということです。つまり、根本的に英語と日本語には違いがあるのです

と言うと、「そうなんだ!」と生徒たちは興味を示してくれます。

英語文化と日本語文化は違う 

古池や蛙飛びこむ水の音    (松尾芭蕉)

「この句をみて、古池はいくつある?蛙は何匹?」と質問してみるとたいてい、(たまにとてもユニークな生徒は別として)

「古池は1つで、蛙も1匹だと思います。」と答えます。

そして、日本人はこう考えるのが普通でしょ?と思うのが常識ではないでしょうか。

けれども、この感覚は、欧米の人たちには理解できないのです。

彼らには、池はいくつあるの?蛙は何匹?という疑問が出てくるようです。

そのため、日本文学研究者であるドナルド・キーンはこんな英訳をしました。

The ancient pond

A frog leaps in

The sound of the water.

(Donald Keene)

「とある池、特定してあげましょう。そして、蛙の数もしっかり教えてあげましょうね。」という意図がこめられた英訳になっています。

なぜなら、欧米人にとって、「いくつあるか」というのはとても大事だからです。日本人のように、雰囲気から理解することができません。

 

実は、欧米(特にアメリカ)は、隣の人がどんな人であるかやどんな文化を持っているかが分からない人達が暮らしています。

その人たちが理解しあって暮らしていくためには、Theで特定してあげること、1つ、2つであることを教えてあげることが大切なのです。

間違いが起こらないために、はっきり伝える文化ができてきました。

なので、dogが何匹か、penが何個か英語圏の人達が理解できるように教えてあげるように問題に答えてくださいね。

 

と言うと、英語圏と日本語圏の文化の違いを理解してくれます。

つまり、こういう文化の違いからも英語を理解するのが難しくなっているのです。なので、英語は英語文化を知ることも必要だしその感覚も必要だから、英語を得意にするのは時間がかかってしまっても良いのです

あきらめずコツコツやっていけば、できるようになると生徒に伝えてあげましょう。

私はそうしたら、生徒たちはなんとか頑張ってくれましたし、そのことによって、atheなどの付け忘れが減ってきました。生徒たちは、しっかり根本を教えると理解が早いなと思いました。

英語と日本語の違い

リスニングが苦手という生徒たちも多いですね。

けれども、根本的に英語と日本語は全く違う形をしているのだから、苦手で当然です。

たとえば、Americanを日本語の基本をもとにして、発音してみましょう。

「AMERIKAN(アメリカン)」のように、母音をはっきり発音します。

しかし、英語の発音は、「mriken」と子音を発音します。

日本語では“メリケン”と聞こえます。

つまり、日本語は母音7割、子音3割(6割、4割とも言われます。)くらいの割合で発音されています。

しかし、英語は母音3割、子音7割ほどで発音されているのです。

そうすると、そのままネイティブが発音した言葉をそのまま聞いたとき、“アメリカン”は“メリケン”に聞こえてしまうのです。

なので、なかなか日本人は英語を聞き取れないのです。そして、それが普通です。

これも、生徒たちにはしっかり話します。

リスニングは大抵の入試や英語検定試験で必ずでてきますので、避けて通れません。

では、英語を聞いたこともない生徒たちがどう克服していけばよいのか。

英語は、はじめはできないこと、なかなか理解できないことが普通ということは生徒たちにしっかり教えました。

だから、リスニングができるようになるには、努力がとても必要だということ、そして、周りの人たちがなかなか手をつけられないから、得点源につながることも付け加えて言及しました。

英語の発音になれる方法

英語に親しみを持つのがやはり一番いいので、耳をならして聞き取れるように頑張るよう促すのがよいでしょう。たとえば、洋楽が好きなら、その歌詞をみて歌ってみるでも本当に効果的です。

その時、英語は、母音は3割、子音が7割、ということに気を付けて歌ってみるのがよいです。

感覚的には子音で歌ってみる感じです。

でも、あまり難しくない曲を選んであげてくださいね。

 

ディクテーションもさせてみましょう。

本来は聞いた発音をそのまま書くことですが、聞こえたままに書かせてみるのがよいです

ディクテーションをすると、後で聞けなかった音がなにかわかります。

そして、そのあとに、その単語などを確認します。知らない単語だったら、その時に覚えてしましょう。

その後、CDにつづいて、シャドーイングしてみることです。シャドーイングは、CDに少し遅れて発音するトレーニングです。

言えなかったときは、何度も繰り返してみてください。

 

ただ、授業時間というものは限られているので、私の言った英語に続いて発音してもらうというのがよいです。やり方を教えれば、CDをスマートフォンに入れて手軽にできるため、宿題にもできます。

これらを意識していくことで、生徒たちは英語と日本語の違いを意識して勉強することができます。

実は、この違いを理解しているのとしていないのとでは、英語の上達の仕方が違うように思います。

それは、実際、私がそうでしたので・・・。

上記のことは、実は、発音だけでなく文法、長文などにも活かせます

英語と日本語の違いから時制もしっかり示してあげましょう

そして、日本語の概念にほとんどといっていいくらい、一致しないのが時制です。

特に、時間を昔から今までを表す現在完了は本当に困難を極めるむずかしさだと思いますが、どうでしょうか。

言及しましたが、隣の人がどんな文化の人が住んでいるかわからない、つまり何を基準に考えているのかわからないのが、英語圏の人達です。日本人のように雰囲気でわかってくれるということはないと考えてください。

私が、英語圏の国に暮らしていたとき、

「何で言ってくれないの!言わないとわからないでしょ。」

とよく言われました。

日本人だと、散らかっていると気づいてさっと片づけるとかありますけれども、あちらの文化にはそれは存在しないのです。

だから、時制もしっかり現在、未来、過去、現在完了、過去完了、未来完了があるのです。

なので、英語圏の人たちにつたわる様に、時制に気を付けていきましょうね。

しっかり、時間的感覚を教えてあげてくださいね。

というと、時制を一生懸命考えてくれます。

 

他の文化圏の言葉を学ぶというのは、思いやりも学ぶということです。

相手に、ちゃんと伝えてあげなくちゃ!この想いを伝えてあげなくちゃ!ということで、色々な意味で、許容範囲が広がります。

そのことも生徒たちにつたえてあげると、とても熱心に授業を受けてくれました。

まとめ

英語って本当に難しいよね、と生徒に言われるのが、いつも悩みの種でした。

しかし、英語はコミュニケーションの手段です。

このコミュニケーションの手段とともに互いの文化を知ることは、本当に視野が広がりますし、このことを伝えてあげなくては、という思いやりにも伝わっていきます。

向こうの人たち(英語圏の人々)にわかるように、aThe、つけてあげようね。

時制もしっかり未来か過去か間違えないように、おしえてあげようね。

という思いやりのこころもはぐくむと思います。

英語圏の人たちはほかの言葉習わなくていいからいいよね。

という生徒たちには、他の文化他の言葉を学べることの方がすごくラッキーなことなのだよ。

と指導しています。

なぜなら、相手のことを相手の立場として考える力、思いやりが英語を通してついてくるからです。

そのことも、生徒につたえることも、私たち塾講師の仕事なのだな、とつくづく思っています。

 

お読みいただき本当にありがとうございます。

ご参考になれば、幸いです。

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