いくつ知ってる?多種多様な入試形態!part2
入試制度をさらに紹介します!
皆さんは、
どのような入試形態で大学に入学しましたか?
一般入試ですか?
それとも、
推薦入試ですか?・・・
現代の少子化社会では、生徒が大学に入ろうと一生懸命になるのと同様に、
大学側も優秀な生徒を採ろうと必死になっています。
そのため、従来からあり、最もオーソドックスであると言える一般入試だけでなく、
様々な形で受験生の受け入れをしています。
この記事では、
多様化した入試方式をわかりやすく皆さんにお伝えすること
(お伝えした結果)担当されている生徒さんの進路相談の精度を上げることを目的とします。
いくつ知ってる?多種多様な入試形態!part1も合わせて参照していただけると、より多くの入試制度を知ることが出来ます。
どんな入試形態があるの?
part1では、
・一般入試
・センター試験利用入試(単独)
・センター試験利用入試(併願)
・全学部統一入試
を紹介しました!
まだまだ多くの入試制度があります。みなさんはいくつ知っているでしょうか?
では、紹介していきます!
指定校推薦
指定校推薦とは、大学側から高校へ推薦枠を与え(この学校でこのくらいの成績を取っている人であれば是非入学させたい!という意図のことを指します)、一定の条件を満たした当該高校の生徒を面接などを経て入学させる入試方式です。
この指定校推薦に応募するためには、高校である程度の評定を取っていることが前提条件となっていることがほとんどで、その条件を満たしていなければ挑戦することさえもかないません。
ですので、一般的には学校の試験に強い人が有利となります。
メリット
- 合格発表が一般入試と比べ圧倒的に早いため、合格した際は余裕ができる。
- 条件を満たしてさえいれば、あとは面接を乗り越えるだけでよく、負担が少ない。
- 条件を満たし応募ができた時点で、ほぼ合格が約束される。
デメリット
- 学校の成績を用いるため、学校の試験が苦手だと厳しい。
- (一般入試と併用する場合)学校の成績と予備校等の一般入試対策のどちらをもこなさねばならず、どっちつかずになりやすい。
- 合格したらその大学に必ず入らなければならないため、本当に入りたい大学への手段としてしか使えない。
公募推薦
公募推薦とは、大学側が広く全国の高校から入学者を募る入試方式です。
ある一定以上の成績を残していなければ挑戦することもできない指定校推薦に比べ、こちらは敷居はかなり低いです。
しかしその分、その人自身の資質や個性などに比重が置かれ、そういった面での強みが必要となります。
また、意外と知られていませんが、小論文や個別試験などの学力試験を課すところもあるようです。
メリット
- 指定校推薦と違い、学力的な敷居がほとんど無い。
- あまりレベルの高い大学から推薦枠が来ない高校でも、上位校へ入学できるチャンスがある。
デメリット
- 学力的な敷居がない分、個人の資質や個性などが重要視されるため、その面の強みがないと厳しい。
- 個別試験がある大学もあり、完全に学力が無い状態では合格が難しい場合もある。
自己推薦
上記の指定校推薦や公募推薦などに応募する場合は、学校長の推薦状が必要になりますが、この自己推薦入試の場合はそれに代わって自己推薦書というものを提出します。
「自己推薦」という名称が示すとおり、面接や小論文における個人の自己アピールが評価の対象となります。
メリット
- 指定校推薦と違い、学力的な敷居がほとんど無い。
- あまりレベルの高い大学から推薦枠が来ない高校でも、上位校へ入学できるチャンスがある。
デメリット
- 学力的な敷居がない分、個人の資質や個性などが重要視されるため、その面の強みがないと厳しい。
- 個別試験がある大学もあり、完全に学力が無い状態では合格が難しい場合もある。
AO入試
AO(Admissions Office)入試とは、出願者自身の人物像を学校側の求める学生像と照らし合わせて合否を決める入試方式です。
平たく言うと、自校の校風に合った生徒を入学させよう、ということです。
AO入試では特に慶応大学が有名でよく耳にしますよね。
ちなみに、AO(Admissions Office)とは「入学管理局」の意味です。
メリット
- 指定校推薦と違い、学力的な敷居がほとんど無い。
- あまりレベルの高い大学から推薦枠が来ない高校でも、上位校へ入学できるチャンスがある。
デメリット
- 学力的な敷居がない分、個人の資質や個性などが重要視されるため、その面の強みがないと厳しい。
- 個別試験がある大学もあり、完全に学力が無い状態では合格が難しい場合もある。
どれも同じような入試方式じゃない?
ここまでしっかりと読んでいただいた方はお気づきだと思います。
・・・
そう、ほぼすべて同じような入試形態に見えるのです。
特に公募推薦と自己推薦、AO入試に関しては全く一緒に思えます。
実はその感覚は正常で、すべて同じような入試方式であるものの、学校によって名称が異なるだけなのです。
そのため、名前は違えど中身は同じということになります。
ただし、併存(公募推薦と自己推薦をどちらも実施)している大学もあるので、一概に全く同じであるとは言えないかもしれません。
このように、公募推薦・自己推薦・AO入試については内容はほぼ同じなのですが、指定校推薦だけは全くことなるものですので、注意が必要です。
前者は自らアピールして推薦の枠をもらいに行くのに対し、後者は既に学校側が推薦の枠をもらっていて、それを条件を満たした人に充てよう、というようになっています。
だから指定校推薦はある一定以上の成績を学校で残していることが必要となるのですね。
推薦入試の注意点
本格的な試験を受けずに大学に入れる可能性があるため、非常に魅力的な推薦入試ですが、大事な注意点が1つあります。
それは、
「一度推薦で合格をもらったら辞退することができない」という点です。
指定校推薦を例にとって、考えてみましょう。
大学側はその学校の生徒がほしいから学校に推薦枠を出しているわけです。
それは、「その学校の生徒でうちの大学に来たい人がいれば応募してください」という意思表示なわけですから、当然合格をもらったら辞退することはできないわけです。
大学に迷惑がかかることはもちろん、そういった生徒が今後出ても困るため、高校側も推薦枠を縮小、あるいは消滅されてしまう可能性があります。
絶対に辞退することはできません。絶対にです。
そういうわけですので、そこまで希望順位は高くないけれども抑えに・・・という風にはできません。
入学しても悔いのない大学にのみ応募しましょう。
まとめ
記事を最後までご覧いただきありがとうございました。
今回は、近年多様化している入試方式を紐解くというテーマのもと、本記事では主に筆記試験の中での様々な入試方式をご説明しました。
入試方式の説明だけにとどまらず、その方式をいかに活用するかについてもしっかりと踏み込んだ記事となっていると思いますので、担当されている生徒さんの進路指導等に役立てていただければうれしいことこの上なしです。
この記事を読まれた方がこの知識を使い、塾講師としてさらにご活躍されることをお祈り申し上げます。
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