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これで大丈夫! “保護者の”思春期を知って面談を成功させよう!

2021/12/17

保護者面談について考えてみよう!

「保護者面談は得意分野です!」

そう言いきれる方はどれだけいるでしょうか?

 

特に、大学生で塾講師を務められている方にとっては、この時間を大変プレッシャーに感じておられる方も多いかと思います。

ご自分のご両親とさほど変わらない年代の「大人」を相手に一社会人として対応を求められるわけですからね。

厳しい現実・・・。 

 

でも、ここは「学生のうちから社会人として大人と渡り合う機会に恵まれた!」と、

塾講師だからこそ経験出来る社会勉強のチャンスとして前向きに取り組んで頂けたら良いと思います。

 

今日は、塾講師である全てのみなさんが、

「保護者面談」に対する苦手意識を払拭し、有意義な結果を導き出す為の一助となることを願いつつ、

講師の心構えについてお伝えして参ります。

 

会話具体例もご紹介いたしますので、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 

 

 

「保護者面談」……その目的と到達目標を再確認しましょう!

先ほど「一社会人としての対応が求められる。」と述べました。

そこに意識をしすぎて緊張しないよう気をつけてくださいね。

「講師として完璧な自分」を目指したがゆえに緊張して、しどろもどろになり、その結果「学生先生だしな・・・。」と最初から相手にされないのは困りますよね。

逆に、頑張って色々言葉を重ねても、その態度が「学生先生のくせに、生意気な・・・。」などと言われては泣きたくなってしまいます。

そのような残念な経験はしなくて済むようにしたいものです。

あなたの意識すべき方向性をご一緒にここで確認していきましょう。

 

 

まずは「保護者面談の目的」を確認しましょう。

どんなことが挙げられますか?

成績や授業態度など塾での生徒の様子について伝達がありますね。

自宅での生徒の様子を伺う機会でもあります。

保護者と講師間の情報交換を通し今後の学習方法について生徒・保護者・講師の相互理解をはかる共同作業ですね。

 

ポイントは、「共同作業」ということです。

 

だから講師であるあなた1人だけが完璧であろうとシャカリキになる必要はありません。

面談時間いっぱい講師がしゃべり続ける必要はないのです。

その点は肩の力を抜いて行きましょうね。

 

むしろ、大事なのはこちらです。

そういうやり取りを通して到達したい目標は何ですか?

 

 

 

そうです。

生徒・保護者・講師3者間の相互コミュニケーションのベースつくり、信頼関係の構築ですね。

「先生、今後ともウチの子供のご指導お願いいたします!」そう信頼して頂ける関係になるために、どのようなステップが必要だと考えますか?

 

答えは簡単ですよね。

保護者にココロを開いてもらい忌憚のない意見を頂戴出来ればよいのです。

 

とはいうものの、

「さっ! お母様。何でもお話下さいね!」と言われて、

「じゃ!早速!」と本音を語ってくれるものではありませんよね。

 

それでは一体どう言葉を紡げば保護者に胸襟を開いて語って頂けるのか、

その方法を探って参りましょう。

 

 

 

その話にどのように「傾聴」していますか?

読んで字のごとく、相手の気持ちに自分の気持ちを傾けて聴いていますか?

「当然ですとも。常識でしょ!」みなさん、即答ありがとうございます。

 

では、追加の質問をさせて頂きますね。

あなたは保護者の立場をどれくらい意識して傾聴していますか? 

相手は生徒と同じく「思春期の渦中にいるのだ」と意識したことはありますか?

 

保護者面談において、この意識を持って臨むか否かで結果は大きく変わります。

あなたの目の前にいるのは単に「年齢が上の人」ではなく、

生徒と同じように多感な「思春期である」ことを念頭にいれておいていただきたいのです。

 

中学生・高校生、いわゆる思春期の子供をもつ保護者は大体が40歳代かと思います。

「人の親」になって15年前後。

育児の疲れもあるでしょう。

社会人として世間を支える責任ある立場の人も多いでしょう。

そこに加えてホルモンバランスの変化があり心身の変化に戸惑い始める年代なのです。

 

相手の状況はご理解いただけましたね。

 

思春期真っ盛りの生徒と話をするとき、あなたはどのように会話を進めますか?

まずは生徒の話を聞きますよね。

生徒に語ってもらいますよね。

そしてまずかける言葉は何ですか? 

 

 

・・・そうです。

「共感」を示しますね。

 

保護者に対しても同様のステップを踏んで面談を進めましょう。

ここがコツです!

 

 

 

ポイントは「共感」「感謝」そして「共同」

では実践編です。具体的会話例をお話します。

 

面談が始まりました。

いきなり成績などのこちらの伝達から始めるよりは、

生徒の自宅での様子を聴く質問をしてみるのはいかがでしょうか。

 

(あなた)「○○くん、おうちではどんな様子なんですか?」

(保護者)「それが、全然勉強しなくって。帰ってくるとすぐご飯食べてテレビみてお風呂入って寝ちゃうパターンなんですよ。どうしたら勉強するんでしょう?このままだとダメだって何度も言っているんですよ。この前も・・・。」


大抵の保護者の方は、思春期の子供に対する不安・不満を語らせたら5分では足りないでしょうね。

そのくらいに、親もまたあふれる不安・不満を抱えココロ揺れ動いているわけです。

 

ここまで聞いて優秀なあなたは、「それなら、こうすればいいじゃないですか~。」などと明解な解決策を提示するかもしれませんね。

でも、ごめんなさい。

この段階でそれをしてしまうと「偉そうに。生意気な!」といらぬ誤解を招いてしまいます。 

・・・う~ん、それは悲しい。

 

ここで返すべきは、「共感」の言葉です。

 

(あなた)「そうなんですね。見ているお母様の心配になるお気持ち良くわかります。」
保護者の「不安・不満があること」をあなたが受け止めたことをしっかりお伝えしましょう。

 

(あなた)「いまのお話で○○くんのことがより理解できて嬉しいです。」
生徒の様子をお話頂けたことに「感謝」を示しましょう。信頼されたという証の第一歩ですからね。

 

あなたの「共感」「感謝」の言葉をうけたここまでで、保護者にとってみれば、あなたの真摯な姿勢を理解することができるのです。

「この先生は私(保護者)を理解してくれる。子供にもしっかり関心持って対応してくれる。単に、塾で授業さえすればオッケー!と軽く考えているわけではないんだ。」

「書類上は学生、でも、しっかりと社会人対応が出来る。頼りになる!」と認識されます。

 

それからです。

問題解決に向けての話し合いを始めましょう。

 

まずは保護者の言葉を復唱します。

目的は何を問題点とするのか見解の統一をはかることです。

相手の言葉を繰り返し言うことにより、保護者は自分の話が理解されたと認識することができます。

 

先の会話例からでしたら、


(あなた)「そうなんですね。お母様としては、勉強時間が少ないことが気になっているのですね。」
と改めて言ってみましょう。

これで、問題点の共通認識をはかることができますね。

 

さあ、ここからは、みなさんの得意分野です!

数年前のご自分の生活様式を思い出し、生徒にあてはまるであろう成功例を紹介して差し上げてください。

生徒にとってはもちろんのこと、保護者にとっても取り組みやすい解決案を出してくださいね。

 

先の会話例でしたら、自宅での生活スケジュールの問題解決のために、視聴するテレビ番組を選択する、疲れて夜勉強出来ないのなら朝型に切り替える、などが考えられますね。

 

保護者としては夕ご飯のメニューを再考する(栄養価は高いが消化に負担がかからないもの)ことにより体力の消耗を減らす方法を考えることもできますね。

 

このように保護者と「共同作業」により保護者の不安・不満を解決していきましょう。

 

 

「思春期」同士が共存していくために

生徒も思春期、親も思春期、揺れる者同士が仲良く共存していくためには、まずは保護者のココロの安定が
不可欠です。

不安定な保護者のもとでは子供も伸び伸びと思春期を過ごすことはできません。

 

これまで述べてきたように、先に保護者の不安・不満を受け止め問題解決をはかることは保護者の「ココロの安定」を築くことになります。

保護者が確固たる安定感を持てればこそ生徒も安心して生活出来ましょう。

 

ここまで出来れば「生徒・保護者・講師3者の信頼関係を築く」という保護者面談の目標に到達できますね。

 

成績報告、今後の指導方法、目標等伝達事項をしっかり確認できたら面談終了です。

 

どうですか?

次の保護者面談への心構え・手順はイメージできましたか?

 

 

最後に

ここまでおつきあいくださり有難うございます。

保護者の立場を理解し、保護者も生徒と同じくココロに不安を抱えていることを踏まえて対応することの重要さがご理解出来ましたでしょうか?

縁あって、せっかく塾講師になられたみなさんは、これから様々な大人と渡り合わなくてはならないでしょう。

時には「まだ学生なのに・・・。」と逃げ口上を使いたくなることもあるかもしれません。

そのときには、この記事のことを思い出して下さい。

今回お伝えしたように、相手の見えない部分にまで想いをはせて対応に臨むことができたら、もう恐れることはありません。

あなたはきっと「結果」を導き出し、立派な一社会人として認められますよ。 

あなたの更なるご活躍を応援しております!

 

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