元塾長が語る!採用したいと思うプロ講師像とは?
プロ講師を目指す皆様、こんにちは!
高橋 勇樹 たかはし ゆうき
個別指導塾バイト講師、小中学生向け集団指導職員、個別指導塾教室長を経て予備校講師と塾経営で独立。現在は四谷学院、TAC公務員講座、医系専門予備校メディカルラボで予備校講師として出講しつつ自塾「自習合格舎」を経営。予備校の授業では「授業後に復習がしやすいよう考え方ややり方を教える」ことを目的として授業構成を練り、「自習合格舎」では「生徒が自ら勉強できるようなやり方」を身につけることを目的としている。
今回は元塾長である私高橋が、採用したいと思えるプロ講師像を記事にしました。
というのも、教え方がうまいだけではプロ講師は務まりません。
ただ教え方がうまいだけなら、高学歴で話し上手な大学生を雇えば済む話ですし、人件費も抑えられます。
つまり、プロ講師にはプロ講師大学生バイト講師よりも求められるレベルが高く、指導以外の面でも求められるものがあるということです。
今回はこのあたりについて、元塾長目線で記載していきます。
目次
・生徒の高い要求や期待に応え、「この先生の授業を受けたい!」と思わせられるか
・担当科目にとことん詳しく、各大学の求めるレベルを熟知している
・少ない言葉で簡潔にイメージさせられる
・すぐに点数を伸ばせる
・コンプライアンス意識がある
生徒の高い要求や期待に応え、「この先生の授業を受けたい!」と思わせられるか
プロ講師に求められるものとしてのベースとなるものはここに集約されます。
やはりプロ講師は引く手数多でもあるため、採用が難しくなります。ですので、一般的な講師が中心となって組織が作られることが多いのが事実です。
しかし、多くの生徒が受講するであろう看板となるような授業、もしくは、一般の学生アルバイトでは難易度の高い生徒である場合高い収益を期待できるため、報酬が高くてもなんとかしてプロ講師を採用・起用したいと考えます。
難易度の高いと感じる生徒の例として、以下のような方が挙げられます。
あと1か月で共通テスト9割取れるようになりたい
偏差値30台から早慶に合格したい
医学部を志望している
いずれも難易度の高いミッションであることがわかります。
これらのミッションを達成できる講師だと思ってもらえるかどうかが、プロ講師かどうかの境目と言ってもよいかもしれません。
では、どういう講師にこのような期待を持つことができるのでしょうか。
担当科目にとことん詳しく、各大学の求めるレベルを熟知している
東大京大などの学生バイトの講師はどのような問題でも解ける力はあるかもしれません。ですが、自身が受験したことのない大学に関しては全く知らないことがほとんどです。
しかし、プロ講師は、自身が受験したかどうかに関わらずあらゆる大学の求める合格レベルを熟知しています。どこまでの力が必要となるかがすぐに判断できるだけでなく、どの程度努力をしなければならないのかも感覚的に捉えることができます。
例えば、「早慶なら○○まで知識が必要」「MARCHなら△△まで」「日東駒専なら☆☆まで」と最終目標を見据えて教えることができるため、「そのレベルまでなら今はこういう勉強をやりましょう」と勉強内容やスケジューリングまでをもできてしまうのです。
このように、担当科目に対する単純な知識や理解だけでなく、受験というゴールに向けたプロセスを組む力があるプロ講師をまずは求めています。
この力があれば各学校の対策授業が組めますし、普段の授業でも生徒に「この先生についていけば大丈夫」と思わせることができます。
少ない言葉で簡潔にイメージさせられる
教えるだけなら誰でもできます。なぜなら、教科書や参考書に書いてあることをそのまま言えばいいだけですからね。
しかし、プロ講師は違います。
抽象的な質問でも、生徒が一瞬で理解できるような説明ができます。しかも、「少ない言葉」で、です。
というのも、「○○ってなんですか?」と聞かれたときに、「○○は…で…なもので…」と教科書のように詳しく丁寧に説明することが多いと思いますが、そうすると生徒は途中で聞かなくなることが多いと感じています。特に小中学生だとなおさらです。
結果、詳しく説明しても「よくわからなかった」という評価をされてしまいます。丁寧に説明したつもりが仇となってしまうこともある、ということです。
一方、プロ講師は、「一言でいうと」というフレーズなどを用いて、端的に簡潔に説明します。
その方が生徒も覚える単語が少なくて印象に残りやすいんですよね。
実際塾長として講師と生徒のやりとりを見ている中で、プロ講師と言える方々はこのあたりが共通していたように思います。
生徒は説明が長すぎると途中で聞かなくなってしまう、ということを心得ているコミュニケーションができているんですね。
講師を始めたばかりの人ほど、「詳しく説明しなければならない、その方が親切だ」という使命感からか長い説明になってしまいがちだと思いますので、ぜひプロ講師を目指す方にとっては参考にしていただきたいと思っています。
すぐに点数を伸ばせる
”その先生の授業を受けるとすぐに点数が伸びる”
言うまでもないことですが、プロ講師は生徒人気があればいいというわけではなく、実績をどれだけ積み上げることができているかも重要になります。生徒、生徒の親御様としては、具体的にどれだけ点数が伸びたのか?が知りたいのです。
もちろん限度があることはわかっていますが、プロ講師には授業を受けてすぐに点数を伸ばしてほしいと生徒も塾長も思うところです。
予備校や集団指導の塾などでは「残り一か月で共通テスト30点アップ」のような即効性のある授業を企画することが多いです。
そして、このような授業は生徒ウケがいいのも事実ですし、多くの生徒が望む授業でもあるのです。
一方で、こういった授業を学生バイトの講師がするにはなかなか厳しいものがあります。すぐに点数を伸ばすことができるプロ講師にお願いしたいと考えるわけですね。
コンプライアンス意識がある
少し毛色が違う話になりますが、最近のプロ講師に求められているものだと感じています。
今は一昔前とは違い、横柄な態度や言動があると親御様からすぐに塾に電話がかかってきます。実力のあるプロ講師かどうかは関係なく、です。
例えば、「授業の説明の際に口が悪い」「やる気のない生徒に怒号をとばす」「自分の指導についてこないから見放すような態度をする」などなど。
こういったことはこのご時世ご法度です。
大きな塾や予備校ではプロ講師採用の際にハラスメントに関する質問をされることは多くなっています。
私も業務委託のプロ講師として面接をいろんな予備校や塾で受けてきましたが、どの予備校や塾も「コンプライアンス/ハラスメント研修受けたことありますか?」という質問は必ずと言って良いほど聞かれました。
塾長として働くいていた時も講師のハラスメント防止はかなり力をいれて研修もしましたし、上司からの指示にも入っていました。
たとえ実力があっても横柄な態度や法に抵触しそうな行為は許されない。
「あの先生なら安心して任せられる…」というのは、能力だけでなく社会性も含めてであると心得るようにしましょう。
まとめ
プロ講師は給料が高いです。
一昔前ほど稼げないのは事実かもしれませんが、それでも十分高いと考えます。
経営者が高い給料を払ってでも働いてもらいたいと思えるのにはやはり理由があります。
多くの生徒からも人気があり、なおかつ保護者からも信頼されていて、同じ職場の方々からも一目置かれるような先生がプロ講師として求められているのでしょうね。
これからプロ講師を目指す方々は、ここまでの内容を踏まえてぜひともチャレンジしてみてください!
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