こんにちは!塾講師歴はや33年、おばあちゃん先生と呼ばれる日もそう遠くないベテラン講師の平山(♀)です笑。
今日はタイトルの通り、どうやっていつまでも生徒と同じ目線を保つ工夫をするか、についてお話してみたいと思います。
目次
・生徒と同じ目線を保つ事がどうして大切か
・どうやったら生徒と同じ目線を保つ事ができるか
・まとめ
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生徒と同じ目線を保つ事がどうして大切か
まず、生徒と同じ目線を保つ事がどうして大切なのかについてお伝えしたいと思います。
若手のうちは物理的に頭も身体も若く、教える生徒と同じ学年だった時からまだ数年しか経っていない講師も多いと思いますので、特に意識せずとも生徒と同じ目線で物事を考えやすいでしょう。
経験の少ない若手でも、生徒やご家庭が敢えてそういった講師を望むことも多く、その理由としては以下のような点が挙げられるでしょう。
- 歳が近いので、少し上の兄姉や先輩といった位置付けで、気軽に進路相談やわからない事を質問できる
- 時代背景(教育指導要領の中身や使用教材、試験制度、進路のトレンドなど)が同じ
- 保護者の味方ではなく、自分の味方だと感じることができる
この3つに共通しているのは「共感」です。
はっきり言って、これらの要素だけ揃っていれば、生徒側から見れば必要十分です。これ以上、余計な圧や課題も望んでいないでしょうし、まして武勇伝などは聞いたってつまらないでしょう。
つまり、学ぶ生徒の立場で考えると、塾講師に最も持っていて欲しいものは「共感してくれること」であり、最も持たないでいて欲しいものは「押し付けること」であるのです。
ですから、何歳になっても、決して圧をかけずに共感をしてあげられる先生は生徒達からとても慕われ、頼りにされます。
そして、この「共感」をしてあげられる条件が「生徒と同じ目線を保つこと」につきるのです。
どうやったら生徒と同じ目線を保つ事ができるか
それでは、年齢を重ねて行った時に、どうやって生徒と同じ目線を保つ事ができるでしょうか。
ポイント①:生徒と同じ体験をする
まず大切なのは、生徒と同じ体験をし、同じ感想を持つことです。
私の場合は、大人でも出来るシステムを利用して、なるべく子供達と同じ学びの場に入り、生徒として勉強を続けるようにしてきました。例えば、大学卒業以来ずっと欠かさず行なっていることは、
- 公文に通う
- 毎年高校生にまみれて大学入試共通テストを受けに行く
- 日程が許す限り、TOEICや英検を受けに行く
- 毎年小学校〜高校までの全教科の主要な教科書や副教材を入手し、生徒になったつもりでそれらをやる
- わからないことや新たに学習したい事がある時は家庭教師を頼んで教えてもらう
このような事を今でも続けています。
「仕事もしながらだと大変じゃないですか?」とか「先生だからもう習う必要はないんじゃないですか?」と非常に多くの方(特に受け持っている生徒さん達の保護者の方々)から言われるのですが、
「全然大変じゃないです!!」
「むしろ、いつまでも学生気分でいられて楽しいです!!」
「いくつになっても学びたい事が、まだまだ山のようにあります!!」
と、爽やかに答えています。(笑)
正直、(ちょっと、この先生は頭がおかしいのではないかしら・・・?)と思われる方もゼロではないと思いますが、目線が同じで楽なのか、ありがたいことに生徒さん達が「ずっとこの先生に習いたい!」と親御さん達に伝えてくれて、今に至ります。
ポイント②:生徒の話をよく聞く
次の大切なのは、生徒の話をよく聞くことです。
とても簡単じゃないか!と思われるかもしれませんが、慣れていないとついつい張り切って、生徒に多くの情報を提供しようとしてしまいがちです。その結果、授業中ほとんどの時間を講師がしゃべり通しだった、なんていうこともおおいにあり得ることなのです。
しかし、共感をするためには生徒がどんな体験を通して何を思ったのか、を聞かなければ、共感する先の情報が得られませんよね。
熱心なのは生徒にとっても保護者にとっても非常にありがたいことなのですが、溢れる情熱を受け取ってもらおうと前のめりになる気持ちを少し抑えて、まず生徒の話に耳を傾けてみて下さい。
色々と見えてくる中で、共感した後に、何をどう改善していけばいいのか、という方法論も自ずと見えてくることになります。
ポイント③:自分をその生徒と置き換えて考える
最後に大切なのは、新しく生徒を担当する際に必ず、
「自分がこの生徒と同じ歳で、同じ性別で、同じ学力で、同じ学校に通っていて、同じ部活で、同じ将来の夢を持っていたとしたら、自分ならどうするか?」
と、真剣に考えてみることです。
大学を卒業してから時が経つに連れて、講師業だけでなくどんな職種でもそうですが、その仕事に慣れてくるととかく「作業」になりがちです。
つまり、自分は当事者ではないけれど仕事としてその生徒を担当する第三者として、これまでの経験上取り扱ったことのある生徒さんのケースに当てはめて、同じような言葉をかけ、同じような宿題を出し、同じような説明をし、同じようなアドバイスをするようになります。
こういった状態を「手慣れてくる」と言いますよね。
しかし、生徒はみんな一人一人性格も、学力も、夢も、体力も違うわけで、その子その子で やるべきことは変わってきます。それも、少しの違いではなく、かなり違います。
したがって、私が長年常に行ってきたことは、
毎回、初回面談でその生徒の話を事細かに聞き、その子になりきって色々な事を一緒に相談しながら考えていく
ということです。
「自分が毎日、片道90分かけて通学していたとしたら・・・」
「自分がこの生徒のような厳しい部活に入っていたとしたら・・・」
「自分が数学アレルギーだったとしたら・・・」
「自分が4人兄弟で、一人の部屋がない環境だとしたら・・・」
などなど、女優のようにその子になりきって一生懸命学習プランを提案してきたので、ほとんどの場合、その生徒が最もハッピーになれる結果を手にさせてあげることが出来ています。
それに、自分自身も色々な生徒たちの人生を経験させてもらっているみたいで、とても楽しいものです。
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まとめ
以上、本日は「常に生徒と同じ目線でいよう」というご提案をさせて頂いたのですが、やってみたいと思って頂けましたでしょうか?
生徒に「共感」できる講師はどんな生徒からも慕われますし、必ず二人三脚で良い結果をもたらしてあげることが出来ます!
特に中堅以上の講師の方々で、「もっと指導スキルを磨きたい」と思っておられるならば、指導スキルの向上と同じぐらい、この「共感する力」も磨いてみませんか。
目の前の生徒たちが、驚くほど垣根なしに自分に話しかけてきてくれることに気付かれるでしょう。
そんな講師を、多くの生徒も保護者もひたすら望んでいるのです。
いや〜・・・講師業って、本当に素晴らしいものですね!(どこかで聞き覚えのあるような・・・)
本日もご静聴(読)、誠にありがとうございました^^
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