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スポーツ推薦のあれこれ【高校受験編】

2021/12/17

スポーツ推薦とは

講師のみなさん、こんにちは。

東京でも木枯らし1号が吹き、本格的に寒くなってきましたね。

さて、今回は「高校受験におけるスポーツ推薦」についてお話しします。

みなさんはスポーツ推薦で高校受験をする生徒さんを担当したことはありますか?スポーツの種類や学校の特色によって入試方法や推薦基準も変わってくるのですが、「高校でもスポーツを続けること」が大前提だということを憶えておいてください。

注意点

スポーツ推薦にはいくつもの条件が伴います。

中学3年間で全国大会またはそれに準ずる大会で入賞していること。

体育の成績が5であること。

高校入学後も競技を続ける意志があること。

その高校に相当する学力を有すること。以上がその例です。

スポーツ推薦を考えている生徒さんの場合は、早めにこれらの点を確認することが大切です。

練習への参加

今までわたしが担当してきた生徒さんは、スポーツ推薦で受験したい高校の練習に参加していました。

たとえば陸上競技の場合ですと、競技場で複数の高校が合同練習していることが多いです。その機会を狙って高校の監督にお願いしてみたり、生徒さんの実力が認められている場合は高校から声がかかることもあります。

よく高校の監督やコーチが中学生の大会で、いわゆる”スカウト”をしていると生徒さんから聞いたことがあります。そのような”特別ルート”で推薦を獲得する場合もあるようです。

野球やサッカーの場合は、中学の部活動だけでなく、地元のクラブチームに所属する生徒さんたちを欲しがる高校がたくさんあります。みなさんも、○○シニアや○○リトル、○○FCなどの地元のチームの名前を聞いたことがありませんか?また、甲子園や高校サッカーの選手名簿を見れば、このようなクラブチーム出身の選手が多いことが一目瞭然です。

公立高校では難しいかもしれませんが、私立高校では強い選手を集めるためにスポーツ推薦やセレクション(オーディションのようなもの)を行なう高校がたくさんあります。

しかし一番大切なのは、自分がその競技を続ける意志があり、どうしてもこの高校で競技をしたい!という気持ちではないでしょうか。

入試形態

スポーツ推薦の入試は、学力試験に加え、面接や実技試験が伴うことがあります。

学力試験

学力試験の問題は、普通科と同じ場合もあれば、推薦クラス専用の問題の場合もあります。事前に入試要項でチェックしておきましょう。

過去問を使用する場合は、確実に点数が取れる問題をピックアップしましょう。たとえば、数学の計算問題や英語の4択問題など、生徒さんの得意不得意も把握して計画を立てると良いでしょう。

万が一、過去問が難しいと感じる場合は、講師のみなさんが問題集を選び、高校の傾向に合った易しい問題を解かせてあげましょう。

面接

スポーツを始めたきっかけや、自分のセールスポイント、高校でも続ける意志があるかどうかの確認などが面接の目的です。

本番の前にしっかりと模擬面接をしておきましょう。制服を着て、本番さながらの状態で行なうことで、大体のイメージが掴めるでしょう。

実技試験

これは塾で対策するのは難しいですね。ですが、実技の方もきちんと対策することが必要なことを生徒さんにきっちりと伝えましょう。

受験期に実技の準備をするのはとても大変なことだとは思いますが、自分の選んだ道だということをしっかり認識して受験に挑みたいものです。

塾でできること

スポーツ推薦とはいえ、ある程度の学力も必要です。

生徒さんのスポーツの成績や、スポーツ推薦についての理解の程度によって塾の対応も変わってきます。

面談

スポーツ推薦を考えている生徒さんと保護者さまには、面談に来ていただきましょう。

まず、生徒さんの学校の成績、模試の成績を確認しましょう。推薦の場合でも、極端に成績が足りていない場合や欠席日数が多い場合は注意が必要です。

また保護者さまから、練習が忙しくて勉強の時間が確保できていないという相談を受けることが多いと思います。

実際に生徒さんも、勉強時間が少なく定期テストや模試の結果が宜しくないことに葛藤しているかもしれません。

スポーツの成績だけで100%合格が保障されているなら、塾には通わないはずです。せっかく貴重な時間を塾に充てているわけですから、わたしたちは最大限のサポートをするべきです。

学力面のサポート

スポーツ推薦の条件には、体育が5であっても他の教科が一定の水準に達していないと応募することができないことがあります。やはり主要5教科(国・数・英・理・社)はきっちりと学習しておかなければなりません。

塾ではなるべく定期テスト前や模試前の時間を有効に使い、効率の良い学習ができるよう心がけましょう。

また、受験期は過去問対策もしましょう。学力試験がある高校では、最低でも4割は取らなくてはならないといわれています。極端な話ですが、スポーツの成績が優秀でも学力試験が0点では合格は厳しいということです。

進学決定後のフォロー

無事に進学先が決定したら、高校入学後スムーズに学習ができるように中学の総復習をしましょう。春休みからさっそく練習という高校が多いとは思いますが、合間を縫って勉強もするようにしましょう。

もし、ある程度中学の復習ができているようであれば、高校の予習をしても良いと思います。その辺の見極めは講師のみなさんに任せします。

ぜひ、勉強もスポーツも最高の状態で入学式を迎えたいですね!

体験談

最後に、わたしが実際にスポーツ推薦の生徒さんを教えたときの体験談をご紹介します。

まず、野球部のAくんの場合です。Aくんは3年になってから入塾してきました。どうやら野球強豪校の推薦を考えているようです。高校の先生や野球部の監督にも話をしていて、きちんと学力試験を受験すればある程度合格が保証されているということでした。ただ推薦には人数制限があり、万が一希望者が制限人数を超えてしまった場合は学力試験で振り分けられると忠告されたそうです。

わたしはAくんの成績が、行きたい高校のレベルに達してないことと、全くといって良いほど勉強時間が確保できていないということを本人から聞きました。

また、その高校は野球部が甲子園出場に手が届くほどの強豪ということで、入試倍率が上がっていることも不安要素でした。

もう夏も過ぎたあたりでしたので、本人も保護者さまも、そしてわたしも焦っていました。

Aくんには、定期テスト対策、結果の見直しを徹底してもらい、年内に過去問の傾向についても説明しました。その時点ではまだ過去問を解ける状態ではありませんでしたが、傾向を早くに説明していたおかげで、易しめの問題を演習し、少しずつ力をつけていきました。

その結果、12月に入ったことには何とか過去問に手がつけられるようになりました。

面接の対策は1月に2回行いました。挨拶や身だしなみを注意する程度で、他はなるべく自分の言葉で話せるようにアドバイスしました。

そして2月に受験本番を迎えました。入試直前まで過去問を解く熱心なAくんの努力が実り、無事合格しました。

3年の途中に入塾したAくんでしたが、野球を続けたい、甲子園に出場したいという強い気持ちと、保護者さまの協力の甲斐あってこのような結果になったと思います。

すべての生徒さんがこのように上手くいくとは限りませんが、できる限り生徒さんのほしい情報や保護者さまの不安を取り去る努力はできると思います。

もしみなさんがスポーツ推薦を考えている生徒さんを担当することになったときは、参考にしてみてくださいね。

 

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