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【塾講師必見】これさえ見れば怖くない!かしこい過去問の使い方まとめ!

2021/12/17

過去問の使い方・指導方法を再考してみましょう

 過去問。ものすごく仰々しい存在のように思えます。

 本屋に行くと、真っ赤(または真っ青)なコーナーが本屋の一部を占拠しています。

 そこにある本の背表紙には、

「東京大学(理系)」

「早稲田大学(政治経済学部)」

「慶應義塾大学(医学部)」

 などと、書いてあります。名門ズラリですね。

 手に取ってみると、その学校の歴史でも背負っているかのようなずっしり感。開くと小さな文字でびっしりと問題・解説が書かれています。

 しかも書かれていることが難しいことだらけと“思い込んで”しまい、すぐに棚に戻してしまいます。

 そして受験がさしかかったころ、過去問をやるよう促されてしぶしぶ買います。

 結局、十分にやる時間がなくて悔しい思いをしてしまう…。

 なんていう思いは絶対に生徒さんにさせたくありませんよね!

 なぜ過去問に手を付けないか?

  ネガティブに始まってしまいましたが悪しからず。

 大学受験に限りませんが、受験で不安を抱くのは「どんな問題が出されるかわからない」ということです。

 わからないなら見てみよう!と受験が終わった今ならいえますが、なかなか過去問には手を出さない人が多いかと思います。

 なぜか?

 それは過去問の用途・使い方を理解していないからです。

 講師の方は、秋である今であるから、改めて過去問の大切さを確認していただく契機になればと思います。

まずは過去問を入手しましょう!

 自分が「最も行きたい!」と考えている大学のものを購入しましょう。まだあまり決めていない人は、「いけないけどたぶん無理だろうなぁ、模試の判定悪かったし。でもまぐれでいけるかもなぁ」という高望みの大学のものを見てみましょう。

 入手したら、一番新しいものを見てみましょう!

 「え?一番新しいのって、直前にとっておいたほうがいいのでは?」と思ってしまいがちですが、これは避けましょう。

  なぜか?

 過去問は、あくまで研究材料であるからです!

  過去問はもちろん問題演習の道具でありますが、それ以上に、研究材料として使うほうが効果を抜群に発揮してくれます!

 ではいかにして、研究していけばいいかを述べていくことにしましょう。

まずは科目ごとに見てみよう!

  たくさん情報がありすぎて、分厚すぎて、何から始めればいいかわからない!と思われるかもしれません。

 まずは、最新の過去問を科目ごとにじっくり見ていきましょう。

 ここでは東京大学(文系)を例にとって具体的に見ていきましょう。

 英語から始めてみましょう。手元にある方は是非みながらやってみてください!

 問題構成は大問1から追っていくと以下のようになると思います。

 要約→並び替え→英作文×2(もしくは英作文と文法問題)→リスニング→文法間違い探し→和訳→長文

 となっています。

 構成を確認したら一問ずつ実際に見ていきましょう。

 「要約、難しそうだな」「リスニング長そう」など思うところはたくさんあるかと思いますが、問題の形式を確認するに加え、実際に解いてみるのもいいかもしれません。

 実際に解くことで、そのネームバリューから「難しそう…。」と思いこんでいた大学入試問題が「あれ?意外といけるぞ!」と思えるいい機会になり得るからです。

 初めは時間がかかってもいいので、とにかくまじめに取り組んでみましょう。じっくり腰を据えて、「行きたい大学が自分に何を求めているのか」と問いながら対峙してみましょう。

  そうするといろいろなことがわかってくるはずです。

「まだまだ単語力が足りないかな」「和訳はある程度できるけど、リスニングこれだけの分量にまだ耐えられないかも」

 などなど。

 自分が足りないもの・すでにできているものが見えてきたらまずはOKです!

 これを英語だけでなく他の科目でもやってみましょう。

「数学は微分とか確率が出てきたり、国語は現代文2問と古文・漢文1問ずつだ。日本史は4問で、地理はちょこちょこした問題がたくさん出てくるな」

 などとわかってくるだけで第一段階は完了です!

さかのぼって比べてみよう!

さて、最新のものをチェックしたら、次はさかのぼってそれ以前の過去問もチェックしてみましょう!

そうすると見てくるのは何でしょうか?

 「英語は形式あまり変わらないな。英作文が文法になったりくらいか。数学は微分積分しょっちゅうでるなぁ。現代文は一貫して出題方法変えないし、日本史もそう。地理もたくさん問題あるのは毎年か。」

 そう。見えてくるのは“傾向”です。

 傾向が見えるとできるのがその“対策”です。

 例えば、数学で微分積分が毎年のように出てくるとわかれば、「微積に力を入れねば!」と思えてくるはずです。

 自分がすべき勉強の方向性が見えてきます。

 何に力を入れて、何をすべきでないかということまでわかってきます。

 すべきでない、とあえて書きましたが、志望校合格にはすべての力が必要というわけではありません。全科目でスーパーマンになる必要はありません。その大学が求める力を獲得し、発揮できれば合格に近づきます!

方向性がみえたあとは?

 方向性が見えると、勉強もしやすくなります!

 例えば日本史の授業で「こういう単語は私立文系で頻出だからね!」と言われても、自分が私立文系を日本史で受けない、あるいは私立文系自体受けないのであれば、覚えなくても大丈夫でしょう。

 普段の勉強の中でも、これは合格に必要・不必要という判別がしやすくなってきます。

 最初は、全部覚えないと、もしかしたら出るかもと不安になることもありますが、時には割り切りも必要

 「これは覚えるべきか、覚えなくてもいいのか」と迷ったら、もう一度過去問を見て、どの程度のことが要求されるかを確認してみましょう。

 過去問はその指標にもなってくれるのですね!

 戦略を練ってみよう

 ただ漫然と過去問を解いているだけでは、実践的とは言えないかもしれません。

 戦略的に攻めていきましょう!試験はというのは限られた時間の中で行います。

 東大英語を例にとれば120分です。そのうち、ちょうど真ん中30分をリスニングに取られてしまいます。

 残りは前半後半45分ずつですね(サッカーみたい)。

  この時間をいかに使うかを考えてみましょう。

配点を推測して、時間配分を考える。

 時間配分を考えるうえで参考となるのが“配点”です。配点まで公表してくれる大学は多くないのですが、予測できます。

 ここで登場するのが【模試問題集】です。○○実戦・○○オープンなど、大学別の模試を予備校が実施しています。

 これらの過去問をまとめた模試問題集というのがあります。

 この模試問題集の解説部分を参照すると配点が載っています。

 例えば東大英語の要約は10点であることが多いです。

 模試問題集がない大学ももちろんあります。

 そんな時は、自分で検討をつけてみるといいと思います。おおざっぱでもいいので、大体このくらいかなと検討を付けてみるといいと思います。

 このように点数をざっと出すと、自然とかけるべき時間も見えてきます

 というのは、配点の低いところに時間をかけすぎて、配点の高いところや、易しめの問題が解けずに、取りこぼしてしまうのを防ぐためです。

 例えば東大英語は120分で120点です。ということは1分1点ですね。

 要約は10分割けることになります。

 これをベースにしつつ、早く解けるところは時間を節約し、時間をかけられるところにその時間を回しましょう。

 これで自分が最も高得点をあげられるような時間配分を考えていきましょう!

解く順番を自分で考える

 解く順番は戦略において本当に重要です。ザ・戦略という感じですよね笑

 これはもう人それぞれです。

 点数を最も取りやすくするにはどうすべきかを考えながら、試行錯誤しながら最良の順番を考えてみてください!

実際に演習してみよう!

 時間配分と解く順番を練ることができたら、今度は実際に本番のテストと同じように解いてみましょう!

 先ほどの模試問題集がここでも力を発揮してくれます!

 最も点数がよくなるような戦略を、実践しながら考えていきましょう!

足りなければ大学別の過去問題集を使おう!

 過去問には、いろいろな種類があります。大学別に科目ごとにまとめた過去問もあります。

 『○○大の(科目名)Xカ年』というやつですね。

 どんどん過去問に自分を染めていき、学校が求めるものを理解し、本番への準備を万全にしましょう!

 第二志望以降の研究も忘れずに!

  また、第一志望の大学だけでなく、他の志望大学の研究もどんどん進めていきましょう!

 そうすると、普段の勉強で何をすべきかしないべきかの判別はよりできるようになり、勉強にメリハリが出ます!

さいごに

 過去問は敬遠してしまいがちです。

 ですが、早くから手を付けることで、どのように勉強していけばいいかの指針が立ち、差をつけられますよね!

 過去問は志望大学のメッセージです!きちんと理解して大学受験に臨みましょう!

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