起こる度に世間を賑わせる天体マジック、日食に月食。2012年日本の広範囲で見られた皆既日食の際には、観測用のグラスを買って空を見上げた人も多いのではないでしょうか。
では、この日食と月食、一体どのようにして起こっているのでしょうか?日食や月食には、太陽、地球、月の3つの惑星の位置関係が深く関わってきます。今回は、その仕組みを見てみましょう!
パート1:日食のしくみ
まずはじめに、日食の仕組みを見てみましょう。なぜ日食は起こるのでしょうか?日食は、以下の図のように月が太陽からの光を遮り、隠してしまうときに起こります。
この図から、日食が起こるのは常に新月の時であることが分かります。
皆既日食には、大きく分けて次の三つの種類があります。
- ❶皆既日食…地球と月の距離が比較的近い時に起こる日食。月の見かけ上の大きさが太陽よりも大きくなるため、太陽が全て月によって隠され、太陽の周りにはコロナやプロミネンスが現れる。
- ❷金環日食地球と月の距離が比較的遠い時に起こる日食。月の見かけ上の大きさが太陽よりも小さくなるため、太陽全部を隠すことができず、月の影の向こう側に丸い円のように太陽が見える日食。
- ❸部分日食…皆既日食や金環日食は限られた地域でしか見ることができないが、同時刻に他の地域からは一部だけ月の影に隠された太陽を観測することができる。このときの欠けた太陽の様子を部分日食と呼ぶ。
このようにひとくちに日食といっても様々なパターンがあり、中でも皆既日食や金環日食はかなり珍しい現象になるので、観測が予想される場合メディアなどでも大きく取り上げれるのです。
パート2:月食のしくみ
次に、月食の仕組みを見てみましょう。下の図が、月食が起こる際の3つの星の位置関係になります。
今度は、月が隠される側になり、その影を落とすのは太陽ではなく地球です。先ほどと逆に、月食は満月のときにしか起こりません。月の影には図のように本えいと半えいがあり、半えいに入っても月食は起こりませんが、本えいに入ると欠け始め、全てがその中に収まると皆既月食となり、写真のように赤く見られます。日食との違いは、このようにすがたが完全に黒く隠されるわけではないことと、限られた地域だけでなく広い地域で観測できることです。
日食と月食の仕組みはつかめましたか?小学生理科の学習範囲ではなかなか理解の難しい天文分野ですが、是非、生徒さんの興味を掴むきっかけにしてみてください!
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