生徒に好かれる講師の特徴〜ポジティブに勉強に取り組んでもらうために
2021/12/17
どうすればやる気になるのか
「目的は成績を上げることだから、生徒と仲良くなる必要は無い」という意見をもつ講師は割と多いものです。しかし、「成績を上げる」ことと「生徒との関係」は別の話です。そもそもセットにすること自体に意味がありませんし、成績が上がるのであれば、生徒との関係は良いに越したことはありません。
まず、目的を分解して考えます。「成績を上げる」ために必要なことは「理解すること」「覚えること」「応用出来ること」などが挙がると思います。そうなるためには当然「やる気になる」必要があります。やる気になるためには「合格するため」や「将来の夢のため」という理由も考えられますが、特に小中学生の場合、よほどの精神力が無ければそれらでモチベーションを維持することは難しいと思います。
やる気にさせる先生
中学受験生100人に「苦手な教科や嫌いな教科」についてアンケートしたところ、7割を越える生徒が「やる気になるかどうかは先生次第」と答えています。この傾向は女子の方が強く、「教科に対する好き嫌い」と「担当講師との関係」は相関があると考えられます。
では、彼らが「やる気になる」と評価するのはどんな講師なのでしょうか。多く挙がる意見は以下のものです。
・面白い先生
・分かりやすい先生
・話を聞いてくれる先生
・質問に答えてくれる先生
・褒めてくれる(否定しない)先生
・カッコイイ(カワイイ)先生
「話を聞いてくれる先生」「質問に答えてくれる先生」「褒めてくれる先生」は努力次第で誰でも可能なものです。もちろん、本当に親身であることが伝わる必要がありますが。
「カッコイイ(カワイイ)先生」に関して、よくよく聞いてみると、服装や清潔さ、また思想や言動について評価していることが多く、これも努力次第で改善が可能です。「そこまでする必要があるのか」と感じる方も居るかと思いますが、大前提として塾講師はサービス業です。印象に気をつかうのは当然でありながら、あまり実践されていない部分だと思います。ただ注意が必要なのは、いわゆる塾講師っぽい服装が良い印象を与えるとは限りません。
「面白い」という感覚
上記の中で最も難しいのは「面白い先生」という意見です。何を持って面白いとするかは難しいところですが、ギャグが面白いというような意見はあまり多くなく、「知的な話題」や「テンポや間の取り方」「考え方や視点」などスマートなものが好まれる傾向があります。生徒を面白がらせようとギャグやキャラ作りに走る講師は多いですが、結構厳しい評価を受けることが多いので、注意が必要です。
というわけで、今回は生徒に好かれる講師についてまとめてみましたが、学年や地域、また学習到達度によっても違いがあります。よくクラスを洞察することで生徒達の求める講師象を考えることが大事だと言えるでしょう。