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【アンケートあり】塾講師バイトを辞めるときの正しい時期や伝え方は?

塾講師を辞めたい時、考えるべきこととは?

目次
1、すぐに辞めてしまう人が多い塾講師バイト
2、たくさんの辞めたい理由
3、実際に辞めたことがある大学生の声
4、塾講師を続ける理由とは
5、塾講師バイトの正しい辞め方
6、辞める際のトラブル解決策
7、まとめ ~結局辞めるか決めるのは自分です~

 

講師の皆様、こんにちは。
人材教育コンサルタントの上田一輝です。


皆様は自分の仕事を辛い、と感じたことがありますか。
あるいは、仕事でうまくいかなくて、落ち込んでしまったことはありますか。

 

講演などでこの質問をすると、ほぼすべての方が経験しているとおっしゃいます。


私も塾講師として働いてきた中で、多くの困難に直面し、悩んできました。

 


今回は、

「今、まさに仕事(特に塾講師)が辛くて、退職を検討している…」という方に、

ちょっとしたメッセージをお送りしたいと思います

 


1.辞めてしまう人が多い塾講師バイト

最初に、いくつかのデータから、

いったいどの程度の人数が塾講師を辞めているのか”ということを分析していきたいと思います

 


まずは、業界としての離職率。

 

残念ながらアルバイトに関するデータは少ないのですが、以下の記事は業界の本質を突いた、とてもよい内容だと思います。


 

少し前、厚生労働省が業種別の「新卒者離職率」を初めて公表し、話題となった。同省によれば、入社3年以内で離職する率が高い業種は上から「教育、学習支援業」(48.8%))、「宿泊業、飲食サービス業」(48.5%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(45.0%)など。…中略…


唯一「教育、学習支援業」だけは数字上、この2業種よりマシにみえるが、実際には休日の部活動引率や授業の準備など、統計には表れない膨大な「時間外労働」が存在するといわれ、やはり労働環境は過酷だ。

また、企業が時間をかけて人材育成にあたる製造業などに比べ、飲食業などは新入社員のうちから現場の第一線に駆り出されることが多く、ストレス負荷も高いといわれる。もちろん仕事にやりがいがあれば、厳しい労働条件にも耐えられるだろう。しかし、転職の際には、こうした職種ごとの環境の違いも考慮することが重要かもしれない。

(引用元)http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/wxr_detail/?id=20150203-00040290-r25

 


記載されているのはあくまで正社員のデータですが、



ここに書いてある「時間外労働」については、多くの講師が同意する部分があるでしょう。



また、受験生を多数受け持つことは、それだけ責任を負うことでもあり、ストレス負荷が高いと言えます


 

2.たくさんの塾講師を辞めたい理由

個別指導塾に数年もいると、先生がコロコロ変わってしまう…という悩みを、保護者の方からよく伺います。

 

そのため、塾講師は離職者が多い、というイメージをお持ちの方も多いようです。

残念ながら、それは正解です。




塾講師側から見ても、“辞めたくなる理由”はいくつもあります。



以下のデータを分析してみましょう。
 

【平成生まれの退職理由 -教育・研修サービス編―】1、残業・拘束時間の長さ2、待遇・福利厚生の悪さ3、休日の少なさ4、キャリア成長が望めない5、仕事内容とのミスマッチ(引用)http://www.vorkers.com/hatarakigai/vol_14


ここでも示されるのは「時間が長い」ということ。



多くの講師には授業時間分しか給与が支払われないため、場合によっては膨大なサービス残業をアルバイトに強いる塾もあります。



これが2位の「待遇が悪い」点にも繋がってくるのだと考えられますね



表面上の時給が高くても、実質時給が1000円程度、というのは決して珍しくありません。




続いてもう1つ、アルバイトを辞める理由を考えてみます。


 

【アルバイト・パート ~属性別 辞める理由・継続して働く理由~】1.7割が1年未満に離職2.辞めた理由 重視される「仕事内容」3.続ける理由 「待遇・条件面」の充実がポイント(引用)https://www.inte.co.jp/library/survey/20071009.html

 

全ての業種を含めているとはいえ、



7割が1年で退職する、というデータに衝撃を受ける方も多いのではないでしょうか


私の在籍していた塾ではそこまでひどくなかったにせよ、1年で2割ぐらいの先生が退職していたのは事実です。

もし、お読みいただいている方が退職を検討されているなら、1つだけお伝えしたいことがあります。


それは「退職は決して特別なことでも、悪いことでもない!」ということです。




中には“生徒”という言葉を脅し文句に、退職を認めない塾もあるようですが、それは法律違反です。

 

はっきり申し上げて、退職した後の責任は、アルバイト講師にはありません

 

もちろん、いきなり退職することは生徒に迷惑がかかってしまいますので避けるべきですが、アルバイトとして勤務されている方が、過度な責任を押し付けられるケースも目立ちます。

 

あまり抱え込みすぎず、退職は良くある話なんだ、とある程度楽観的に考えることもときには必要でしょう。

 

 

3.塾講師を辞めたことがある大学生の声

次に塾講師ステーション情報局が行ったアンケート"教育系アルバイトを辞めた人へのアンケート"の集計結果をお伝えしようと思います。

アンケートの内容は以下の通りです。

  • 辞めたバイトの業種
  • 辞める理由
  • 辞めると決めてから辞めるまでの期間
  • どのようにして辞めるといったか
  • 辞めようとしている方々へのアドバイス
  • 辞める時にトラブルがあったか


それでは早速見てみましょう。

 

アンケートの回答1「辞めた塾講師バイトの業種」

 

塾講師・辞めた・バイト・アンケート・声

(今回のアンケートは”教育系”のアルバイトを辞めた人へのアンケートを取っています。)

一番多いのが個別指導のバイトで約半数です。大学生の塾講師の中でも個別指導は多くの方がやっている分このような結果になったのではないでしょうか。

しかし、次に多いのは集団指導ではなく家庭教師となっています。個別指導と家庭教師に共通するのは、1:1など生徒と接する機会が多いことです。

 

 

アンケートの回答2「塾講師バイトを辞める理由」

続いてみなさん気になっているでしょう辞める理由についてのアンケート結果をご紹介したいと思います。

 

みなさんがアルバイトを辞めた理由は様々なのですが

  • 大学生活との両立ができない
  • 人間関係(上司・生徒)
  • シフトにあまり入れない・固定シフト
  • 時間外労働が多い

の4つが特に多かったです。

大学生ならではの「塾講師を辞める理由」

大学生は勉強やサークルなどバイトの他にも取り組んでいるものが多いのではないでしょうか。そんな中で、アルバイトの優先順位が下がる方も当然いらっしゃると思います。

塾講師バイトの場合は固定シフト制であるが多く、時間の融通が利かないというのも大きなポイントであると思います。

 

また、バイト内での問題も理由として挙げられているようです。人間関係は仕事をする上ではかなり重要なことであると思いますから、理由としてもっともであるでしょう。

個人のライフスタイルによる「塾講師を辞める理由」

また

  • 厳しかった
  • 新しいことがしたい
  • 引っ越し
  • 飽きた

という意見もありました。

 

辞める理由には様々なものがありますが、一人ひとり考えやライフスタイルは違うのでこれは当たり前だと思います。

どんな理由で辞める際にも、本当に自分が辞めたいと思った理由を述べるべきだと思います。

 

 

4.塾講師を続ける理由

今まで、塾講師という仕事のネガティブな部分をたくさん見てきました。

 

ですが、実際には長年働く講師の方も(私を含めて)多数いらっしゃいます。

 

長く働いていればいるほど、拘束時間や責任は重くなりがち。
それでも働く理由、塾講師を続ける理由を考えてみたいと思います。

 

私が新人講師の研修期間中に、退職された方がいました。
理由を伺うと


・責任の重さに耐えられない
・給与が出ない業務(報告書作成や予習)が多い
・自由にシフトを動かせない


というのが理由です。


先ほど紹介した、塾業界のネガティブな部分をもろに感じてしまっているわけですね。

ですが、一度私に退職の相談を持ち掛けながら、なんだかんだ続いている後輩講師もいます

 

その方に同じように理由を伺うと、

 

・責任は重いが、それだけ仕事にやりがいを感じることができるようになった
・業務の効率化を図ることで、給与が出ない業務を減らすことができた
・シフトを動かすため、お互いに助け合うことができるようになった

 

まるで対照的だと思いませんか。

 


同じ仕事でも、捉え方によってかなり違う心境になっているのがわかりますね。

 


私は塾講師を辞める人と続ける人の違いは、その仕事への愛だと感じています

 


といっても、これは周りから押し付けられる愛ではなく、自分自身で感じる仕事に対する愛着です。

 


塾講師は、アルバイトとしてみたとき、他の仕事に比べ個人に対する責任が重い仕事であると思います(考えようによっては、人の人生を変えてしまいかねないです)。

 


ですが逆に捉えれば、

 


それだけ期待と信頼が寄せられている仕事、ともいえるのではないでしょうか。

 


自由にシフトを動かせて、責任がない仕事。



これはこれで魅力的かもしれませんが、言い換えると“誰でも良い仕事”です。



最初は楽に稼げてラッキー!と感じても、何もやりがいがない状態で仕事を続けるのはかなり難しいと言われています

 


(余談ですが、かつて一番苦しい拷問として、穴をひたすら掘り、その後埋めることを延々と繰り返す作業があったと言われています。無益で希望のない労働ほど、人の精神を痛めつける行為はないそうです)

 

 


「苦は楽の種、楽は苦の種と知るべし。」
という、水戸光圀の格言にもある通り、結局、その仕事の悪い(辛い)部分も含めて「その仕事を愛することができるか」が、退職を考えたときに踏みとどまる大きな理由になるのだと私は感じています。

 


5.塾講師バイトの正しい辞め方

 上の「塾講師を続ける理由」を読んでも、「塾講師を辞めたい」と考えている皆さん。
ここからはトラブルなく塾講師バイトを辞める正しいアルバイトの辞め方を紹介します。

 

そもそも塾講師のアルバイトは辞められるのか!?

まず初めに"バイトって辞められるのかな?"とお思いのみなさん。

 

アルバイトはやめられます!

 

こちらの民法の条文をご覧ください。(民法第627条第一項)

 

  1. 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

 

つまり、2週間前までにいえば法律上辞められる!ということです。

 

ですがあくまで法律上であって、2週間では引継ぎがうまくいかないといったこともあります。

 


ここから先では教育系アルバイトを辞めた理由などを参考に、相手に迷惑をかけずにスムーズに辞める方法をお伝えしたいと思います。

 

 

アンケートの回答3「塾講師を辞めると決めてから辞めるまでの期間」

 

バイト・辞める・期間・いつ?

 

続いて、辞めると決めてからアルバイトを辞めるまでにどのくらいの期間がかかったかというものです。

実際にアルバイトを辞めるまでに1ヶ月弱かかる場合が多いようです。

塾側の事情も考慮しましょう!

先ほど述べた通り、2週間前に塾側に言えば法律上は辞められるのですが、実際はシフトや後任探しのために辞めるまでは1か月はかかる場合が多いです。


また、半年以上かかったという意見もありました。これは塾側にひきとめたり、辞められたら困るから辞めることを認めないといった場合があります。


このような場合でズルズル働いてしまう前に、一度塾側と話をする機会を設けるべきだと思います。

後任探しやシフトの調整は塾側にとっても負担になるので、なるべく早めに、できれば1ヶ月前には塾と話をするようにしたいものです。

 

 

アンケートの回答4「どのようにして塾講師を辞めるといったか」

辞めるとどのように伝えるかは、辞めようとする人に一番参考にしてほしいところです。

一番多かったのが、

  • 直接言う

という意見でした。約8割の方がこのように回答していました。

やはり伝えづらくても直接言うのが、今までお世話になった塾への礼儀なのではないでしょうか。


また

  • 電話
  • メール
  • 人を通して伝えてもらう

という意見もありました。

 

直接伝えるのがお世話になった方への礼儀です

辞めるのを伝えづらい、恥ずかしい等の理由で、メールや電話でそれを伝えるのではなく、基本的には対面で直接伝えるのが、お世話になった人への礼儀です。

  

人事やアルバイト対応担当の方が忙しく、なかなか時間が取れない場合や、連絡がとれない場合は、電話等で「大事な話があるので、少し時間を下さい」とアポイントを設定してみましょう!

 

 

「塾講師を辞めようとしている方々へのアドバイス」

先ほどのアンケートに答えてくださった97名の方々からアルバイトを辞めようとお考えの方にメッセージがあります。

ここではその中からいくつか紹介させていただきます。

 

 塾の社員の方への連絡は丁寧に!

なかなか言い出しづらいかとは思いますが、早め早めに言えば相手側にも親切です。周りのスタッフへの引き継ぎを丁寧に行うことも大切です。

 

絶対に連絡なしで突然やめないほうが良いです。向こうも企業ですし、最低限の礼儀はすること。辞めるのは大変な場合も多いですが、学業や家の事情といえば相手もあまり突っ込めないと思います。 ですがバイトなのであまり気負う必要はなく、自分のためにならないとかブラックだとか感じたら辞めても良いと思います。 

 

 やりたいことを優先させましょう!

受け持っている生徒のことも大事だけど、自分はアルバイトでやっているわけだし自分の希望通りにいかないことが続くのなら辞めても良いと思います。

 自分のやりたいことを優先したほうがいいので、合わないと感じたり他の事をしたいと思い始めたら、辞めてしまったほうがいいです。あと、辞めるならキッパリと辞めるのがおすすめです。ズルズルしていると、辞められなくなってしまいます…

 

 アルバイトとはいえ、きちんと責任を持ちましょう!

高い給料をもらっているので、きちんと仕事をこなせないのであればやめたほうが良いです。

 

引き継ぎや、今できる指導をしっかりやっているなら、辞めることは悪いことではないと思う。ただ、担当している生徒が他の先生に移る以上、指導方法などの引き継ぎはしっかりやらなければならない。

 

正しい塾講師の辞め方のまとめ

ここでは、辞める時に見て欲しい最低限の正しい辞め方ポイントをまとめてみました!

 

チェックするべきは以下の3点です。


①1か月~2か月前には余裕をもって相手に伝える

②教室長などの社員に直接・正直に話す

③引継ぎなど頼まれたことがあればできるかぎりやる

 

この3点を守って、辞めるのであれば相手も自分も気持ちよくやめましょう。

 

6.塾講師を辞める際のトラブル解決策

 

「辞めたいと思ってるけど、トラブルにならないかな・・・」とお考えの方大注目!

こちらの結果をご覧ください。

 

アンケートの回答5「塾講師を辞める時にトラブルがあったか」

 

バイト・辞める・トラブル・塾講師

 

ありと答えた人は約4割です。

これだけ見ると多いようですが、その内訳をみてみると

  • 辞めないでくれと引き留められた

という場合が多いです。


しかしその一方

  • 新しい講師を探す費用を求められた
  • 怒られた

という意見もありました。

 

 

もしアルバイトを辞めようとしてトラブルにあってしまったら・・・。

そんなときの解決策をお教えしたいと思います。

 

塾講師を辞める時のトラブルの解決策

・求人条件に関するトラブル(時給や時間外労働について)であればハローワークに相談に行きましょう。

ハローワークというと職を探すイメージがあると思いますが、
「条件と合わないんだけど・・」という相談にも乗ってくれます。

全国あちらこちらにあるのでぜひ困ったときには訪ねてみてください。

→ハローワークについてはこちらをご参考にしてください。

 

またハローワーク以外にも労働基準監督署労働相談センターなどでも相談に乗ってもらえます。そして

労働相談センターにはフリーダイヤルのホットラインがあるので、
まずは電話で相談してみてはいかがでしょうか。

→お近くの労働基準監督署をお探しの方はこちらをクリック!

 →お近くの労働相談センターを探すのならこちらをクリック!

(※ホットラインの電話番号は0120-378-060です)


・パワハラやセクハラといったトラブルがあった場合は労働局に相談に行くことをお勧めします。

労働局では女性職員がセクハラに関する相談を受けてくれるところもあります。

→お近くの労働局をお探しの方はこちら

 

トラブルがあった場合一人で抱え込まずに必ず上記の期間や家族・友人に相談しましょう。

 

 

7.まとめ ~結局塾講師バイトを辞めるか決めるのは自分~

私は率直に言って、誰もが塾講師に憧れ、続けるのは難しいと思っています。
「先生」と呼ばれつつ、責任と長い労働時間を許容するのは、誰にでもできることではないからです。

 

ですが、それでも塾講師には多くの魅力があります


そしてその魅力に気づくには、少なくとも受験生を卒業させること、言い換えると1年間勤務してみないとわからないと感じています。


最後に決めるのは自分です。
その決断に間違いはありませんし、後悔しても仕方ありません。


ですが、もし塾講師が辛いなぁ…と思ったら、ぜひ1年間は続けてみて下さい

きっと“仕事のやりがい”を感じる機会が必ず訪れます。

 

そのときに「仕事への愛」と「仕事への負担感」をもう一度、考えてみるとよいのではないでしょうか。
もちろん、その時に同僚に相談してみるのもよいかもしれませんね。



最後に。
先ほど、「退職してしまった講師」と「なんだかんだ続いている講師」それぞれの捉え方の話をしましたね。

これは、学生講師のみなさんであれば、今後迎える「就職」にあたり非常に重要な考え方となってきます。

 例えどんな希望の仕事についても、そしてどんなに入りたかった企業に入社しても、多かれ少なかれ不満はでてくることでしょう。

  

そんな時に「こんなはずじゃなかった」「早く辞めてしまいたい」と思うのは簡単です。
特に会社の風土や慣習、規則は自分では変えようがありませんから不満は募る一方です。

 

そんなときに、「じゃあ、この状況を改善するために自分は何ができるだろう」と考えられるようになると非常に強いです。

 


就職だけでなく、人生そのものを良くする思考と言っても過言ではありません。

 

ただ、明らかに違法な状況でもポジティブに働こう、と言っているわけではないので、そこは勘違いしないでくださいね。

 

 

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