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【東京都】都立高校 推薦入試・一般入試の制度はこれで完璧!!

2021/12/17

 公立高校受験を控える生徒さんを指導していて、「僕/私 はどの教科で何点とればいいの?」とか「学校の内申はどのくらい合否に関係あるの?」など様々な質問を受けるケースがあると思います。今回は、情報がバラバラでイマイチわかりづらい都立高校の受験制度について、一般入試・推薦入試含めて分かりやすい形で全て網羅していきたいと思います。これで生徒さんに受験に関する質問をされても何でも答えることができます!一般入試と推薦入試の個別の説明に入る前に、入試に関する各種日程を確認しておきましょう。平成26年度のものに関してはこちらを参照してください。→平成26年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について

 

東京の地図

一般入試編

都立高校の入試は、中学校の調査書(内申書)得点と入試得点の合計によって入学者を選抜していきます。大概の場合 調査書得点 + 入試得点 = 1000点満点 になるように得点をつけていきますが、一部の高校でその高校独自の検査が実施され、1100点満点などになったりするケースがあります。この調査書得点と入試得点の比率も様々で調査書得点 : 入試得点が3:7 , 4:6 , 5:5 というパターンが存在します。細かいですが、一覧に関しては東京都教育委員会のページに用意されているPDFを1つ1つ参考にしてみてください。→平成26年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目について
上のリンク先についてはこの記事を一読してから見ると分かりやすいかと思います。

 

 調査書得点の算出方法

まずは調査書の得点の算出方法から紹介していきます。上で紹介したように調査書得点 : 入試得点が3:7 , 4:6 , 5:5 というパターンが存在するので調査書得点の満点というのは300点、400点、500点のいずれかになります。ここで学校の成績がどうやってこの満点に対して換算されるのかを具体的な例を通して見てみましょう。
◎入試科目数が5教科の高校の場合
まずそれぞれの中学での内申書はどの科目も絶対評価の5段階評価で付けられます。式としては
(国・数・英・社・理の評価合計) × 1 + (体・音・美・技の評価合計) × 1.3 = 51点満点
という形になります。具体的な例として下図を参照すると分かりやすいでしょう。


◎入試科目数が3教科の場合
この場合も5教科の場合と同様、内申書が絶対評価の5段階評価で付けられる点は変わりません。式としては下のようになります。
(国・数・英の評価合計) ×1 + (社・理・体・音・美・技の評価合計) × 1.2 = 51点満点
またここで出た得点を調査書得点の点数(つまり300,400,500点満点のいずれか)に換算していきます。

 入試得点(学力テスト)の算出方法

上の「調査書得点の算出方法」でも振れた通り、5教科の場合と3教科の場合に大別されます。基本的には100点 × 科目数 = 満点(よって500点か300点が満点)になるケースが多いです。まず配点という意味でイレギュラーなパターンが存在し、それが傾斜配点です。コース制の都立高校や専門学科などで、コースや学科に関係のある教科の配点を1.4倍~2倍に換算するケースが多いです。 以下の2パターンになります。

 

<パターン1>(新宿・墨田川・国分寺)
国語 150点 + 数学 150点 + 英語 150点 + 社会 100点 + 理科100点 = 650点満点
<パターン2>(田柄の外国文化学科・小平の外国語学科
国語 100点 + 数学 100点 + 英語 200点 + 社会 100点 + 理科100点 = 600点満点

ここまで紹介した学力テストは全て統一的な問題でしたが、今度は独自の問題を出すイレギュラーな高校も存在します。(一般に自校作成問題実施校と呼ばれます)このケースは以下のようなグループ分けがなされており、同一グループに属する高校は同一の出題をします。詳しくはこちらを参照!→東京都教育委員会「平成26年度第1次募集・分割前期募集における学力検査をグループ又は自校で作成する高校」

 高校独自の検査について

どんな検査があるかに関して以下に列挙していきます。
・面接…300点満点以内
・作文…200点満点以内
・面接 + 作文…合わせて300点満点以内
・小論文
・実技検査…1000点以内
面接を実施する高校では自己PRカードを提出することがあります。
これらは上記の調査書得点 + 入試得点の1000点満点に加える分ということになります。

推薦入試編

推薦入試には一般推薦文化・スポーツ等特別推薦の2つがあります。一般入試と違う点は学力テストが無い点と、ある程度統一的な得点算出方法などが無い点です。点の付け方はかなり高校それぞれによって異なってきます。しかし、定員の割合や実施する形式はある程度統一されています。

 定員の割合について

以下の2通りに分かれます。
・普通科(中高一貫除く)、商業科…定員は全体の20%が上限
・専門コース、単位制、総合学科、専門学科、エンカレッジ…定員は全体の30%が上限

 選抜で用いる資料について

次に選抜方法、資料について解説していきます。

 

1.調査書(内申書)
3年次の9教科を評定もしくは観点別評価のいずれかを用いて点数化します。どちらを用いるかは受験高校次第ですが、多くは評定を用いています。
(※観点別評価とは?→すべての教科を「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」などの4~5つの観点から目標への達成度を測る評価方法のことです。大概A,B,Cや◎、○、△などの3段階で評価されます。少し評定よりも定性的なイメージと言えるでしょうか)
2.面接
入学希望理由中学校生活の中で得たこと、の2つを記入した自己PRカードを基に個人面接が行われます。また平成25年度から集団討論が行われるようになりました。
テーマの具体例としては以下のようになります。
・日比谷高校→リーダーシップを発揮する上で大切なこと
・晴海総合高校→午前:高校生活で学習と部活を両立することは難しいと言われていますが、あなたはどのように考えて、どのように実現しますか? 午後:高校生活をどのように送れば人生の可能性が広がるか考えてみよう
という風に続いていきます。詳しくはこちらを参照してください→「平成25年度東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜で実施した集団討論、小論文・作文、実技検査のテーマなど一覧」
3.作文・小論文・実技検査
作文・小論文・実技検査から1つ以上実施され、学校によって異なります。
一覧はこちら!→「平成25年度東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜で実施した集団討論、小論文・作文、実技検査のテーマなど一覧」


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