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新婚プロ講師が語る〜「夜に授業の」プロ講師の生活設計のポイント〜【キャリアコラム#15】

新婚プロ講師が語る〜「夜に授業の」プロ講師の生活設計のポイント〜

こんにちは!国語科講師の中林です。

何だか最近急に寒くなって来ましたね。冬らしいといえばそうなのですが、黒磯先生がおっしゃっていたようにプロ講師は喉が命なので、風邪で喉を壊すわけにはいきません。体調管理だけはしっかりしていきたいところです。

 


中林 智人 なかばやし ともひと

高校教師から塾講師・予備校講師に転身し、現在は河合塾・早稲田予備校にて国語を担当しつつ、都内の高校で非常勤講師としても活躍。講師業だけでなく執筆なども行う。「納得できる知識・論理的読解技術」「制限時間内に問題を解き偏差値を上げる戦略」「楽しく国語を勉強できる面白ネタ」をモットーに日々生徒に向き合っている。 


 

さて、そんな中での第7弾記事なのですが、正直この話題に踏み込むのは少々抵抗がありました。なぜなら自分のプライベートの一部を明かすことになるからです。

でもまあ、やはりこのテーマは、多くのプロ塾・予備校講師を目指される方としては絶対的に気になるテーマであることは間違いないはずなので、思い切ってお話しすることに致しました。これも教育者魂ということで(笑)。それだけプロ講師を目指す方の参考になってもらえばいいという思いのなせるものだと思って頂ければ幸いです!

 

目次
(夜の授業の)プロ講師と、パートナーとの生活設計
夜に授業なら、朝を利用せよ
感謝の気持ちは、しっかり言葉で示しましょう
終わりに 〜男女平等・助け合い・思いやり・仕事モードとオフモード〜

 

(夜に授業の)プロ講師と、パートナーとの生活設計

私はプロ講師として何年も活動してますが、今年2021年の2月に結婚して、妻と一緒に暮らしております。独身でしたらプライベートは自分のさじ加減で何とでもなるのですが、家族と一緒に暮らすとなった場合、当然相手の事を考えながら仕事をしていかなければいけません。その中で、特に気をつけた方が良いことはやはり、スケジュールの共有です。

いちいち細かに連絡するのは大変でしょう。例えば自分の手帳を写メして相手に送るとか、あとはgoogleスプレッドシート(googleの提供で共有できるexcelみたいなもの)を共有して、互いの予定をそれぞれ書き込んでいく等は効果的ですね。

もちろん多少の業務の延長等はありますし、予定の変更もありますが、「基本的に相手はこの時間はここで働いている」と知っておいてもらう事で、パートナーに安心感を与えることができます。1年間のレギュラー授業の時間割位は、相手に知らせておいた方が良いと思います。

また、不測の事態が発生したら、できるだけ早く相手に連絡して「帰宅が遅くなる」事を伝えておくなどの配慮も必要だと思います。特に我々の仕事は夜遅くになります。このご時世ですし、帰りが極端に遅くなれば「一体何があったんだろう」と相手に心配させることになります。

とは言え、基本的にはこの仕事のメリットとして「自分のスケジュールを自分で調整できる」点があります。授業のコマも自分の責任で組めるならば、残業の時間も自分の裁量である程度調整できるはずです。その業務の一貫として、家族に帰宅時間や帰宅状況をできるだけしっかりと伝えることは大事なことだと思います。

面倒臭いと思いますか?

でも、貴方の帰りを待っている、貴方にとって大事な方を心配させないことは、貴方にとって大事なことではありませんか?

生徒の気持ちを日々気遣って仕事をしているプロ講師なら、その気遣いをちょっと家族に向けるだけです。

相手が人間である以上は、同じ事だと思います。お互い頑張りましょう!

 

夜に授業なら、朝を利用せよ

塾・予備校のお仕事が夜遅くまでかかったとして、自宅に帰るのが夜遅くなるとします。

塾・予備校と中学・高等学校の非常勤講師を兼務されている方はなかなか時間を取り辛いと思いますが、早朝の時間帯を有効活用するのは色々と効果的だと思います。

早朝(大体朝5〜7時位)は、近所も静かで、まだ目覚めきっていない自分の頭をゆっくりと起こしていくのにもってこいの時間帯です。

この時間帯に早めに朝食をとったり、ちょっと体を動かしたり、その日の授業の予習をしたり、いわゆる「朝活」をしておくと、その日の授業がスムーズに行えたりします。

ちなみに、参考になるか分かりませんが、以下に私の平日の朝のスケジュールの一例をお示しします。

  1. 朝4時起床(調子が良いと朝3時に起床)※前日は夜11時前後に就寝
  2. 朝食(前日に作り置いたものや夕食の残りor レトルト食品 or 冷凍ご飯を解凍してお茶漬けや卵かけご飯)
  3. 朝5時過ぎから近所をランニング(大体平均6〜8キロを40〜50分程度)
  4. 帰宅後、沸かしておいたお風呂に浸かって汗を流す
  5. 朝6時半〜7時過ぎに、今日の授業の予習や、事務作業を少々→出勤準備
  6. 出勤

中学・高校校非常勤講師をやっていなく、放課後の塾・予備校のみのお仕事で活動されている方々は、わざわざ朝早く起きる必要はありませんし、御家庭の事情もありますので、あくまで一例とお考えください。

ただ、朝を有効活用することの利点は明確にあると思っていますので、以下に記載します。

お腹の調子が良い

人によりますが、朝の出勤途中でお腹が痛くなったり、朝の大事なお仕事でお腹が痛くなったりする方はいらっしゃいませんか?実は私もかつてはそうでした。朝の出勤途中や・通学途中でお腹が痛くなったり、1時間目の授業中で痛くなったりするんですよね。実はこれって、案外単純な理由だったりするのです。

胃腸の活動開始時間をお考え下さい!

胃腸というのは脳やその他の器官と同じく、起きてすぐには活動しません。起きて朝食を食べて、さあ出勤だと動き出してしばらくしたあたりで、体の動きに応じて前日食べたものの消化活動を済ませて、排泄欲求を催させるのです。

ですので、朝の出勤電車の中とか、1時間目の最中とか、そういう面倒な時に排泄欲求が押し寄せて来るのです。

だったら簡単なことです。早めに起きて体を動かして、出勤前に胃腸を活性化させて、先に排泄を済ませて、スッキリした状態で出勤してはいかがでしょうか?

私は早起き・朝食・朝のランニング・朝風呂の習慣の中で確実に胃腸が活性化されるので、この習慣を始めてから朝の出勤時や授業で胃腸の不調に悩まされたことはありません。体のメカニズムを理解すれば、もっと効率良く1日の仕事に向き合えますよ!

頭が働く

私は現代文をよく授業しているので特に思うのですが、最低限の生活ができる頭のレベルと、評論文を読み解けるレベルの頭の回転は異なります。

起きてすぐはやっぱり頭のキレが悪いですよね。前述の朝の習慣をしっかりこなしてから予習などに臨むと、驚くほど文章が頭に入ってきます。また早朝は余計な雑音も無く、集中して作業に没頭できますから、効率も上がりますしね。

さらに言うと、朝から活動すると1日をフル活用している感じがして充実感もありますし、そこから1日中活動すれば当然疲れますから、夜も夜更かししないでスムーズに就寝できます。

「早起きは三文の徳」と言いますが、全くもって色々な利点がありますよね。まさに一石二鳥!いや、もっとか!焼き鳥屋が開けますね(あれこのネタ、以前どっかで使ったような・・・笑)


感謝の気持ちは、しっかり言葉で示しましょう

なんだかいきなり道徳的な話になってまいりましたが、話はシンプルです。

塾・予備校講師は授業時間の関係上どうしたって帰宅が遅くなります。

これはこの仕事を選んだ以上もはや避けられないことです。また、夏期講習や冬期講習の期間になれば、平日祝日関係なく自宅を空け続けます。

その間の自宅の家事などは、人にもよりますが、家族の協力無くしては厳しいのではないでしょうか?

貴方が仕事で家を空けている間に家族が家のことをやってくれているなら、その事に対してしっかり言葉でお礼を言うべきです。

教育業をやっている方ならお分かりかと思いますが、「多分これはやっておいてくれるだろう」「これ位は言わなくても分かるだろう」と思うことが、予想以上に生徒は分かっていなかったりします。日本人は特に「言わなくても察する」文化に偏りがちですが、それに頼りすぎるのも考えものです。

しっかり言葉で伝えないと、相手に本当の意味で伝わらない事もあるのです。

貴方が「多分分かってくれているだろう」と思っていても、相手は口に出さないだけで「一体どう言うつもりなんだろう」と不満を抱えていることもあり得ます。

なんでもかんでも口に出せば良い訳でもないし、かといって口に出さないと伝わらないこともある・・・そのパターンを全部提示することはもちろんできませんが、その辺はやはり”仕事と同じイメージで”パートナーを生徒と同じく尊重する姿勢が大事だと思います。

そしてもう1つ大事なこと(というかこちらの方が大事かもしれない)なのですが、私は感謝の気持ちというのは、一緒に生きている以上はお互いが対等に示すべきだと考えます。

最近の流れなのかもしれませんが、「日頃家事を頑張っているお母さんへの感謝の気持ちを示そう」というキャンペーンは巷で沢山あるのですが、「お仕事頑張っているお父さんへの感謝の気持ちを示そう」という流れはそれに比べて大分薄いように感じます。

お子様がいらっしゃる家庭の場合は特にそうです。お子様と直接関わって、家事を処理するのはお母さんが多いですが、そのお子様の学費・生活費を初め、生きるための原資を必死で稼いでいるお父さんの苦労を、家族でも共有する。この姿勢が昨今は薄まっているように感じます。

もう一度言いますが、夫婦は対等です。家事・仕事の違いがあっても、家庭の為に頑張るという意味では結局同じです。

貴方が外で頑張って働いている間、家のことをやってくれているパートナーに感謝の気持ちを言葉で示し、それに対して「家族の為に貴方が外で必死に教育のお仕事を頑張っている」ことをしっかり家族に伝え、その事に対しても然るべき評価と感謝の気持ちを言葉で頂けないと、貴方も辛くないですか?

もちろん家庭それぞれの考え方があるのは前提ですが、私はそう考えます。だから自分の妻にも感謝の言葉をちゃんと伝えますし、それに対して妻も感謝の言葉をちゃんと伝えてくれます。だから、帰宅が遅くなっても、家を空けることが多くても、パートナーと信頼しあって、やっていけるのです。

 

終わりに〜男女平等・助け合い・思いやり・仕事モードとオフモード〜

いかがでしたでしょうか?

改めて申し上げますが、この仕事は夜の時間帯がベースとなるので、そこに対しての理解がある方でないと一緒にやっていくことは困難ですし、いくらそこに理解があるからと言ってもそこに甘えて自分が何もしないでいては、いずれ相手にも不快感を与える事になるでしょう。

夜は疲れてできない家事はその代わりに朝早く起きて少しでも片付けておくなど、自分にできることはできるだけする、その上でどうにもならない部分は無理せず頼る、そして感謝の言葉を小まめにお互い伝えあう・・・家庭を持ってみると、そういったことの大切さが改めて実感できるなと、つくづく思います。

家が安らげる場所で、メリハリを持って仕事に打ち込めるのが一番です。

家でストレスを抱えて、その鬱憤を晴らすかのように仕事に打ち込む方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそんな人生は嫌です。

プロ講師は日々多くの生徒の前で授業をすることが多く、気を張っている時間帯が多いでしょう。家ではオフでありたいと思います。そのオフの時間帯を、より幸せに過ごす為の最低限の気遣いが必要というだけの話ですね。

さて、今年ももうすぐ終わります。講師の皆様方は、冬期講習などがお忙しい頃だと思います。寒い上に大変な時期ではありますが、健康に注意して、素晴らしい新年を迎えられればと思います。ではまたお会いしましょう! 

 

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中林 智人

記事執筆者:中林 智人

高校教師から塾講師・予備校講師に転身し、現在は河合塾・早稲田予備校にて国語を担当しつつ、都内の高校で非常勤講師としても活躍。講師業だけでなく執筆なども行う。「納得できる知識・論理的読解技術」「制限時間内に問題を解き偏差値を上げる戦略」「楽しく国語を勉強できる面白ネタ」をモットーに日々生徒に向き合っている。

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