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「If」を使わない仮定法のまとめ!【豊富な例文付き】【英語講師向け】

高校生

2021/12/17

仮定法の知識は万全ですか?

今回は英語の中でも難しい仮定法について説明します。

通常、「仮定法」と聞くと「ifを使った文でしょ」と考える方も多いかと思います。

しかし実際に入試に出る問題は、仮定法だと判別するのが難しい問題も少なくありません。

今回は典型的な仮定法から外れた、ifを使わないようなものについて紹介していきたいと思います。

 

ifを使わないが典型的な構文

まずはifを使わないものの頻出の構文について説明していきたいと思います。 

 wish 「~なら(だったら)なあ」、as if~ 「まるで~(だった)かのように」

例文としてそれぞれ以下のようなものが挙げられます。


<wish構文>
・I wish I knew her e-mail address.

彼女のメールアドレスを知っていればなあ」


・I wished I had been a bird when the airplane crashed.

「飛行機が墜落した時私は鳥だったらよかったのに、と思った

 

・I wished she were at home when I called.

「電話した時彼女が家にいればいいのに、と思った」

 

<as if構文>
・You talk as if you were an expert.

「まるで専門家であるかのように君は話すね」

・He looked as if he had seen a UFO.

まるでUFOを見たかのように彼は見えた

 

これらの構文で注意すべきは使うべき時制です。

wishやas ifの後に続く節は、

wishや主節の述語の時点を基準に

それと同じ時期なら仮定法過去、それより前の時間なら仮定法過去完了

を使います。

上に掲載した例文5つの太字になっている点をよく比較してみてください。 

 

 

 But for / without 「~がなければ、~がなかったなら」

2つとも意味は同じです。それぞれ1つずつ例文を見てみましょう。

・But for air, no one could live.

「空気が無ければ、誰も生きることはできないだろう」


・Without the accident, he could have been an excellent baseball player.

「事故が無かったら、彼は素晴らしい野球選手になれただろう」


注意点としてはBut for~もWithoutも名詞句なので、主語・述語のような節にはなりえません。

時制は後ろの節の時制に合わせます。

1文目は仮定法過去が使用されているので現在のことであると分かりますし、

2文目は仮定法過去完了が使われているので過去のことであると分かります。

 

 

 otherwise「そうでなければ」

まずは同じく例文から見てみましょう。


・I had to go then; otherwise I would have missed the last train.

「その時私は出発せざるを得なかった。そうでなかったら私は終電を逃していただろう」


これも時制は後ろの節に合わせます。

よって仮定法過去完了と同じとなります。和訳の時制に注意してください。 

 

仮定法だと気づきづらい構文

次に一見仮定法なのか気づきづらいものについて紹介します。

とは言うものの決まった構文とかがあるわけではないので候補として見る程度にしてください。

要するに英文には様々な箇所に仮定の意味合いが入ってくるということです。 

 

 with「~があれば」

これも例文から見てみましょう。


・With your advice, the project would have succeeded.

「君のアドバイスがあったら計画は成功しだだろう」


これはwithoutの反対で「~があれば」という意味にはなりますが使い方はwithoutと全く一緒です。

この場合主節の動詞が仮定法過去完了なので、過去の話ということになります。 

 

 to不定詞

例えばこのような文章です。

普通に和訳問題として出てきたら意外に仮定の内容を含んでいると気づくのは難しいのではないでしょうか?


・To hear her speak Japanese, you would take her for a Japanese.

「彼女が日本語を話すのを聞けば、あなたは彼女が日本人だと思うでしょう」 

 

 主語・副詞句

・A hundred years ago, no one could have imagined the invention of the computer.

「百年前だったら、誰もコンピューターが発明されるなど想像すらできなかっただろう」


・An excellent doctor would cure the serious disease.

「優秀な医者ならその難病を治すだろう」


(※ちなみに1文目の太字の和訳で名詞構文の訳し方を利用しています。

名詞構文については次の記事を参照→和訳問題で差がつく!無生物主語・名詞構文のまとめ

 


もうここまで来るとなんでもありな気がしてきますね(笑)

このように主語や副詞句にも仮定の意味が込められることがあるので注意してください。

 

こういう一見普通の文章の中で仮定の意味が込められていることを見抜くには、

wouldやcouldなどの助動詞に注意することです。

知っているどんな用法を当てはめてもきれいにwouldやcouldが訳せない...といった時に仮定を疑ってみるべきです。

 


最後におまけの慣用句を紹介します。

英語で「最高!」という表現、どう表すか知っていますか?

実はその1つに「It couldn't be better!」というものがあります。

 

実はこのcouldは仮定法が使われています。

文章外で「もしもう1度やったとしても」などの意味が暗に含まれていて

「(もしもう一度やったとしてもそれより)良くなりようがない!」

つまり「最高!」という訳にいきつくわけです。 

 

 

 

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