【個別指導向け】問題集を上手に使いこなす方法を生徒に伝えよう!
問題集を効果的に生徒に使わせる方法!
こんにちは!!今回は問題集を上手に使いこなす方法について説明していきたいと思います!!塾講師というのは説明を自分でした後は、問題を生徒さんに解いてもらうというのが一般的な流れですよね。大手の塾の集団指導では問題集があらかじめ指定されていることが多いです。個人指導だと生徒さんが個人的に学校などで使っているものか、もしくは塾で指定されているものをしようします。また解いてもらう問題も自分で指定することが多いです。
中には問題が解けきれないほど多い問題集もあるので、しっかりと問題を厳選してやらないと入試や定期試験に範囲が間に合わなくなってしまうこともあります。これは大問題で、しかも塾講師の責任です。また中には類題も含まれているのでそこも上手く選択できないと効率的な勉強が出来ません。これから例を挙げながら、一つづつ説明していきます!
問題を解く順序にも気を付けよう!!
一般的な問題集にはまず例題が最初に答えや考え方と一緒に分野ごとに載っていることが多いです。分野の核となる基本的かつ重要な問題です。数学では公式も載っていますし、英語では基本的な例文が置かれています。そこを説明し終わったら、その例題とほとんど考え方、解き方が同じ問題がすぐ下にあるはずですから、よっぽど理解力の高い生徒さんで無ければまずそこを解いてもらいましょう。
この問題が自力で解けなかったのならば、塾講師の例題の説明の仕方が悪かったか、まだ生徒さんがきちんと理解出来ていないということです。なので、次の問題に進むのは止めてもう一度きちんと説明してあげましょう。それが出来たら次は例題とは似ているけど、少し頭をひねったりしないと解けないようになっている問題に進みましょう。これが出来るようになると生徒さんも楽しくなってきますし、勉強の意欲が湧きます。それが確実に解けるようになれば、平均点以上は確実にとれます。難しい応用問題が半分の確率で解けるようになるよりも、類題や例題が確実に解けるほうが点数も伸びますし、なにより生徒さんが勉強嫌いになることも少ないです。
問題集は基本問題からなるA問題、応用問題からなるB問題と別れていることが多いですが、B問題はA問題が確実に解けるようになってからでないと手は出さないほうがいいです。下手に手を出すと、基本問題まで解けなくなってしまうこともあります。二週目をやるときに初めてB問題に取り組むと効果的かもしれません。二回例題の説明を読み、基本問題を解けば型のようなものが出来るので、B問題でもしつまずいても、基本の知識が揺らぐことはないです。
問題を全て解く必要は無い
問題集の中には膨大な時間が無いと解ききれないほど問題数が多いものがあります。試験まで時間が少ない生徒さんにとって、全て解くのは大変ですし、それで点数が伸びるとも思えません。問題集には一点を除いてほかは全て解き方が同じ、もしくは値や単語だけが変えられているという類題が多いです。塾講師は問題を先読みして、類似している問題にチェックをつけ、類題の内の一問だけ解いてもらえば十分です。それがきちんと解けていたならば次に進んでいいです。
生徒さんの中には全て解かないと気が済まない人もいますし、不安になったりもします。その時は類題だからと説明し、具体的にどのように似ている問題なのかも教えてあげれるといいですね。また、生徒さんの受ける試験の難易度、学校の過去問などを分析し、ここまでのレベルの問題は出るけどこれ以上は出ないなどのレベルを明確に把握しておきましょう。そうすればあまりに難しく、試験が出ることが考えられそうにない問題を問題集から見つけ出し、それは解かずに先に進みましょう。時間も節約できますし、効率的です。問題集には作成者の趣味やレベルの高い学校を受ける人用に難易度の高い問題も相当数含まれています。
問題集を何冊も解かない!!
生徒さんの中には一冊解くだけでは不安だという人もいるそうで、中には一冊買っては少しやり、自分にはこの本は合わないなどの理由でまた別の問題集を買い、また別の理由で他のにも手を出し...という様に何冊も問題集を買っている生徒さんがいます。問題のパターンは限りがありますし、そんなに分厚くない問題集でもそのほとんどを網羅できています。そういうと、試験の過去問を引っ張り出してきて、この問題のパターンは載ってないと質問をされることもたまにあるのですが、入試の試験、特にレベルの高い学校の入学試験では受験者の考える力を見たいのでパターン問題がまずほとんど出されません。出されるのはパターン問題の組み合わせや、少し見かたを変えたり、自分で実験をするとパターン問題に変わるというのが大体の問題です。
なので、基本のパターンが一通り理解できればそれ以上は何冊も他の問題集に手を出す必要はないです。どれを買っても同じような事が書かれています。一冊、信頼できる問題集を買ったらそれが完璧にできるようになるまで何度も解き返すべきです。もちろんそのほうが余計なお金もかかりません。問題を見た瞬間に解法や答えが思い浮かぶようになるまで何度も解きましょう。見たことのない問題に出くわしたら、その知識を総動員して、頭を柔軟に使い自分の知っている問題に置き換えるだけです。それが出来ればどんな問題でも解けるようになります。もちろん簡単なことではないです。
二週目以降の解き方
先ほど、問題集は完璧に出来るようになるまで何度も解いたほうがいいと説明しましたが、既に出来る問題まで何度も解く必要は無いです。一回目を解くときに問題を解くたびに印を付けましょう。○と×だけでは少し不十分です。問題集に取り組む際に、生徒さんに教えてあげましょう。
例えば、何も見ずに自分の力だけで解けた問題には無印、教科書を見たり塾講師からヒントをもらったりして解いた問題は△、ほんの少しだけ正しい解答が書けた時には☆、全く歯が立たなかった時には×という様に何種類か使い分けると効果的です。また数学だったら、解き方はあっていたけれど計算間違いをしてしまったときの記号もあった方がいいです。
こうすることで、二週目以降取り組むときに「試験まで時間があまりないから、まだ全然習得出来ていない×の印が付いている問題を取りあえず解いてみよう」、「まだ余裕があるから無印以外の問題を解いてみよう」、「前解いた時から時間がかなり経ってしまい、ほとんど覚えていないから全問題を解きなおそう」など臨機応変に対応できます。これだと時間の節約にもなります。
最後に
問題集をただがむしゃらに解くだけでは、本人は学習が進んでいるように感じ、どんどん勉強が出来るようなっていると思い込んでしまいますが、同じ類題ばかりを解いていたり、解けるようになる必要があまりないとても難易度の高い問題ばかりを解いていたりあまり効率的ではないことが多いです。必要最低限をしっかりやる事の方が効果もありますし、他の教科に回せる時間が増えます。高校生などで部活を頑張っている人はあまり勉強に時間を割くことが出来ない人もたくさんいます。
塾講師は問題の解説や授業するだけが仕事ではありません。「説明が終わったから後はこの問題集を適当に解いてね」ではあまりに不親切です。生徒さんの中にはどんな問題集を解けばいいのか、どの問題を解けばいいのかが分からない人がたくさんいます。新しい問題集に取り組む際などは、どのように進めていくのかを生徒さんとしっかりと話し合わなければ効果的な学習は望めません。