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【英語講師必読】適切に教える 英語入門②

小学生

2021/12/17

前回記事:適切に教える 英語入門 もご参照ください!

生徒を混乱させないこと

教科書は絶対

 

私は、中学入門の英語のテキストを見ながら授業をやっているときに、ひとつ疑問を抱いた箇所がありました。

 

それは、「am areを、~です」と訳すことです。

 

テキストにはそう書いてありますが、どうしても納得がいきませんでした。

 

なぜなら、英語に敬語はないからです。

また、講師の方の中でも、テキストに書いてあるけど、これをそのまま教えていいのかなと迷う方もいると思います。

isなどは、~はと訳すこともできますからね。

 

ですが、テキスト通りに教えるのがやはり一番いいと思いました。

テキストだけでなく、中学一年生の教科書を見たときも、そのように書いてあったからです。英語だけでなく、言語を学ぶことにおいては、順序が重要です。

 

そして、混乱が一番の学習の妨げになります。

そのためには、たとえ適切な表現とは言えなくても、テキスト、教科書に沿うことが大事です。

学校の先生と、塾の先生の言うことが違うと生徒は混乱し、やる気をなくしてしまいます。

 

知っていることが多い分、講師の方はテキスト、教科書を見ながら、こう教えた方がいいのではないかと思うこともあるかもしれません。

それもいいことなのかもしれませんが、決して教科書から脱線しないようにしてください。

もし、英語に敬語はないからその場その場の状況で敬語を使うべきか使わないべきかを見分けろ、なんて言われても生徒は大変です。

敬語が存在しないことは、おまけ程度に教えとけばいいのです。

 

やはりメインとして取り扱うのは教科書に書いてあることです

生徒は学校のテストでいい点数をとれるようになるために塾に来ているのです。

 

そこのところを勘違いしないように講師の方は気を付けてください。

英語を最初に学ぶ授業、だから絶対にまちがったことは教えてはいけない、と意気込んでいる講師の方は空回りして生徒を混乱させないように注意してください。

教科書、テキストは絶対、これを心にとどめておいてください。

生徒が最初に苦戦する箇所

生徒が英語で最初に苦戦する箇所は、冠詞です。簡単に言えば、a/anですね。

 

名詞の前につけるものです。どの教科書・テキストも、初めはこのようなな文から始まると思います。

I am a tennis player.


講師の方は、重要なbe動詞をしっかり教えなければと思うあまり、この冠詞のaの説明をおろそかにしがちです。

 

この冠詞からうまく話を広げて文の解説をすることを私はお勧めします。

では、この例文を代表例として使って、どのように解説していけばいいのかを紹介していきます。

順序良く進めていきましょう。

 

品詞のチェック

テキストにも書いてあると思いますが、aは名詞の前につきます。

 

ですが、これで済ませないでください

「名詞とは何か」を理解しているかまで確認してください。

中学一年生の最初のほうは、「名詞と動詞が何か」をしっかり区別することが重要なのです。

また、この二つを、日本語としても英語としても、しっかりと理解できていれば、進んでいくうちにどんどん出てくる品詞(形容詞、助動詞など)も区別できるようになります。

確認といっても二つだけですから小学生でも、口頭のみで理解できると思います。

周りにある机などを指さして、これ何詞?と聞くだけで十分です。

小学校でも品詞を扱っているので、スパッと答えてくれると思います。

 

ただ、ここで詰まりがちなのは地名や人の名前などです。

名詞、とすぐに出てこないことがあります。動作ではないものはほとんどが名詞であり、あまり難しく考えないようにと指導しましょう。

、人など、の部分を強調して指導すると、名詞であることがよくわかると思います。

 

「何が名詞であるのか」を生徒が日本語で理解した後は、英語です。例文を挙げてみましょう。

I am Ken.

私はケンです。ケンは人の名前なのにaがついていません。

疑問に思う生徒も多いはずです。ここで例外を教えましょう。

冠詞のaは人名、地名、国名にはつかない、日本語としてしっかり理解した後なのでスムーズに理解できると思います。

an

名詞の前にaではなく、anを置くことがあります。

これも一緒に説明してしまいましょう。

 

名詞が母音で始まるものであればanを置く。

母音は何かというとa i u e o、ローマ字読みではアイウエオ、アルファベットでもしっかりいえるようにさせてください(エー、アイ、ユー、イー、オー)。

 

また、この部分は小学生は口頭のみの説明では理解できないので、しっかりと文字にして説明してあげましょう。

 

an egg 一つの卵

eggは何詞ですかと、どんどん聞いていきながら進めていきましょう。

eggは名詞ですね。

では、前にaかanがつきます。

 

名詞とわかったら、常にその単語の最初の文字を意識するようにと指導しましょう。

eggのeに注目させ、母音で始まっているからan eggになる、こんな具合でいいと思います。

最初の段階で、名詞に関して覚えさせなければいけないことは、主にこの二つになります。

 

何が名詞であるのか、名詞の前にaかanをつける、というのはもう大丈夫だと思います。

なので、例外的なもの、名詞であっても前にa/anをつけないもの(国名、地名、人名)、それと母音(a i u e o)、この二つを聞かれたら、すぐに返せるぐらいにまで完璧に覚えさせましょう。

そして、最後に必ず確認問題を解かせましょう。例外的なものや母音を含めた問題がいいと思います。

確認問題

<a/an/何も入らない>

<   >Tom

<   >orange

<   >soccer player

単語の意味が分からない生徒のためにも、一応これはすべて名詞であることは伝えておきましょう。

答えは

<何も入らない>Tom

< an  >orange

< a >soccer player

となります。ついでに、何も入らない人名などは、最初は大文字になることも講師の方は合わせておさえさせておいてください。

 文の構造

根本的な英文の構造を、例文を用いて説明しましょう。英語に慣れさせるため、英文を見せたり書かせたりしましょう。

I am a baseball player.

私は野球選手です

 

英文と日本文を対応させてみると、根本的な違いが分かると思います。

英文の方は主語→動詞→名詞の順に、

そして、日本語の方は主語→名詞→動詞の順になっていますね。

この違いをはっきりさせましょう。

 

一般動詞などがこの先出てくることもありますが、英文の基本的な形はこのままです。

日本語と対応した形には決してならないことを理解させましょう。

これで、中学英語に入る準備はおおかた整いました。

あとは、自分で勉強するときにやってはいけないNG行動を紹介して終わりにします。

やってはいけないNG行動

生徒がよくやってしまいがちなNG行動は単語のローマ字読みです。

 

たとえば、guitarをグイタラと読んで覚えようとすることです。

たしかにこの覚え方は楽かもしれません。

ですが、それは最初のうちです。

単語がどんどん増えるにつれ、限界が出てきます。

 

なぜなら本当の読み方と自分で覚えるためのローマ字読み、両方覚えなくてはならないからです。単語の覚えかたは、この三つです。

読んで、聞いて、書く、これに限ります。

最近の教科書、テキストにはちゃんとCDがついていますし、塾に通っているほとんどの子供がポータブル音楽機器を持っています。

 

なので、「正しい発音を聞いて、アクセントに注意しながら真似て、口に出しながら、書いて覚える」方法が最も効率的で覚えやすい単語の覚え方だと指導してください。

ですが、どうしても綴りが長く覚えられない単語も出てきます。

その時はローマ字読みで綴りを覚えても構いません。

ですが、それをするときは、その単語の本当の発音も必ず押さえておくように指導しましょう。

 

 

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