今回は中学入試や大学入試で時々問われる、国語の助動詞を確認します。正しい日本語を書く為にも助動詞の意味による区別はできるようにしましょう。
「れる」と「られる」
受け身
知らない人に道を聞かれる。
「~に~れる」の形になる。
可能
子供が1人でも帰れる時間。
「~ことができる」と置きかえられる。
自発
昔のことが思い出される。
心情語の後に来る。
(※「思い出す」、「案じる」、「しのぶ」は頻出。)
「自然と~」と補える。⇒昔のことが自然と思い出される。
尊敬
先生が話をされる。
主語が目上の人。例文の場合は「先生」。
”ら”抜け言葉に注意しよう!!
”ら”抜け言葉は「可能」と「受け身」の場合に多く見られます。減点対象になるので、作文の際は注意して下さい。
「れる」⇒五段活用とサ行変格活用の動詞「する」に付く
〈例〉走〈れる〉。押さ〈れる〉。愛さ〈れる〉。
「られる」⇒上一段・下一段活用,カ行変格活用の動詞に付く
〈例〉見〈られる〉。食べ〈られる〉。来〈られる〉。
"ら"抜け言葉が始まったのは、大正時代とも昭和初期といわれています。
「そうだ」
様態
雨が降りそうだ。
自分の予想。
伝聞
雨が降るそうだ。
他人から聞いた話
「ない」(形容詞と助動詞の区別)
不存在(形容詞)
私には力がない。
「ある」の反対語。
置きかえると反対の意味になるが文としては通じる。→私には力がある。
打ち消し(否定)(助動詞)
まったく本を読まない。
「ない」という動詞を打ち消す。
「ぬ」に置きかえられる⇒まったく本を読まぬ。
形容詞の一部
参加者が去年より少ない。
「少ない」で一語
(「ある」や「ぬ」で置き換えられない)
「だ」(形容動詞と助動詞の区別)
形容動詞の一部[形容動詞]
その国は平和だ。
「とても」を補っても意味が通じる。
⇒その国はとても平和だ
断定の『だ』[助動詞]
それはぼくの本だ。
「とても」を補うと意味が通じない。
⇒×それはぼくのとても本だ。
過去の『だ』[助動詞]
風邪で学校を休んだ。
直前がかならず動詞。例文では「休む」。
参考:
国語の達人
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