小学生の算数には立体の問題が頻出ですが、その中でもある図形を回転させてできた立体(すなわち回転体)に関する体積や表面積を求める問題について今回は取り上げます。
立体に関する問題が苦手な生徒さんでもある程度は機械的に解いていける方法を今回は紹介するので、ぜひ教えてあげてください!
回転体問題は線対称の図形をまず描け!
回転体問題とはまずどんな問題のことでしょうか?例題から示してみたいと思います。
例題:下図のような直角三角形(オレンジで塗られた部分)があります。これを軸Lを中心に360°回転させたときにできる立体の体積を求めなさい。
このような問題の場合どのような手順で解くのが良いのでしょうか?
これ位の図形なら、「回転させたら円錐ができるな」というのは簡単にわかると思いますが、回転させる図形が複雑な図形になったり、図形が回転軸から離れているという場合もあり得ます。そうした時にもできるだけ完成する立体を手早く描くための手順があるので紹介します。
線対称な図形を描く→対応する頂点を楕円形で結ぶ
手順は小見出しの通り大きく2つです。
手順1:回転軸を線対称の軸と捉え、平面上に線対称な図形を描く
手順2:対応する頂点同士を楕円形で結ぶ
するとおのずと図形が完成します。実際に上で紹介した例題を題材に下図で確認してみましょう。
(線対称について分からない方はこちら!→トランプを使って一挙に解説!線対称・点対称とは?)
手順2の完成図を見てもらえると分かりますが、おのずと円錐になる様子が見えるようになりますね!
ここまで書くと体積、表面積はすぐ求められます。
体積…3×3×3.14×4×1/3=37.68
表面積…3×3×3.14+4×4×3.14×3/4=65.94
この表面積の場合の式の「3/4」は「半径/母線」というやつでしたね。わざわざ円錐を展開した際の、扇形部分の中心角は求める必要がないことも同時に確認しておいてください。(もちろん中心角を求めても時間はそこまでかかりませんが...)
いかがでしたか?ここで紹介した手順1と手順2は大半の問題で使える方法ですので、ぜひ教えてあげてください!