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小○ギャップ、どう対応する?(前編)【キャリアコラム#72】

こんにちは、プロ講師のオオクボです。新年度になりました!

この時期は寒さもゆるんで花もたくさん咲いて何だか心が晴れやかになりますね。また新たな気持ちで勉強もスタートを切りたいと思うのは講師も生徒も同じなのではないでしょうか。

中学受験の新年度は一足早く2月から始まっているので早くも2ヶ月が経ちました。この時期は、張り切ってスタートしたものの、うまくいかず少しほころびが見え始める生徒が出てくる時期でもあります。
今日はその原因(この時期に起きがちな事象)を前編で、対策(その解決法)を後編で2回に分けて書きたいと思います。中学受験だけでなく他の新学年にも共通する内容も多くあると思うので参考になれば幸いです。

目次
小1ギャップとは
中途半端な時期
小3と小4の違い、小4と小5の違い
新学年の迎え方

 

小1ギャップとは

さて、「小1ギャップ」という言葉をご存知でしょうか。

幼稚園や保育園から小学校に進学すると、子供にとって生活が大きく変わります。

例えば、今までバスで登園出来ていたものが徒歩になる、お昼寝やおやつの時間がない、遊びより学習の時間が増える等…主に生活面と学習面において人生で今まで経験したことのないような大きな変化を迎えます。

この変化の大きさについていけなくなることを差して「小1ギャップ」という言葉が生まれました。

「小1ギャップ」とは登校渋りや登校すると体調を崩すなど大きなものから、学習面で文字の読み書きが思うように出来ない、忘れ物をいつもしてしまうなど私たちが現在になってもつまずくような身近なことまで含んでいるので、どの小学校1年生にも多かれ少なかれ起こることであり、またそれを乗り越えながら成長していくと考えられています。

もちろん、これは学年の切り替え時に誰でも起こり得ることだとは思いますが、小1での変化が特に大きいために注目されて出来た言葉でしょう。

今ではこの「小1ギャップ」を小さくしようと学校なども協力して、入学前に通学路を一緒に歩いて登校するプレ登校や、保護者も参加しての体験授業参観など入学前から学校に慣れる準備を行う地域も増えてきました。

実はこの「小1ギャップ」、似たようなことが中学受験をしようとしている生徒たちにも多く起こっているのです。 

中途半端な時期

多くの塾では、受験が行われる2月を新学期として新学年をスタートさせます。このスタートに合わせて入塾、転塾する生徒も多いので塾にとって一年で一番人の入れ替えの多い時期になります。

新学年がスタートするということは、「小3は新小4」として、「小5は新小6」として通塾することになります。すると、「通塾時の学年」と「学校での学年」に1学年のズレが生じます。

そのため生徒たちはこの2月~春期講習が終わるまでの時期は何となく中途半端な気持ちで過ごす時期になりがちです。

しかし、この時期を何となく過ごしてしまうと先ほどの「小1ギャップ」のようなことが起きてしまうのです。 

小3と小4の違い、小4と小5の違い

では、具体的に新学年になるとどう変わるのでしょうか。今回は変化の大きい新小4と新小5について考えてみましょう。

まずは小3から新小4の違いです。
1.授業時間が長くなる
2.テストの量が増える
3.理社の授業が本格化する
4.学習内容が細かくなる

多くの塾では4年から授業時間が長くなります。(日数が増えることも)

そのため、塾にいる時間=塾で勉強する時間も増えます。塾での授業時間が増えるとそれに伴って宿題も増えるので、必然的に家庭での勉強時間が増えることになります。つまり、勉強の占める割合が格段に多くなります。

学習内容も、国語と算数はより細かくなり、難化します。理科と社会の授業は本格化して組み分けや月毎のテストなどにも加わってきます。

本格的に受験勉強がスタートする雰囲気がプンプンしてきますね。

 

次に小4から新小5を見てみましょう。
1.授業時間が長くなる
2.テストの量が増える
3.学習内容が細かくなる
4.学習内容が難化する

書いてあることは新小4とほぼ同じですが、勉強内容が濃くなります。

4年生で学んだ内容を基として学習内容を発展させていくので、4年生の内容がしっかり身についていないと理解が追いつかなくなります。

国語は記述回答が増え、算数も自分の考えを書き出すなど書かせる問題も増えます。暗記が中心だった理科には算数で学んだ計算を用いた分野が入ってきます。また、用語の説明文やテストの問題文も長くなるので文章を読んで理解する力が全教科で必要になってきます。

今までよりとにかく書く量が増えるので、頭の回転と書くスピードを上げなくてはなりません。

新小4は新しく慣れることが多く、新小5は今までの授業やテストをより発展させていくイメージでしょうか。

まとめて書いただけでもこれだけの変化があります。ところがここで、「まだ学校では小3(または小4)だからのんびりしていても大丈夫」とペースを変えないで生活や勉強をしていると、だんだんと苦しくなってきます。

新学年の迎え方

ここまで読むと新学年が恐ろしいものなのではないかと構えがちですが、実は準備をすれば案外対応出来ることばかりです。

前述で新学年になるとどう変わるかを書きましたが、これらは大きく分けて「2月からすぐ変わること」「2月から徐々に変わること」の2点に分けられます。 

すぐ変わることには意識して2月からしっかりと対応すること、徐々に変わることは学校で新学期~ゴールデンウィーク休みになるくらいまでに対応出来る準備をしておくと、スムーズに切り替えることが出来ます。

一度つまずくと投げだしてしまいがちですが、ここで気持ちを切り替えて新学年の勉強に取り組むことが大事になってきます。

後編では、このような状態に陥った生徒やその保護者をどうフォローしていくか講師からのはたらきかけについて書きたいと思います。講師側も新年度で慣れないことはたくさんありますがここは腕の見せ所になるのでしっかり頑張りましょう。

 

後編へ続く・・・

「小○ギャップ、どう対応する?(前編)」の続編はこちらからご覧ください。

 

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大久保 礼子

記事執筆者:大久保 礼子

県立高校普通科を卒業後、都内の音楽大学の音楽学部音楽学科器楽(ヴァイオリン)専攻卒業。演奏活動や音楽教室にて楽器を指導する傍ら、進学塾にて中学受験の理系科目を非常勤講師として担当する。
現在も二足のわらじを履き続け、右脳と左脳をフル回転する日々を送っている。
座右の銘は「健全な身体に健全な偏差値は宿る」

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