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【英語講師必見!】初めて仮定法を学ぶ生徒への指導方法! -ifを用いた文-

高校生

2021/12/17

仮定法をわかりやすく教えるには?

今回の仮定法という話をする前に、

英語の文法には直説法と仮定法の2種類があることを理解しておかなければなりません。

 

直説法とは?

現実のことについて話すときに使う動詞の形です。

例えば、

 

①私はテニスをします。

I play tennis.

 

②もし明日晴れたらテニスをしよう。

If it is sunny tomorrow, let's play tennis.

となります。

②では現実においてまだ明日の天気が定かではないので、可能性のある仮定の話をしています。

授業を行う際、例として示すのは①にとどめておきましょう。


可能性のある仮定というのを後で強調するためです。


 

では仮定法とは?

現実とは違うことについて話すときに使う動詞の形です。

つまり、

現実に起こる可能性が0%だ

ということです。


例えば、

①昨日晴れだったらテニスをしていただろうに。

If it had been sunny yesterday, I would have played tennis.

 

②たくさんお金があれば、島を買うんだけどなぁ。

If I had a lot of money, I would buy an island.

 

このように、

現在の話をするときに過去形が使われたり、

過去の話をするときに過去完了形が、if文の中では用いられます。

 

まずはif節と主節で表すときが同じ場合について、簡単にまとめておきます。

Sを主語とします。

 

仮定法過去:「もし~なら、・・・だろうに」

If + S + 動詞の過去形, S + 助動詞の過去形 + 動詞の原形

※ただし、動詞がbe の場合、主語に関係なくwereを用いる。

(If I were~ , If you were~ など)

 

 

仮定法過去完了:「もし~だったなら、・・・だったろうに」

If + S + 動詞の過去完了形, S + 助動詞の過去形 + have + 過去分詞

となります。

このように、仮定法を用いる場合は If節中の動詞の時制を1つ後ろにずらします!



つまり、現在の話(もし~なら)の場合は過去形に、

過去の話(もし~だったなら)の場合は過去完了形にします。

 

 

 

また、直説法か仮定法を見分け方としては、

If節中の時制がずれていることと、主節で助動詞の過去形が使われていることに着目します。

 

助動詞の過去形ってどんなものがあるか思い出せますか??

助動詞の過去形:  would, could,(might)

の3種類です。mightに()を付けたのは、頻度としては少ないからです。

 

 

 

 

それでは練習問題を2問解いてみましょう。

 

【練習問題】

①もし私がお金持ちなら、その豪邸(mansion)が買えるのに。


②もし5分早く出発していたら、列車に乗り遅れることはなかっただろうに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答・解説】

①If I were rich, I could buy the mansion.

wereを使うのは仮定法だということを特徴づけるためです。

Iでもheでも仮定法の場合はwereを用いるように指導しましょう。

また、「買える」と可能の表現になっているのでcouldを選びます。

 

②If I had left five minutes earlier, I would not have missed the train.

列車に乗り遅れる の動詞は miss を使います。

どちらの文においても主節で助動詞の過去形を用いること、if節中の時制がポイントです。

 

【補足】

因みにご存じの方も多いかもしれませんが、

日本語でマンションという時は大抵英語ではapartmentを意味します。

mansionというと、とんでもなく贅沢な豪邸になってしまうのでご注意あれ。

 

 

 

 

それでは次の訳文で違う仮定法のパターンについてみてみましょう。


「もしあの時あの薬を飲んでいたら、私は今元気になっているかもしれないのに。」


if節中では過去の話、主節中では現在の話というように、

表す時が異なっているパターンです。


この文の英訳は次のようになります。

If I had taken the medicine then, I might be fine now.

つまり、


過去の話をするif節中では過去完了形を用い、

現在の話をする主節では助動詞の過去形+原形を用いるのです。


ちょうど前回の2つの一部をそれぞれ使った形になっていますね。



このようにそれぞれの節で異なる時を表す場合も、いつのことを言っているのか1つ1つ考えることで英訳することができます。


それでは以下の文を英訳してみましょう。


・もしもその電車に間に合っていれば、私は今、そのパーティーに出席しているのに。












解答

If I had caught the train, I would be present at the party now.

電車に間に合う は catch the train , ~に出席する は be present at ~ または attend

となります。1つ1つ、いつのことを言っているのかしっかり考えましょう。

 

日本語を鵜呑みにすると間違えやすいポイント

日本語の表現だけで、過去か現在かを決めると間違うことがあります。


例えば次の文です。

彼女の電話番号を知っていたら、電話するんだが。

If I knew her phone number, I would call her.



「知っていたら」と過去の表現なのに knew はおかしいと感じる人もいるかもしれません。

日本語の表現では「知っていたら」となっていても、「知る」というのは状態動詞です。

「知っていたら」を「知っていれば」に置き換えても何も不自然なことはないですよね?

ということで、ここでは仮定法過去の用法が適しています。


もう1文見てみましょう。


彼の準備ができてたら、出かけるのになあ。

If he were ready, we would go.


この文でも「準備ができている」は状態動詞です。

従って、仮定法過去の用法が適しています。

ここは1度説明しただけではなかなか理解しにくい部分かもしれません。

演習の時間を十分に取って慣れさせましょう。

 

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