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【必読!】塾講師が社会科の過去問を扱う際の注意

小学生

2021/12/17

秋になると過去問題を扱う機会が増えてきます。その際、社会科として注意したいことをまとめてみました。中学・高校・大学すべての受験に対応することなので、参考にして頂ければと思います。
 

古い問題はなるべく避ける

これは当たり前のことなのですが、社会科はデータが変動します。歴史などは減ったり増えたりするだけで問題を解く際に困ることはそれほど無いのですが、地理や公民分野はデータやトレンドが変わりやすく、たとえ同じ問題でも毎年解答が違うなんて事は良くあります。プロとして長く教えている講師はアップデートが基本になっていると思いますが、学生さんなどは自分の時とそれほど変わっていないだろう、という先入観でよく調べずに教えてしまうことが多いので注意が必要です。たとえば米の生産一位の都道府県は、北海道と新潟が入れ替わることが多いですし、未だにみかんは愛媛県、日本梨は鳥取県が一位だと教えている講師も見かけます。また、兄弟や先輩のお下がりの参考書を使っている生徒もいるので注意が必要です。
 
もちろん、枝葉末節なデータに社会科学習の本質があるわけではありませんが、講師自身が意識して普段から伝えていないと、古い問題を解いてしまった際に混乱して、社会科に対する苦手意識が強くなってしまうこともあります。
 

データは夏以降に覚える

 入試で出題される最新データは、農林水産省などの省庁が毎年6月前後に発表する白書がベースになることが多いです。受験用にまとめられたものが出版されるのは夏以降になりますので、早く知りたい場合は各省庁のホームページなどをチェックすることをお勧めします。
 

解答用紙の使用は一度だけ

 過去問題集には解答用紙が付いているものが多いのですが、社会科の場合、何度も使うのは避けた方が良いです。というのは、解答用紙を絵的に覚えてしまう場合があるからです。問題と解答をセットで覚えるのは良いのですが、解答用紙の並びで、たとえば“「促成栽培」の次は「イ」だった”というような覚え方をしてしまうと、何度もやる意味が無くなってしまいます。これは、そんなつもりはなくても無意識に覚えてしまうので、二回目以降はノートに解答するなどの指示をするか、オリジナルの解答用紙を作ってあげるのも良いかも知れません。
 
以上、過去問題を扱う際に、ちょっと見落としがちなポイントを挙げてみました。時間を計って解答することや、一度全部の問題に目を通して解く順番を決めるなど王道的な方法と組み合わせて指導すると、より効果があると思います。 

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