国語が好きになる!小学校1年生への指導方法!
小学校1年生時の国語は、ひらがな、カタカナ、漢字、「。」や「、」の使い方、さらに読解まで多くのことを学びます。この1年間で学ぶことは、中学1年生が英語を学ぶのと同じくらい多くのことと言っても等しいくらいです。この国語を学ぶ初めの一歩のときに、国語を嫌いにさせないようにするためには、どのようにしたらいいのでしょうか。小学校1年生だからといって、いつも優しく、間違いを見過ごすという姿勢ではいけません。小学校1年生への指導方法をあくびちゃん先生の体験をもとにアドバイス!
ひらがな、カタカナは、しつこいくらいに毎回テストする!
小学校1年生の早い時期に、ひらがな、カタカナをしっかりと正しく書けるようになることは、とても大切です。文字を文字として、認識できなければ、読むことも、書くこともできません。最初は、自分の名前から、そして、名前が書けるようになったら、今度は50音を読みながら、書いてもらいましょう。この時に、「“あ”から“ん”まで書いておいてね」と言って書かせるのではなく、隣で、生徒さんの書き方や鉛筆の持ち方など、細かな部分にも配慮して、見守って下さい。特に、書き順で、間違えやすいのは、「か」「お」「な」「ほ」「ま」などです。書き順が間違っていれば、直るまで、練習させて下さい。ここで、直さないと、一度ついた癖を修正するのは、結構時間がかかり、何よりも、苦しむのは生徒さん本人なので、しつこいなと思うくらいに、練習してもらいましょう。そして、このときに、なかなか直らなくても、焦ったり、苛立ったりしないでください。優しく、「先生の書き方を見ていてね。」と言って、講師がお手本を見せた直後に、「じゃあ、○○ちゃんも同じように書いてみようか。」と言って、練習させて下さい。生徒さんが、正しい書き順で、文字を書けたときは、ちょっとオーバーすぎるのではないかというくらいに、誉めてあげてください。以前にも掲載しましたが、「すごい!」「大人みたい!」「かっこいい!」は、生徒さんのモチベーションを上げてくれる魔法の言葉ですので、ぜひ、みなさんも活用してみてください。そして、ひらがな、カタカナは、1日やれば、ずっと定着するというものではありません。指導の度に、講師が問題を作って、生徒さんに書いてもらいましょう。特に、「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」を含む単語や濁音、半濁音が付いている単語を間違えやすいので、注意してあげてください。
漢字が始まったら、テストの形式も変えていきましょう!
漢字が始まったら、ひらがな、カタカナと同様に書き順にも注意を払いますが、今度は、読み方が複数出てきます。漢字練習を行うと共に、テストでは、音読みが入っている単語と訓読みが入っている単語の両方をテストしてあげるようにして下さい。また、テストをしてなかなか答えられないときは、候補となる漢字を、回答欄近くに書いてあげて、その漢字の中から、生徒さんが選択して、空欄を埋めてもらうというやり方も有効です。しかし、このやり方のみだと、いつまでたってもヒントに頼ってしまいますので、次回指導の時に、ヒントなしのテストを行ってください。小学校1年生の生徒さんに対しては、出来ないことを認識させるより、出来る喜びを味わってもらうということに重点をおいて指導していますが、最終的には、全部出来るようになってほしいので、このやり方を採用しています。
読解では、音読させて、意味を確認させる!
文章問題では、可能な限り、音読をしてもらいましょう。目的は、文章をしっかり読めているかと、文章中に出てくる単語の意味が分かっているかどうかを確認するためです。読むのに苦労する単語というのは、大抵、その単語の意味が分かっていないことが多いです。もし、意味の分からない単語があれば、易しい言葉で、絵を描いたりしながら、教えてあげて下さい。また、ここでも、音読したことに対するレスポンスも大事です。音読してもらって、「はい、じゃあ…」と次のことに移るのではなく、「すごいね!読むの練習したの?すらすら読めているから先生びっくりしちゃった!」などと、しっかりと音読してもらったことに対するレスポンスを返してあげてください。レスポンスがないと、読むときにダラダラしてしまったり、読んでいても、内容が頭に入っていなかったりする原因になってしまいますので、そこは、しっかりと、音読の評価もフィードバックしてあげてください。
足りないところは、講師自作の問題で補って!
読解問題について、学校のプリントやテキストで、問題で問われる量は、限られています。そのような問題は、大事なところを中心に答えてもらうように、作られていますが、小学校1年生の生徒さんにとって、そのようなエッセンスを重視した問題だけでは、十分な理解を得るためには、少し足りないと思うこともあります。そのようなときは、講師が、自作の問題を作って、生徒さんに答えてもらい、深い理解を得られるように工夫しましょう。生徒さんに口頭で答えてもらうのか、書いて答えてもらうのかは、その時の時間の余裕や他の生徒さんの指導との兼ね合いで講師の裁量で決定して頂いて構いません。自作問題の例を挙げると、
①話者を尋ねる→「こんにちは。」と言ったのはだれかな?
②理由・目的を尋ねる→どうして、公園にいったのかな?
③日時を尋ねる→この文章の季節は、春、夏、秋、冬のどれかな?
④登場人物の性格を尋ねる→○○は、どんな人って書いてある?
などです。可能であれば、最初の方は、文章の前の方の内容から順番に、聞いてあげてください。いきなり、文章の真ん中の方が答えになるようなものを聞くと、答えとなる部分を探すのに、とても苦労してしまいます。また、答えが分からないような場合は、すぐに答えを教えるのではなく、答えに該当する段落を生徒さんに1回音読してもらって、もう一度質問して様子を見るということも有効です。
この自作問題を用いて、質疑応答の練習を行うことにより、生徒さんがより深く文章を理解できるだけでなく、同時に、問われたことに対して、自分の言葉で回答する力も養成することが出来ます。
作文で手が止まってしまったら…
小学校1年生の問題の中には、自分の好きなものを紹介したり、昨日あったことを紹介したりするために、文章を自分で作る機会があります。その時に、もし、手が止まっていたら、どうしますか。
きっと生徒さんの頭の中では、「好きなもの」「昨日あったこと」が漠然としてしか、頭に浮かばず、何を書いたら良いのか分からない状態になっていて、手が止まってしまっているのだと思います。こんなときは、「○○ちゃんが好きな食べ物ってある?」「昨日は、朝起きて、そのあと何したの?どこかにお出かけした?」など少し、質問の幅を少し狭めてあげて、講師が助け舟を出してあげて下さい。そうすると、「りんご」や「買い物に行った」など作文で書く題材が生徒さんも見つけることが出来るようになります。最初から、「私の好きなものは、りんごです。なぜなら、甘くて、シャキシャキとした食感が好きだからです。」などと、書けるわけがないので、「私が好きなものは、りんごです。」まで、書けたら、タイミングを見計らって、「リンゴのどういうところが好きなのかな?」「確かに、甘くておいしいよね、それを書いてみようよ!」と話に膨らみをもたして、作文を書くお手伝いをしてあげて下さい。そして、出来上がった作文を生徒さんに読んでもらいましょう。生徒さんに読んでもらうときも、「すごく良い文章が出来たね!じゃあ、発表してください。お願いします!」などと、発表の雰囲気を作ってあげると、作文を作る喜びや相手に発表することによる達成感をより感じてもらえ、作文に対する苦手意識を作らずに済むと思います。
最後に…
いかがだったでしょうか。小学校1年生の間に、習得することは、たくさんあります。国語という教科は、授業だけでなく、普段の日常会話で最も使う教科です。この国語を学び始める最初の時期に、国語を好きになって、得意科目にしてもらうことが、他の教科の内容や問題文の深い理解につながることは、言うまでもありません。是非、国語ってこんなに楽しいんだよ!面白いんだよ!ということを、講師側から積極的に発信して、生徒さんの学習意欲を高めてあげてください!
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