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意外に便利!?ダイヤグラムで旅人算を攻略!

小学生

2021/12/17

今回は小学校の算数で頻出かつ便利なツールであるダイヤグラムについて説明します。

書くのが手間ではあるので一度習慣づけられないと書かなくなってしまうものなので、ぜひ生徒さんにはダイヤグラムを書く習慣をつけさせてあげてください。

そのための簡単な練習問題も用意してあります。

 

ダイヤグラムとは?

そもそもダイヤグラムとは何でしょうか?

小学生の算数で使うダイヤグラムは基本的に横軸に時間、縦軸に距離を取った図です。

とは言ってもこれだけでは小学生も分からないと思うので、具体例を見せた方が早いでしょう。

ダイヤグラムの具体例としては下のURLを跳んだ先のような電車の時刻表が例として挙げられます。

ダイヤグラム具体例はこちら

この図はかなり複雑なものですが、要するに傾きが急な線ほど早い電車ということになります。(短時間で長い距離を移動していることになるから)そして線が交差する箇所は電車がすれ違う箇所を指し示すということです。

どの地点とどの地点を両端に取るかはもちろん作成者の自由で、この図の場合博多駅と鹿児島中央駅が両端となっており、それぞれの駅からの距離で他の駅も位置も特定されているというわけです。

 

ダイヤグラムを使って入試問題を解いてみる

ダイヤグラムを実際に使うとどうなるのでしょうか?練習問題で実際に確かめてみましょう。慶應義塾普通部の入試問題を用います。以前紹介した"相似"も用いるので不安な方は確認しておいてください。問題は以下のようになります。(問1は省略)
 

A, B の2人が、野球場とサッカー場の間を往復しました。この間には道が1本しかありません。Aは9時に野球場を出発しサッカー場まで移動し、サッカー場で20分間休んだ後、それまでの4/3倍の速さで野球場に向かい10時30分に着きました。Bは9時にサッカー場を出発し、Aが野球場からサッカー場まで移動したときの4/3倍の速さで野球場に移動し、野球場で10分間休んだ後、Bのそれまでの速さの2/3倍の速さでサッカー場に戻りました。2人の出会った場所が1回目と2回目で1000m離れていました。野球場とサッカー場の間の距離を求めなさい。 
 

 ダイヤグラムを使った解答の紹介

まずダイヤグラムを書いてみると下図のようになります。それぞれの地点への到着時間などは単純な計算で求めることができますので省略します。ダイヤグラム
するとオレンジと緑の色が付された部分に相似を発見することができます。「砂時計型」というやつですね。そうすると野球場を基準にすると、サッカー場までの道のりの3/7進んだ地点と2/3進んだ地点の差が1000mということになります。よって2/3 - 3/7 = 5/21より1000 ÷ 5/21 = 4200(m) と野球場とサッカー場の距離を求めることができるのです。まとめると下の線分図となります。
 線分図

この問題で実証したように、複雑な問題になればなるほどダイヤグラムは威力を発揮してきます。おそらく最初からこの問題を線分図だけで解こうとするとかなりキツイと思います。

確かに自分でいちいちグラフを書いていくのは最初は面倒だと思いますが、レベルアップには欠かせないツールですのでぜひ生徒さんには簡単な問題のうちからダイヤグラムを書く癖を付けてあげてください!

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