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【数学講師向け】線対称を利用すれば簡単!平面図形の最短距離問題

小学生

2021/12/17

小学生の算数の問題でよくある問題の一つに「最短距離問題」というのがあります。例えば「2点A,Bを結ぶ最短距離の長さはいくらですか?」みたいな問題です。これが他には線対称の考慮なども含めた問題になってきます。今回はそうした最短距離問題について、以前紹介した線対称・点対称の内容も絡めながら紹介していきたいと思います。長く小学校の算数の指導から離れていた方もこれを読めば最短距離問題については安心できます。ちなみに線対称・点対称の指導にはこちらを参照!→「トランプを使って一挙に解説!線対称・点対称とは?」

平面図形の最短距離問題の解法 -2点を結ぶ直線を引け!-

まずは平面図形の最短距離問題の解法から紹介していきます。こちらはまず本当に当たり前の問題から導入していきます。このような問題です。
問1.図1の2点を最短距離で結ぶ線はどの色の線か?
平面図形最短距離問題画像①


これが分からない人はたぶんいないと思います。明らかに青色の直線ですよね。ここで必ず伝えたかったことは2点を最短で結ぶ線は2点を結ぶ直線だということです。この考え方は平面上でしか使えないと思われるかもしれませんが、実は立体図形になっても基本的な考え方については全く変わることはありませんし、線対称の考慮などが絡んで複雑な平面図形の問題になっても変わりません。常にこの原則を生徒の頭に残しておくようにしましょう。 

 線対称を利用して解く問題

例えば次のような問題を解くときはどうするでしょうか?
問2.図2において、A地点から川へ向かって水を飲みB地点へ向かうとき、川のどこで水を飲めば最短距離で進むことができるか?(川のどこでも水が飲めるものとします。)
平面図形最短距離問題画像②
平面図形最短距離問題画像③おそらく生徒にこの問題を紹介すると、上で「2点を結ぶ直線が最短距離だ!」という公式を言っておきながら「この問題では結局使えないから意味ないのでは?」と感じる方も少なくないでしょう。ただここで改めてなぜ2つの点を結べないか考えると、「川に寄る必要があるから」です。もっと言うと、「川を境にA地点とB地点が同じ側にあるから」です。(※反対側にあればそのままA地点とB地点を結んで、川とぶつかった点を水飲み場にすればいいので)そこで図3のようにA地点をB地点を川を挟んで反対側にもってきます!その時に線対称を使うのです。(線対称の分かりやすい説明方法についてはこちら→「トランプを使って一挙に解説!線対称・点対称とは?」川を対称軸としてA地点と線対称に位置するA'を考えます。すると!A'とBは直線で結ぶことができます!この時直線A'Bと川の交点を水飲み場にすれば最短距離となるのです。

いかがでしたか?このように平面上の最短距離を考える際は、まず「なるべく直線に近い形で結ぶことができないか?」と考えさせるのが第一になります。生徒さんにぜひこの基本的な姿勢を身に付けさせてあげてください!
 

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