懐かしのセンター地学
塾講師に晴れて合格!
指導可能科目にそういえば地学をつけ…ましたね!
センター試験で地学を取っていたから、地学もできる!と思い、いざ質問を受けると意外と忘れてしまっていたりして…。
結果、生徒さんへの回答に時間がかかってしまって申し訳ない気持ちになってしまうもの。
地学は国公立大学を文系で受けるという人が使うケースがほとんどだと思います。
理系の地学はものすごく難しいと巷では聞きますしね。
真剣に勉強したのはセンター前の1ヶ月がいいところの人が多いはず。
というわけで、ここからはセンター地学をおさらいしていきたいと思います!
※あくまで、塾講師の方が「教える前に、さらっと見直してもらう」ために作りました!
そのため、このシリーズでは画像の使用を抑え、重要な箇所をわかりやすくまとめます!
ポイントだけ見れば、一気におさらいができる作りにしてあります!
まずはセンター地学の勉強の仕方をおさらい!
センター地学はほぼ暗記で解けます。
一部頭を使わなければいけませんが。地層の問題とかがそれにあたりますね。
暗記の仕方はいたってシンプルです。
信頼できるテキストを用意し何度も読み込みます。
最初の1回は何言っているのか全く分からない、覚えられないという状態かと思いますが、気にせずまず読み切ってしまいましょう。1回目は全体像を掴んでいきましょう。
何より大事なのは、早い段階でセンター試験の過去問を解く、ということです。
テキストばかり読み込んでいても、実践力はつかないので、20年分以上ある過去問をどんどん使っていきましょう!
何度も解いて、どんどん力をつけていきましょう!
1ヶ月前からだけだと、十分な点数が取れない恐れもあるので、定期的に時間を作り普段から準備しておくといいと思います。
ではでは、そろそろ本題に入りますよ!
本日のAgendaです。
Agenda
・地球の外部
→形・大きさ
・地球楕円体
・地球の内部
→地殻・マントル・核
地球
まずは地球そのものについてチェックしましょう!
地球の外部
ポイント
アリストテレス…地球=球体と発見
エラトステネス…地球の周囲の長さを計測
地球の周囲…40000km
地球の半径…6400km
形
地球が球である、なんていうのは百も承知。
なぜかといえば、そう教わってきましたし、現代の科学は宇宙に容易に人を送り込めてしまうので、形を知る
なんぞ簡単ですよね。
では、昔の人々は「地球が球形である」と知っていたのでしょうか?
話は紀元前までさかのぼります。
かの有名なアリストテレスの登場です。
倫理の時間に出てくるアリストテレスはこんなところにも顔を出します。
どのように地球が球体と推測したのでしょうか?
⑴ 動く船から見える景色の違い
→船に乗って何かに近づくと初めは先のほうしか見えなかったものが、だんだんと全体像を現します。もし平面を進んでいれば初めから全体像は見えていますもんね!
⑵ 場所における星の高度の違い
→ある星を同じ時刻に違うところから観察するとします。すると、見える高さは異なりますね!平坦だったらどこからみても同じ角度のはず。
⑶ 月食の影が丸みを帯びている
→月食の際の影は丸くなりますよね。月食は日本でも見えることがよくあるので、チェックしてみましょう。
以上の3つから地球は球体だと考えました。
大きさ
地球の周囲の長さも今では判明していますが、それをかつて計測したのもやはり紀元前の人。
…そう、エラトステネスです!
(アリストテレスと紛らわしいから間違えやすいですね…!)
さて、エラトステネスはどのように計測を行ったのでしょうか?
アフリカのシエネで、夏至の日の正午に、太陽の南中高度が90°になるということがわかっていました。
一方、同じくアフリカにあるアレキサンドリアでも、夏至の日の正午に太陽の南中高度を測ってみました。
地面垂直に立てた棒とそれによりできた影とが成す角度により、82.8°だとわかりました。
このことから何がわかるかというと…。
この南中高度の差である7.2°が2地点間の緯度の差になるということです。
シエネ・アレキサンドリア間は900kmでした。
地球一周は360°なので、
900(km)×360°/7.2°=45,000(km)
とわかりました。
実際は地球一周の長さは40,000kmですね。(ちなみに半径は6,400km。)
5,000kmって結構なズレに見えますが、全くの見当もつかない時代にこのように予測したのはすごいですよね。
地球楕円体
ポイント
極:自転軸と地表の交点。北極・南極のこと。
子午線:赤道に直交する北極と南極を通る円。線といっていますが、正確には円。
緯度:地表の点と赤道のなす角。同緯度の点を結んだ線が緯線。
緯度差が同じ場合、子午線は極付近で長く、赤道付近で短い
偏平率=赤道半径-極半径/赤道半径
=1/298
まずは、基本的な地球の構成を確認しておきましょう。
そして地球は楕円です。
なぜか。
…そう! 自転しているからですね。自転による遠心力により赤道方向に膨らんでいます。
ニュートンが気づいたようです。
楕円なので、膨らんだところとへこんだところがあります。
両方で同じ角度を切り抜いたとき、孤の長さは異なりますよね。
楕円型のケーキを同じ角度でシェアしたと考えるとわかりやすいかと思います。
(なんだかケンカになりそうですね。)
膨らんだ赤道付近ではある角度あたりの子午線の長さは短いです。
へこんだ極付近でのある角度あたりの子午線の長さは長くなります。
18世紀の実測の結果、極に近づくほど、緯度差1°あたりの子午線の長さが異なるとわかりました。
地球が楕円体であると証明されましたね!
では地球はどれくらいつぶれているでしょうか?
それを示すのが偏平率です。
赤道半径と極半径の長さで求まります。
これにより、この値は約1/298と求まります。
具体的な数をあてはめて考えると、この数値がものすごく小さいことがわかります。
表面
地球の占める海洋と陸地の割合をおさらいしておきましょう。
海洋が70%、陸地が30%
でしたね?シチサンですね。
また、地球上の最高点・最低点も確認しておきましょう。
最も高い地点はご存知、エベレストですね。ヒマラヤ山脈にあります。
最も低い地点は、チャレンジャー海淵です。こちらはマリアナ海溝にあります。
エベレストが標高8850m、マリアナ海溝が水深10920mであり、両者の高低差はおよそ20kmとなりますね。
地球の内部
ポイント
地殻…厚さ約km~数十km
O>Si>Alの順で構成される。
大陸地殻
→厚さ30~60km。花こう岩質岩石(上)+玄武岩質岩石(下)で構成。
海洋地殻
→厚さ5~10km。玄武岩質岩石のみで構成。
マントルとの境界はモホロビチッチ不連続面
マントル…モホロビチッチ不連続面~深さ2900km
Si、Oを含む
固体であり、上部マントルと下部マントルに分かれる
上部マントルはかんらん岩質岩石で構成される
外核…深さ2900km~深さ5100km
FeとSiで構成
液体
内核…深さ5100km~6400km
FeとSiで構成
固体
地球内部は4つの層に分かれています。これはもはや教養でしょうか…?
地殻、マントル、外核、内核でしたね!
ポイントをざっと整理したところで、地殻・マントル・核について詳しく見ていきましょう。
地殻
地殻は大陸地殻と海洋地殻に分かれていました、ただ、大陸にある地殻と海洋にある地殻だからという理由だけで、このような区分が成されているわけではないんでしたね。
…そうです!構成する物質が異なるのです!
大陸地殻は、上部が花こう岩質岩石、下部が玄武岩質岩石で構成されています。
厚さは30~60kmです。
一方、海洋地殻は、玄武岩質岩石だけで構成されています。
厚さも5~10kmと大陸地殻に比べて結構薄いことがわかりますね。
地殻を構成する化学構成は
O>Si>Al
でしたね!
「地殻は、オシエル」と覚えていた記憶があります。
マントルの章へ行く前にもう一つだけ確認!
地殻とマントルの境界の名称は?
そう、モホロビチッチ不連続面です!
略してモホ面でしたね。
(ホモ面って言っているだけでゲラゲラ友達と笑い合えた日々が懐かしいです)
マントル
さて、マントルです。
マントルと聞くと、溶岩のようにドロドロとしたイメージを持ちますよね…?
ですが、マントルは固体でしたね!
イメージ通りでなくゴツゴツと思っておけば、間違えないでしょう!
マントルは、上部マントルと下部マントルで構成されています。
上部マントルはかんらん岩質岩石です。
核
核はマントルの最深部2900km~地球の中心部の深さ6400kmに分布しています。
外核は深さ2900km~深さ5100km、内核は深さ5100km~6400kmでした。
核はそのほとんどがFe(鉄)によって、またNi(ニッケル)も構成物質のうちの一つです。
さて、外核と内核はどちらが液体でどちらが固体だったでしょうか?
外核…液体
内核…固体
でしたね!
マントルから交互に固体→液体→固体となっているのでした!
さてここで1問!
スクロースしすぎると答えわかってしまうのでそっと!
問:地球内部の構造について述べた次のa,bの正誤はどうなるか?
a 日本列島の地下約10kmの場所は、おもにかんらん岩で構成される
b 外核は主に金属で構成される
H25 地学Ⅰ 第一問 問3 改題
答え
a:誤 b:正
できましたでしょうか?
いつ質問が飛んでくるかもわからないので、過去問も空き時間に目を通してバシッと解説できるようにしちゃいましょう!
おわりに
さて、今回は外から見た地球のこと、そして、地球の内部の概観をおさらいしました!
さっとおさらいできましたでしょうか?
次回は主にプレートについて、見ていくことにします!