今回は英語の文法の中でも、強調文について紹介したいと思います。大学入試の段階で使いこなせる必要は無いと思いますが、長文読解などで、「あれ、この文、なんだか変だな」と思わないためにも、強調文が存在するということを把握させておきましょう。
It is~ that... の強調構文
<It is~that...>の形で文の一部を強調する。
It is they who loves us that punish us most.
It is from advertising that a newspaper earns most of its profits.
強調しようとするものが「人」の時はwhoも用いられる。「物」の時はthatが普通で、whichの実例は少ない。一般にくだけた言い方ではthatが省略されることが多い。
It was this window he broke yesterday. [thatの省略]
doを用いた強調
(1) 平叙文の場合
文の内容が事実であることを強調するために、助動詞のdo[does,did]をその動詞の前に置く。これに続く動詞は原形である。
She does like dogs.彼女が犬が好きなのは本当だ。
(doは動詞そのものを強調しているのでは無い。≠彼女は犬が大好きだ)
(2)命令文の場合
命令文の場合はdoを動詞の前に置く。読む時はdoに強勢を置く。訳すときは、「ぜひ、本当に、まったく」などの語を添えることがある。
Do be careful. どうかお気を付けて下さい。
Do go to the party. ぜひパーティーに行って下さい。
語順倒置による強調
普通の語順を変えることによって強調を示すもので、目的語、補語、副詞(句)などが強調のために文頭に出る場合が多い。
This job he kept twenty years. この仕事を彼は20年間もやり続けた。[目的語]
Great was my surprise when I realized that. それに気付いたときの私の驚きは大きかった。[補語]
At no time have I ever thought such a thing.[否定語句(動詞の語順に注意!)]
Only for the love of his family does he do such hard work.[only(動詞の語順に注意)]
<参考:ロイヤル英文法>