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【理科講師対象】洗濯物の汚れはどうして落ちるの?~しっかりと生徒に教えられますか?【高校化学】

高校生

2021/12/17

今回は石けんについて説明します。高校化学の範囲ですが、まめ知識としても使えるので、文系の方も要チェックです!!

服の汚れ

汚れの分類

服の汚れは、水溶性、油溶性、不溶性の3つに分かれます。
水溶性:汗、尿、血液、醤油、ソース、ジュース、卵白など
油溶性:皮脂、食用油、機械油、口紅、接着剤、卵黄など
不溶性:泥、粘土、砂、すす、ほこりなど
服の汚れのほとんどが、水溶性と油溶性です。
水溶性の汚れは、水で衣類をすすぐことによって落とすことができます。
しかし、油溶性の汚れは、水に解けないので、水ですすぐだけでは落とすことができません。
では、油溶性の汚れはどのように落とすのでしょうか?

セッケン分子

衣類の洗濯をする時、洗剤を使います。洗剤によって、油溶性の汚れを落とすことができます。

セッケン分子はマッチ棒のような形をしています。
界面活性剤には、水分子とくっつく部分(親水基)と、油とくっつく部分(親油基)があります。
油溶性の部分が、汚れとくっつき、粒子を形成します。水溶性の部分が、汚れを包んだ粒子を水に溶かし出します。

洗濯 

セッケン分子の4つの働き

ざっくりと説明するならば、先ほどの説明で十分ですが、もう少し詳しく見てみましょう。
石けんや洗剤は、水の表面張力を小さくする界面活性剤が主成分です。界面活性剤には以下の4つの働きが存在します。

浸透作用

繊維の間に水を染み込ませる作用です。水に表面活性剤を加えるとウールにも水が染み込むようになります。

 洗濯

乳化作用

汚れ(油分)を表面活性剤の分子で包み込む作用です。

洗濯

 

分散作用

洗濯物から汚れを水中に引き出す作用です。汚れを包み込んだ粒子を水中に散らばるようにします。

 洗濯

再付着防止作用

洗濯物に汚れが再付着しない作用です。

 洗濯

参考:界面活性剤の働き

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