必ず役立つ!外積を生徒に教えてあげよう!
高校数学の中でも(特に文系の方は)最後に近い段階で学ぶベクトルについて今回は取り上げます。
今回は高校で学ばない可能性がありますが、生徒さんに教えておくと便利なベクトルの外積についてその公式を説明します。
ベクトルの外積の公式を知っておくと、空間ベクトルの問題を解く際に手間を省くことができます。
意味が正確には分からなくても公式を知って使えるだけでも便利ですのでぜひ教えておくと良いと思います。
ベクトルの外積の公式と意味
まずベクトルの外積の公式から紹介します。
2つのベクトルa = (a1,a2,a3) b = (b1,b2,b3) があるとき、
(a2b3-a3b2,a3b1-a1b3, a1b2-a2b1)
で表されるベクトルです。
少し覚えづらい公式ですね(笑)
式の表現方法も当然内積の場合とは異なります。
内積の場合は右のように「・」で表します。 「a→・b→」という式になりますね。
一方外積の場合は「×」を使って表します。なので「a→×b→」という式になります。
一番重要なのはこの外積で出てきたベクトルはどんなベクトルなのかです。
このベクトルの向きについては後述しますが、
a→とb→の2つのベクトルが存在する平面に対して垂直なベクトルなのです!
ベクトル外積の数値の大きさと向き
ベクトルの外積の大きさ(長さ)はどれくらいになるのでしょうか?
内積のようにもう1つ成分表示以外の形式でも公式があります。
それは下のようになります。
|a→×b→| = |a→||b→|sinθ
イメージしていただくと分かりますが、
ベクトルa→とb→がなす平行四辺形の面積と一致しますね。
上図でいうオレンジで斜線を引いた範囲の面積ですね。
さて今度は向きについて考えます。
前述した通り、平面に対して垂直なベクトルは上図でいうとc→とd→の2つが考えられます。
正確な定義は難しいのでやめておきますが、
とりあえずどっちになるかの判別方法だけ書いておきます。
a→×b→の場合は、
a→からb→に向かって右ねじを回した時、そのねじが進む方向が知りたいベクトルの向きです。
ですのでa→×b→の場合はc→の方向になります。
一方b→×a→の場合は、
b→からa→の方向に向かって右ねじを回した時にそのねじが進む方向なので、
d→が求める向きということになります。
いかがでしたか?外積は馴染みがない概念だと思いますが、
法線ベクトルを求める際に非常に有効な考え方ですので、
ぜひ生徒さんにも公式を紹介するだけでもいいので教えておくと良いと思います!
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