こんにちは。大手塾で教室運営全般を担当していた吉田です。
塾の仕事といえば「メインは夕方から夜」というイメージがありますが、塾講師の正社員は昼間にもやるべきことがあります。
この記事では、私が塾講師1~2年目のときの実際のスケジュールを紹介します。
これから塾の正社員になりたい方は、若手社員が授業以外にどのような仕事をしているのか参考にしてください!
目次
・13~14時:自分の仕事をする
・14~15時:指示を受けて動く
・16~21時:授業とその合間
・21~22時:質問対応と1日のまとめ
・番外編:終業後と休日の過ごし方
・まとめ ~塾の正社員が授業以外にしていること~
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13~14時:自分の仕事をする
出勤後はじめの1時間は、授業練習や教材作成など自分の仕事を行っていました。
上司に「何かお手伝いすることはないですか」と尋ねたとき、「塾講師の基本は授業。授業の準備が整っていないうちは他のことは任せられない」と言われたからです。
新人のうちは予習して授業の流れを考えるだけでなく、教室に入って黒板の前で練習を積み重ねることが欠かせません。
私は実際の授業と近い形で練習することを意識し、以下の工夫をしていました。
授業練習の工夫
・板書の写真を撮り、文字や図の配置を本番で再現する
・〇分説明したら問題演習する、〇ページまで進んだら板書を消すなどタイミングを決める
・自己評価+客観的な評価をもとに授業を改善する
練習動画を撮影すれば、板書の見やすさ・声の聞き取りやすさ・目線など体の動きをチェックすることができます。また、他の社員に授業を見てもらうと自分では気づかなかった課題が見つかるものです。
「説明が回りくどい」「図が歪んで見える」「動きが小さくて弱々しい」など指摘を受けることもありましたが、「生徒の前で恥をかかなくてよかった。もっと頑張っていい授業にしよう」と練習の励みにしていました。
教材作成の工夫
授業時間には終わりがありますが、教材作成はこだわると無限に時間がかかってしまうので注意です。
私は1週間単位で必要な教材をリストアップし、作業を割り振るようにしていました。
火曜日:必要な教材のリストアップ&何曜日に行うのか決める、過去の教材から利用できるものを探す水曜日:中3の〇〇プリントを30分だけ進める、中1の1週間分の確認テストを作る木曜日:中3の〇〇プリントを30分だけ進める、中2の1週間分の確認テストを作る金曜日:中3の〇〇プリントのミスチェックと仕上げをする、小学生の教材を作る土曜日:予備日
時間が経過すると、自分の教材ストックを活用できるようになっていきます!
若手社員で任される仕事が少ない場合、上司や先輩社員が慌ただしく仕事をする中で「自分の授業関係のことばかりしていいのかな」と気になるかもしれません。
授業スキルを上げ授業準備を万全にしておくことは生徒のため、そして塾全体のためになります。
塾の正社員として「自分の授業」の質にこだわりましょう。
14~15時:指示を受けて動く
15時には上司とミーティングを行います。もし授業の準備が間に合っていなければ正直に報告し、問題なければ仕事の指示を受けていました。
報告・連絡・相談は社会人としてのビジネスマナーです。上司から指示を受ける際、疑問点・問題点を放置したり自己判断で動いたりせず、早めに共有するようにしましょう!
私は以下の業務を担当することが多かったです。
・印刷
・掲示物作成
・塾概要セット作成
・DM郵送と電話がけ
掲示物には成績関係・生徒目標や塾全体の目標・イベント案内・カウントダウン表など様々な種類があります。手書きで温かみのある掲示を作成し、生徒が喜ぶ姿を見るのが大きなやりがいでした。
塾概要セットは、自由に持ち帰ることができたり面談時・資料請求時に配布したりする資料のことです。当初は指示されてから作っていましたが、継続的な業務であると気づいてからは「残りが少なくなったタイミングで補充するようにします」と提案しました。
小さな業務でも「これは私が責任を持ってやります」と宣言して実行すると、周囲からの信頼につながります。新入社員のうちから積極的に手を挙げましょう!
私が大変だったのはDM郵送と電話がけで、時間をかけても思ったより作業が進まない・電話がつながらないことがありました。
塾の正社員にはこうした地道な営業活動が求められます。行っていた工夫を紹介します。
営業活動の工夫
作業手順を整理し、目標時間を決めて取り組む
1日単位ではなく1週間単位で動く
例えばDM郵送では①内容物を決めて印刷する、②封筒に入るように折り曲げる、③宛先ラベルを貼って封筒を糊付けする、④郵送するという4つの手順に分け、それぞれ何分で行うかを考えます。
やるべきことが明確になり、効率的に作業が進みます!私は苦手な作業の間に掲示作成など好きな業務を入れて気分を変えるようにしていました。
電話がけなど相手の都合があるものは、1週間など期間に幅を持たせて動くのがオススメです。
電話する時間を日によって変えてつながりやすい時間を見つけたり、留守電にメッセージを入れて折り返しを待ったりすることができるからです。
1日に〇件ではなく1週間で〇件という目標を立てて営業しましょう!
16~21時:授業とその合間
塾の夕方以降が忙しいことは言うまでもありません。喋りっぱなし、立ちっぱなしになるハードな時間帯です。
授業と授業の間には遅刻・欠席の電話やメールに対応しつつ、生徒とコミュニケーションを取ります。
私は17~18時半まで小学生の授業、19時半~21時まで中学生の授業で空きコマがほぼありませんでした。授業準備が事前に終わっていたため、合間に生徒対応ができてよかったです!
生徒とのコミュニケーション方法
・入口で挨拶する
・コメントを書く
塾の入口では「こんにちは!」「〇〇さん、今日も元気だね」と声かけしていきます。
毎日続けると、いつも挨拶する先生として顔と名前を憶えてもらうことができます。私は初対面の保護者から「子供から明るく声をかけてくれる先生と聞いています」と言われました!
コメントは宿題チェックの時に「頑張っているね!」「OK」など一言書き添えます。チェックするだけで精一杯と考えていましたが、私より圧倒的に忙しいはずの先輩社員が必ずコメントしているのを見て真似することにしました。
塾講師の正社員は幅広くコミュニケーションを取る必要があります。積極的な生徒や相性が合う生徒は向こうから近づいてきますが、それ以外の生徒とも交流しましょう!
挨拶やコメント書きは複数の生徒に対し平等に対応できる良い方法といえます。
夕方~夜の時間には生徒対応を心がけ、少しずつ信頼関係を築いていってください。
21時~22時:質問対応と1日のまとめ
授業が終わった後には遅刻者への補習や質問対応を行います。
他には送迎の保護者とのコミュニケーションや上司への報告、教室の清掃があります。
報告事項の例
・1日の中でよかったこと
・1日の中で気になること
・翌日の予定
よかったこと・気になることの大半は生徒に関する内容です。生徒の状況を他の社員と共有することで、塾の退会などの事態に早めに対応することができます。若手社員のうちから生徒をよく見る癖をつけておきましょう!
また、事前に自分の仕事予定を伝えておけば「急に大変な仕事を与えられる」ことを防げます。私は塾全体の予定も同時に確認し、翌日の一日の流れを頭に入れるようにしていました。
番外編:終業後と休日の過ごし方
終業後にしていたこと
・先輩社員に電話する
・湯舟につかる
私が新入社員の時は、毎日のように先輩に電話して話を聞いてもらっていました。上司に怒られたこと、授業がうまくいかなかったこと、生徒への声かけの仕方、教科的な質問・相談など内容は多岐にわたります。
誰にでも仕事がうまくいかない時があります。一人で悩みを抱えすぎないよう気をつけてください。終業後に気分転換し、しっかり休むことが大切です!
「湯舟につかる」というのは先輩社員からもらったアドバイスの1つです。塾講師の仕事は帰りが遅くなるのでシャワーで済ませる人も多いと思いますが、忙しい時こそ湯舟につかりましょう。翌日の疲れの残り具合が変わります。
休日の過ごし方
・予習や読書
・日常からネタ探し
休日に業務を行う必要はありませんが、自主的に勉強する姿勢は大切です。私はテキストを解いて予習したり、本で塾講師や社会人としてのマインドを学んだりしていました。
また、日常の中から授業と雑談のネタをよく探しています。旅行、テレビ、映画、マンガ、音楽などの中から「生徒に伝えよう」「授業の導入で話そう」「なぜ〇〇なのか調べてみよう」という内容を見つけます。
興味があること、楽しいことをちょこっと仕事に活かしてみてください!
まとめ ~塾の正社員が授業以外にしていること~
今回の記事では塾の正社員(新人)のスケジュールについて紹介しました。
塾講師は授業をするだけでなく、
授業練習・教材準備
事務作業・営業活動
生徒と保護者の対応
などの業務があり、昼間から動いています。
特に授業練習と生徒対応は、若手のうちにしっかり時間を取って行いましょう!
次回は役職者バージョンのスケジュールをお伝えします。
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