こんにちは、吉田です。
教育サービスを通じて対価をいただいている以上、学習塾はサービス業の1つです。
しかし、通常のサービス業とは異なり、対価を払う人(保護者)とサービスを受ける人(生徒)が別という特徴があります。保護者は塾の中での様子が完全には分からないからこそ、子どものちょっとした言動や様子の変化によって不安や不満を抱き、塾へのクレームや退会が生じるのです。
今回の記事では塾によくあるクレームと、教室長がどう対応すべきか(前編)を紹介していきます。
目次
・授業に対するクレーム
・講師に対するクレーム
・塾のクレーム対処法 まとめ
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授業に対するクレーム
まずは塾の商品である「授業」に対するクレームの例を紹介します。
教室長が授業を担当している場合でも、教室長に対するクレームはほぼなく「他の講師の授業が〇〇だからどうにかしてほしい」という要望が中心です。
授業が分かりにくい
授業中、他の生徒がうるさい
授業に関するクレームは謝罪すれば解決という訳ではなく、問題が起こった背景を調べる必要があります。
保護者だけでなく生徒や担当の講師からも話を聞き、情報を集めましょう。
例1)授業が分かりにくい
保護者や生徒からのヒアリングで「講師の腕が未熟」なのか「相性が合わなくて話を聞く気がしない」のか「声が聞こえない、字が小さくて見えない」などの別の要因で分かりにくいのかを見極めましょう。
講師にやる気はあるけれど技術が足りないという場合は、授業研修が最も有効です。話す内容だけでなく以下の項目をチェックしながら指導しましょう。
・導入(話の持って行き方)
・時間配分
・説明のシンプルさ
・板書の見やすさ、書いて消すスピード
・声の聞き取りやすさ、話すスピード
相性が合わない場合は、講師交代も方法の1つです。
しかし、集団指導の場合など、簡単には交代できないこともありますよね。この場合も授業研修を通じて「生徒をやる気にさせる導入」「聞かないと損だと感じさせる分かりやすい授業」ができるようにしていきましょう。
加えて「興味がある人の話だけ聞く」スタイルでは実はあなたが損をすることがあると、教室長が生徒に知らせることも大切です。
例えば学校など塾以外の場所で、話を聞かないことによって成績や評価が下がる可能性があるからです。多少時間はかかりますが、教室長が講師と生徒の間に入って双方をフォローしていきましょう!
例2)授業中、他の生徒がうるさい
こちらは例1よりも要注意です。例を記載します。
・1対2の個別指導で、一緒に授業を受けている生徒が集中していない
・個別指導の教室で騒ぐ生徒がいる
・集団指導で、雑談している声が聞こえる
・集団指導で、授業妨害をする生徒がいる
うるさい=声が大きいとは限らず、何かしら勉強の邪魔をされている=うるさいと表現している場合があります。
塾内で勉強の邪魔が起こるというのはひとりの生徒や講師の問題ではなく、塾全体のしつけ・意識統一の問題だと捉えてください。そのため教室長は塾内や授業中のルールを見直し、生徒より先に講師に「ルールを守らせる、破った生徒がいたら注意して改善させる」意識を持たせることが必要です。
さらに、新しい生徒・保護者に「誰でも入れる塾」だと思わせないことも重要です。「他人に迷惑をかけない」「勉強を頑張りたいという気持ちがある」など当たり前なことも塾の入り口時点で念押ししておきましょう。後々のトラブル防止につながります!
講師に対するクレーム
次に講師に対するクレームです。
相性が合わない
講師の暴言・失言
授業に対するクレームよりも生徒・保護者の悩みが大きいという傾向が見られます。教室長は生徒・保護者の悩みに寄り添い、相談を聞くという姿勢を心がけてください。
例1)相性が合わない
集団指導よりも個別指導で「相性が合わないようなので、先生を変えてほしい」と依頼されることが多いです。「塾を辞める」と言われないのは、塾や教室長に対する信頼の証でもあります。生徒や保護者がどのように合わないと感じているか、丁寧に話を聞きましょう。
・授業が分かりにくい
・コミュニケーションが取りにくい
・褒められることが少ない(注意されることが多い)
・宿題の分量が多くてこなせない
相性が合わないという言葉の奥には、上の例のように生徒の辛い気持ちが隠れています。講師の交代または講師への指導を行い、生徒と保護者が安心して塾に通えるようにしていきましょう。
1点気をつけておきたいのは、担当講師への伝え方です。「クレームがあったから交代ね」と雑な対応をすれば講師は傷つき、上司への信頼は失われます。生徒側の意見を伝える前に、講師がどのように考えて指導していたか、悩んでいたり困っていたりしなかったかを必ず聞きましょう。その上で生徒はこのように感じていたので気をつけよう、改善しようと指導してください。部下を育てることも教室長の大切な役目です!
例2)講師の暴言・失言
例1よりも緊急性が高く、教室長は責任者として誠意を持って謝罪する必要があります。エリアマネージャーなどの上司に迅速に報告し、暴言・失言のあった講師について厳正に対処しましょう。
・成績が下がったとき罵倒する
・誰かと比較して貶す
・学校や他の塾、他の講師を誹謗中傷する
・生徒の容姿に対して発言する
これらの言葉は直接言われた生徒だけでなく、その場にいた他の生徒も傷つき嫌な気持ちになります。自分の部下が暴言・失言を吐いてしまった時「なぜそういうことを言ってしまうんだ」と驚きショックを受ける教室長も多いのではないでしょうか。
このケースでは塾の信頼を取り戻すこと、講師の意識を変えることにかなりの時間を要します。問題が起こってからの対処では遅く、日頃から暴言・失言が生まれない雰囲気づくりが欠かせません。
・教室長が部下や生徒を注意するより褒める
・教室長が不平不満を言わない
・教室長がいつも明るく機嫌よく過ごす
・塾のルールを作り「生徒が悪い」という言い方ではなく「ルールを守ろう」という言い方にする
・ハラスメント研修を導入する
教室長の心がけや塾のルールづくり、そしてハラスメントを勉強する機会を取り入れることで少しずつ暴言・失言が生まれる可能性を減らしていくことができると私は考えます。
パワハラ・モラハラ・セクハラなどがよく知られていますが、実は「ハラスメント」は全部で50以上もあるのです。他人を不快な気持ちにさせないために、いかに気をつけなければいけないかということが分かりますね。
塾のクレーム対処法 まとめ
今回の記事では、塾によくあるクレームと、教室長がどう対応すべきか(前編)を紹介しました。
授業に対するクレーム
・授業が分かりにくい
・授業中、他の生徒がうるさい
講師の力量不足のパターンと、塾全体でのしつけ不足・ルールの不徹底のパターンとでは対処方法が異なります。力量不足は授業研修など講師のスキルを上げることで問題を解決し、塾全体のしつけは教室長から講師、講師から生徒という流れで行うようにしましょう。
講師に対するクレーム
・相性が合わない
・講師の暴言・失言
講師に対するクレームは、教室長を信頼して相談していると考えることもできます。生徒と保護者に寄り添って話を聞き、講師の考えも尊重し、教室長が間に入って関係を調整していきましょう。
一方、講師の暴言・失言は厳正に対処すべきであり、傷ついた生徒は時間をかけてフォローしていく必要があります。そもそもこの問題が起こらないよう、教室長は日頃から塾の雰囲気づくりを心がけてください!
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