みなさん、こんにちは!情報局ライターのオオイシです。
センター試験英語攻略の記事にアクセスいただきありがとうございます!
今回は、センター英語の長文のスタート地点である第3問の問題を解説していきたいと思います。
ここは、重要な得点源にもなりうるところなので、決して凡ミスはしないように気を付けていきましょう!
また、ここで必要となってくるのは英語力というよりも、国語力です。
現代文が得意な生徒はさほど苦労せず解けますが、文系なのに国語が苦手という生徒もいます。
私も理系なのに、数学が全くできません。
なので、まずは現代文は得意かどうか、生徒に聞いてから解説の密度を考えていった方がいいと思います。
そもそも第3問の構成って?
第3問は、まず下線部の言い換えを聞いてくる”A"問題、話し手の意見を要約する”B"問題、文の空所を補充する”C"問題の3つで構成されています。
中でも、C問題は文脈で判断していかなければならないので、国語力が重要となってきます。
では、それぞれを一つずつ例を挙げてみていきましょう。
”A”問題の攻略法
ここで重要となってくるのは、単語力です。
下線部の単語は英検準1級以上レベルなので知っている必要はないのですが、選択肢が訳せないともう何もできません。
日頃、単語が大事だ、と講師が口をすっぱくして言っているのは本文に出てくる単語がわからないのも問題ですが、一番訳せなければいけないのは、選択肢です。
たまにありえない選択肢などがあり、常識だけで選択肢を絞れることもあるので注意しましょう。
また、どうして単語の暗記が大事なのかが把握できていない生徒がいます。
特に高1,2生に多いですが、実際に過去問を解かせて身をもって単語の大事さを教えてあげた方がいい場合もあります。
生徒のモチベーションを重視しながら、授業をした方が効率もいいので参考にしてください。
ここで、具体的な例を挙げながら見ていきましょう!
21年度のセンター試験の問題です。
問1 Elsie:Hi,Chiara.How's your speech for tomorrow's class coming along?
Chiara:Actually,I'm in a bit of a panic.The topic I chose to talk about is a real can of worms.
Elsie:Really?
Chiara: Yes,it's incredibly complicated. There are so many issues involved.I just can't see how to cover everything in a three-minute speech.
この文章の下線部である”a real can of worms”の意味を言い換えたものを選択肢から選べ、という問題です。
では、まずこの会話の流れをつかむために一行目のエルシアのセリフを訳していきましょう。
1行目は、「ハイ、ティアラ。明日の授業のためのあなたのスピーチはどんな感じ?」というニュアンスの文です。
それに対してティアラは、「実際、少しパニックだわ。私が話すために選んだトピックは、a real can of wormsなの。」という意味。
ここで注目してほしいのは、この2行目の文はポジティブなものなのか、ネガティブなものなのか、ということ。
この解釈次第で選択肢は絞れてくるはずです。下線部の前の文には、”panic”、つまり「混乱」という単語が使われています。
ということは文意は、あまり芳しくないということ。
そして、次のティアラのセリフが、「ええ、とても複雑なの。たくさんの問題があるわ。3分以内のスピーチですべてをカバーするやり方がわからないわ。」と言っています。
このセリフで大事なのは、「たくさんの問題がある」という文。
この「問題」を意訳したものが、下線部内にあるのがわかりますか?
そう、この”worms”という単語のことです。
直訳すると「イモムシ」ですが、この単語、直感でかまいません。良いイメージがするでしょうか・・・?あまりしませんよね。
この下線部の直訳は「本物のイモムシの(入った)缶」というもので、つまり、イモムシ=問題という風に受け取れます。
ここまできたら、あとは選択肢から”問題がある”という意味のものを選べばいい、という流れに乗っていきます。
少し難しいように見えますが、単語の意味だけとらわれず、その単語の印象などから読み取っていくことも大事です。
決して無理な意訳ではないので、落ち着いて考えていきましょう。
”B”問題の攻略法
B問題では、冒頭でこのパッセージの主題を日本語で説明してくれます。
そして、本文を見ていくと最初の部分に、司会進行役の人が英語でもう一度主題について説明します。
ということは、この司会のセリフは読まなくていい、ということになります。
このように、何を読み何を読まなくていいのか、しっかり把握したうえで本文にいきましょう。
また、問題を解くときは必ず問題文と選択肢から読むこと。
いきなり本文を読むのはやめた方がいいと思います。
では、具体的な例を挙げて解説していきましょう!
先ほどと同じ、21年度のセンター試験の問題です。要約する文の部分だけ抜粋しています。
B 次の英文は、アメリカの高校の授業で友人関係について話し合われた議論の一部である。
Jordan:I think it's important to have a friend you can count on when you're in trouble.
We all have some tough times,and we need someone to talk to at such times.
No matter how many friends you have, your problems can't be solved unless you have someone you can trust.
Having many friends doesn't always mean that their advice will help you solve your problems.
Here at school , I have just two good friends, but I know I can rely on them for anything I need.
They both help me a lot in my daily life.I think this is far better than having lots of friends.
Also,you can't maintain long-term relationships with many people.
The fewer friends youhave, the more time you can spend with each of them.
Just saying "Hi" to everybody doesn't give you a better quality of life.
一見長くて読むのが嫌になりますが、しっかり一文一文見ていけば単純な英文なので、比較的訳しやすいと思います。
また、この文章で読むべきものは最後の2文のみ(色を変えてあるところ)。
和訳していくと「あなたが持つ友達が少ないほど、お互いに割ける時間も増える」、「みんなに”こんにちは”というだけでは、質の良い人生は送れない」と言っています。
つまり、この人が言いたいことは”友達を多くつくるよりも、少ない親友を持った方がよい”ということです。
では、どうやってこの2文だけを読めばいい、と気づけるのか。
実は、省略してしまったのですが、選択肢がキーになってきます。
この問題の選択肢には、qualityという単語があり、これがキーワードとなっていました。
となれば、キーワードの文を探し当て、そのワードがある文とその前後の文章も読んでいけば、多くの場合は正解にたどり着きます。
もし、選択肢が確認したかったらぜひ過去問を見てみてください。
また、この問いの次は何が聞かれるか想像できるでしょうか。
先ほどの人の考えは”友達を多くつくるよりも、少ない親友を持った方がいい”でしたね。
このパッセージの設定は、高校生の議論です。議論するということは、逆の考えを持った人間がいないと成り立ちません。
つまり、次の人の考えは”少ない親友を持つよりも、多くの友達を持った方がよい”というものです。
そして、最後の人の考えはこの2人の折衷案、かもしれない・・・という”あたり”をつけておくことも大事な読解のやり方です。
ただ、文章を追っていくのではなく、どうしたら読む時間を短縮できるかも考えながら対策していきましょう!
どうでしたか?C問題の方は、別のページで紹介したいと思います。
この範囲では、必ず減点されないように気を付けてください。マークミスなどもないように、しっかりと見直しを!
では、受験まであと少し、一緒に頑張っていきましょう!
最後までご覧いただきありがとうございます。
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