センター理科頻出事項!!元素と単体
「温泉に行くと硫黄のにおいがする」という文章があります。
下線で引かれた「硫黄」は元素なのでしょうか、単体なのでしょうか?
大半の人が間違えてしまいます。
計算問題は練習しても、言葉の定義に関する問題はすぐに忘れてしまうので難しいですよね。
一方のイメージをはっきりさせる
高校段階では言葉の正しい定義よりも、イメージが大切です。
加えて、2つの用語が出て来たときは、「あれ?どっちだったっけ?」と混乱してしまうので、
とりあえず、一方の用語のみをきちんと覚えさせます。
元素と単体
「温泉に行くと硫黄のにおいがする」
この場合の硫黄は元素なのでしょうか、単体なのでしょうか。
元素:原子の種類
単体:一種類の元素だけでできた塊
この場合、抑えるべきは「単体」の方のイメージです。
問題文を「この場合の硫黄は単体ですか?」と読み替えて、
温泉における「硫黄」が「S」のみで構成されているかを判断します。
硫黄の単体(S)は無臭なので、温泉街などで発生する腐った卵のにおいはH2S(硫化水素)によるものです。
Sだけで構成されているわけではありません。
よって、この場合の「硫黄」は元素を指します。
金メダルは単体?
次のような例も生徒の印象に残ると思います。
「金メダル」は単体ですか?
金メダルは銅を金でメッキしたものなので、Auのみで構成されてはいません。
この場合も元素になります。
金メダルが純金(Auの単体)だったら高価すぎて、オリンピックも滅多に開催できません。
日常で使う原子の名前はほとんどが元素の意味で使われています。
「温泉の硫黄」「金メダル」「歯に塗るフッ素」など身近な事例を挙げることで、
普段自分たちが使っている物質の構成に興味を持たせることができます。
原子と元素
単体の例も挙げておきます。
「ヘリウムは常温で気体である」
「硫化水素と二酸化硫黄が反応して硫黄が析出した」
ちなみに、原子と元素の違いは、学校のクラスをイメージしてもらえばいいと思います。
元素はA組、B組などクラスの名称で、原子はそれぞれのクラスに属する生徒です。
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