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古文を教える塾講師必見!4段階古文ノート活用法!

高校生

2021/12/17

最小限の時間で最大限の効果を

英語、国語、数学など主要教科に加えて国公立大を志望する生徒にとって1つ1つの科目と向き合って、勉強していくのはとても時間がかかるもの。

できる限り各教科にあてる時間を短く、効率的に力を身につけていくことは受験の結果を左右する大きな要因の1つですよね。

今回の記事では、高校古文において、どうやったら時間を最小限におさえ、力を最大限に伸ばせるか、に焦点を当てたノート活用術を紹介したいと思います。

私自身、高校時代古文はもともと苦手科目だったのですが、この方法を初めてから自分のどこが苦手で、それを克服するために何をすればよいか具体的な勉強指針を立てることができました。

具体的な方法は後述しますが、生徒の力を効率よく伸ばすためには、質の高い授業をすることに加えて授業で学んだことなどをいかに復習しやすくするかという事が重要になってきます。

日本史などの科目で成績の高い生徒に共通して見受けられる、因果関係、時代の流れなどの板書をきれいにノートにまとめていることもこうしたことが関わってきています。

ノートは手段であって目的ではありませんが、1つの事例として参考にしてみてください。

古文を攻略するための4段階ノート

これは私が勝手につけた名前ですが、もしかしたら多くの生徒さんも初習の時に経験しているノート活用術かもしれません。どのようなものなのか、まずは実際に私が使っていたものを写真でご紹介します。

古文ノート

 

この4つの段落が何を意味しているか、ここから詳細を説明しますね。

①本文

一番上の段に書くのは本文です。これは実は色々意見が分かれる部分です。意見が分かれるのは本文を手書きにする必要があるかどうかというものです。

指導していた経験からいえば、私は実際に本文を手書きするべきだと思います。というのもこの方法で成績が伸びた生徒はほぼ100%と言ってもよいほど、手書きをしていたからです。

慣れてくるとコピーで時間短縮をしてもよいかもしれませんが、慣れないうちは自分の手で書いて古文独特のリズムに慣れていくようにさせましょう。

本文を書き終えたらまずは品詞分解を行います。助動詞のみならず、係り結びやあいまいな助詞などもチェックしておけるといいですね。

そして、分からない単語は印をつけておくなどしておけば、後で紹介する2段目のスペースを利用して、単語リストを作成できるので一石二鳥です。

②単語

 次に2段落目です。①でも少し触れたのですが、ここには分からない単語だけでなく、いくつも意味のある重要単語などを書いていきましょう。

私が受験生だったころは、古文単語の参考書よりも本文の中でどう使われていたか、そして先生がどう説明していたかなどをメモした2段落目の単語リストによる単語習得量が最も多かったです。

ここで書いた単語を復讐で電車の中でパラパラ見ておくだけでも全く語彙量が変わってきます。こうしたこともふまえてこのノート術を利用するよう促してみてはいかがでしょうか。

③本文訳

3段落目です。ここでは予習の段階で本文訳を書いてくるよう指導しましょう。①、②の品詞分解、古文単語を調べたものがしっかり力となっているか試せます。

予習の段階でやってみるとわかるのですが、品詞分解、単語をしっかり調べておいても正確に現代語訳していくことは意外と難しいものです。

生徒だったらどのような状態になるかを想定して、画像はあえて私が受験生だった頃のものを使いました。この時すでにセンター模試レベルだと毎回50点満点の内8割以上は取れるようになっていましたが、それでも正確な現代語訳はまだまだであることが読み取れると思います。

塾で生徒に指導する際は、特に古文にまだあまり慣れていない高1、2生などにはこうした練習を行わせ何度も何度も復習して古文に慣れ親しんでいけるよう復習しやすいノートを作っていけるように指導することが重要なのです。

④板書

最後に4段落目を紹介します。ここは板書の欄です。古文読解を授業すると、必ずおさえておきたい重要な文法や語彙、古典常識のが大抵どの古文にも1つか2つはあります。

それを板書した際に生徒たちが書いておけるようにするスペースです。「スペースが足りなくなってしまうのではないか?」という不安もありますが、大体1コマ50分で説明し切るためにはむしろこのくらいの板書量にしないと時間内に授業が終わりません。説明すべきところとそうでない要点を見極めて説明をするようにしましょう。

4段階ノートを活用するメリット

ここまで、4段階ノートの紹介と具体的な利用法を説明してきました。次に、このノートを利用することによってどのようなメリットがあるのかを述べていきたいと思います。

古文を学習する生徒にとってより効率的な力の伸ばし方ができると述べてきたのですが、このノートを使う事によるメリットは実は講師側にとって以下のような2点があげられます。

①授業計画の見通しが立ちやすい

授業をしていると1コマの授業を予定通り進めていくことの難しさによく直面します。生徒にとってより魅力的な授業となるよう準備を進めていく中で生徒と同じやり方で講師も予習をすることで授業の中のどの場面で度の話をするかやどう説明すればよいか考えながらやるので授業で教えたい内容を教え忘れたりすることを防ぐことができます。

ちなみに板書をする際は、黒板を4つにわけて全部書く必要は無いですよ。書くとしたら2段落目の単語と4段落目の板書、係り結びのところなどで本文を少し抜き出して説明するくらいで十分です。

品詞分解などは本文を読んでる時に”ここの「ら」は「可能」の「未然形」だよ”と口頭で言うくらいで良いと思います。生徒たちは必死になって自分の品詞分解があっているか確認し、間違っていたら赤を入れていきます。もし、聞き落としたりしたり、ついてこれていない生徒がいたら授業の後にケアをしてあげましょう。

話がそれてきましたが、以上が授業計画の見通しについてです。

②生徒の指導がしやすい

このノートを活用していて最も役に立ったなと思うことなのですが、このノートの最大の武器はずばり  「指導している生徒がどこまで分かっていてどこまで分かっていないかが一目瞭然になること」です。

これは古文に限らないことかもしれませんが、塾講師が常に向き合わなければならないことの1つに「生徒の状況をどれだけ理解できるか」があります。これは口で言うほど簡単ではなく、場合によっては数ヶ月に1度しかない模試の成績を見るまで把握できないこともあります。

塾に通わせている親御さんも「ちゃんと自分の子供の状況にあった指導をしてくれているか」は常に気になるところです。

古文の4段階ノートは、生徒が受けるテストの4択問題などでたまたま当たっただけではわからないような”本当に古文本文の内容を理解しているか”が文法・単語・本文訳のすべての観点から確認することができます。

古文にももちろん品詞を利用した解法はありますが、何よりもまず本文の趣旨がどのようなものであるかを読み取れない限りセンター試験においても各大学試験においても高得点はまず望めません。

そうした意味で、この4段階ノートは古文をどの程度生徒が理解しているか把握するための最高のツールなのです。

まとめ

今回の記事では、生徒が効率的かつ最大限に成績を伸ばしていけるような復習をするための手段として4段階ノートの重要性を説明してきました。

このノートを活用する事の意義を最後にまとめたいと思います。

・生徒が勉強する際に、品詞分解・単語・全文訳と古文で鍛えなければならない要素を毎回全て練習することができる。                                           

・講師にとっても授業計画をたてる際に見通しが立てやすい                     

・生徒がどこでつまずいているのかノートからわかる

以上の3点です。授業計画の見通しや生徒の現状把握に良かったら利用してみてください。ここまで長文ご精読ありがとうございました。

 

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