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丸わかり高校物理!!ばね問題(基礎問題編)

高校生

2021/12/17

丸わかり高校物理!!ばね問題

  1. フックの法則
  2. 注意すること
  3. 弾性エネルギー
  4. 力学的エネルギー保存の法則
  5. フックの法則の確認問題
  6. 間違えやすい基礎問題

1.フックの法則

ばねの伸び縮みの長さをx [m]、弾性力の大きさをF [N]とすると、
F=kx
kは、ばね定数と呼ばれる比例定数

ばね問題を初めて見た人は「kって何!?」と難しく感じてしまいがちですが、
kは、ばねの特徴(伸び易さ、伸びにくさ)を示す量です。

kが小さい→伸び易いばね
kが大きい→伸びにくいばね

kは、ばねの長さや素材によって変化します。
問題によって、ばね定数kが与えられている場合、kを求める場合など様々です。

ちなみに、ばね定数の"k"はドイツ語の"Konstant"(英語では constant)の頭文字で、”定数”という意味です。

2.注意すること

・x=自然長からの伸び[m]
F=kxのxには自然長からの伸びを代入します。”ばねの伸び”と”ばねの長さ”は違います。
ばねの長さ=自然長+ばねの伸び

・F=ばねにかかる力[N]
複数のばねが存在する場合、一本一本のばねにかかる力を求めましょう。断りが無い限り、ばねが異なるとばね定数も異なります。

3.弾性エネルギー

ばね定数k(N/m) のばねにF=kx (N) の力を加え、x (m) 伸ばすときの弾性エネルギーEは、

弾性エネルギーは弾性力による位置エネルギーとも呼ばれます。
横軸をx、縦軸をFとしたグラフを書いてみましょう。

弾性エネルギーは、以下の図の青色の部分の面積になります。

 

次に、力学的エネルギー保存の法則を復習してみましょう。

4.力学的エネルギー保存の法則

保存力のみがはたらく場合
力学的エネルギーE=運動エネルギーK+位置エネルギーU=一定

高校物理で出てくる位置エネルギーのほとんどは、

以上の2種類なので、

位置エネルギー=重力による位置エネルギー+弾性力に位置エネルギー

と覚えておきましょう!!

5.フックの法則の確認問題

(1)ばねにかかる力
(2)ばねの伸び

(1)(2)ともにk,m,gを用いてあらわしなさい

解説
(1)おもりにかかる力は、重力(鉛直下向き)と弾性力(鉛直上向き)。この2つの力がつりあうので、ばねにかかる力はmg

(2)フックの法則よりF=kxなので、F=mgより、x=mg/k

6.間違え易い基礎問題

 

ばね1とばね2の伸びはそれぞれいくらになりますか?

ただし、重力加速度をg、ばね1とばね2のばね定数はともにkとします。

解説

ポイントは、ばねが静止しているという状態です。

ばねについて運動方程式を立てるイメージを持つと分かり易いでしょう。

ばねが静止している時、ばねの加速度は常に0です。

静止している=力がつりあっている(反対向きに同じ大きさの力が働いている)

つまり、ばね1とばね2は見た目は違いますが、ばねの力学的な状態は同じになります。

よって、ばねの伸びは共に、mg/kになります

 

 

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