丸わかり高校物理!!ばね問題
- フックの法則
- 注意すること
- 弾性エネルギー
- 力学的エネルギー保存の法則
- フックの法則の確認問題
- 間違えやすい基礎問題
1.フックの法則
ばねの伸び縮みの長さをx [m]、弾性力の大きさをF [N]とすると、
F=kx
kは、ばね定数と呼ばれる比例定数
ばね問題を初めて見た人は「kって何!?」と難しく感じてしまいがちですが、
kは、ばねの特徴(伸び易さ、伸びにくさ)を示す量です。
kが小さい→伸び易いばね
kが大きい→伸びにくいばね
kは、ばねの長さや素材によって変化します。
問題によって、ばね定数kが与えられている場合、kを求める場合など様々です。
ちなみに、ばね定数の"k"はドイツ語の"Konstant"(英語では constant)の頭文字で、”定数”という意味です。
2.注意すること
・x=自然長からの伸び[m]
F=kxのxには自然長からの伸びを代入します。”ばねの伸び”と”ばねの長さ”は違います。
ばねの長さ=自然長+ばねの伸び
・F=ばねにかかる力[N]
複数のばねが存在する場合、一本一本のばねにかかる力を求めましょう。断りが無い限り、ばねが異なるとばね定数も異なります。
3.弾性エネルギー
ばね定数k(N/m) のばねにF=kx (N) の力を加え、x (m) 伸ばすときの弾性エネルギーEは、
弾性エネルギーは弾性力による位置エネルギーとも呼ばれます。
横軸をx、縦軸をFとしたグラフを書いてみましょう。
弾性エネルギーは、以下の図の青色の部分の面積になります。
次に、力学的エネルギー保存の法則を復習してみましょう。
4.力学的エネルギー保存の法則
保存力のみがはたらく場合
力学的エネルギーE=運動エネルギーK+位置エネルギーU=一定
高校物理で出てくる位置エネルギーのほとんどは、
以上の2種類なので、
位置エネルギー=重力による位置エネルギー+弾性力に位置エネルギー
と覚えておきましょう!!
5.フックの法則の確認問題
(1)ばねにかかる力
(2)ばねの伸び
(1)(2)ともにk,m,gを用いてあらわしなさい
解説
(1)おもりにかかる力は、重力(鉛直下向き)と弾性力(鉛直上向き)。この2つの力がつりあうので、ばねにかかる力はmg
(2)フックの法則よりF=kxなので、F=mgより、x=mg/k
6.間違え易い基礎問題
ばね1とばね2の伸びはそれぞれいくらになりますか?
ただし、重力加速度をg、ばね1とばね2のばね定数はともにkとします。
解説
ポイントは、ばねが静止しているという状態です。
ばねについて運動方程式を立てるイメージを持つと分かり易いでしょう。
ばねが静止している時、ばねの加速度は常に0です。
静止している=力がつりあっている(反対向きに同じ大きさの力が働いている)
つまり、ばね1とばね2は見た目は違いますが、ばねの力学的な状態は同じになります。
よって、ばねの伸びは共に、mg/kになります
ばね問題理解できましたか?
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