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【地歴科講師必見】単語とながれで日本史を極める!

高校生

2021/12/17

単語とながれ

講師の皆様こんにちは。最近風邪が流行っているのでマスクの着用を心がけ、手洗いうがいも欠かさず行なって下さい。今回は日本史の勉強方法について紹介させていただきます。日本史ではいろいろな問題の出題形式があります。写真を見て答える問題、記述問題、資料問題、などなどです。今回は特別何に要点を絞ってというわけではなく比較的これらすべての問題に対応できるような勉強方法をご紹介します。

生徒がよくやる失敗例

まず、よく生徒が犯してしまいがちなミスから話を進めていきます。一番失敗例として多いのは一問一答形式の問題集でひたすら単語の暗記をする勉強法です。これが、一番時間を使って勉強しているのに今一つ力がつかない代表的な例です。一問一答形式の問題集をやることが悪いということではありません。やりようによってはとても効果的なものになります。それは後で説明します。ただ、これだけに依存してしまうのはとても危険だということです。このての問題集を繰り返し書いて覚えれば、人名、年号、また、それらの単語の漢字などを正確に覚えることができますが、それによって、日本史を完璧に覚えたと勘違いしてしまっては、成績は決して上がらないのです。そのわけは、その通りに実際には問題が出ないからです。日本史の模試や一般受験の過去問をよく見ていると、逆に一問一答形式の問題はめったにありません。よくあるのは正誤問題や、時代の並び替え問題がよく見られます。なので起きた事物の流れを理解することはとても重要であり、それを理解していないと単語を覚えても意味がありません。単語を覚えることは日本史などの暗記教科では最優先のことであるととらわれがちですがそうではありません。覚えるのはいいことですが、ただ覚えるだけでは日本史はだめなのです。何々したのは何天皇であるということを知っていても、その天皇はいつの時代の人物であるのかを知らないことが非常に多いです。なので、常に時代の流れを意識しなくてはならないのです。そうでないと並び替えの問題には当然答えられません。

また、〇×問題では覚えていることが書かれていても、他の箇所にもたくさん落とし穴があるので答えられません。日本史は一つの単語において、たくさん覚えなければならないのです。なので一つの問題に対して一つ答えるような勉強では不十分なのです。ではどのように日本史を勉強していくのがベストなのか。それを紹介していきます。

セルフレクチャー

自分に問い、自分で答える

私が最もお勧めする日本史の勉強方法はセルフレクチャーです。簡単に言うと、自分に問いかけるのです。よく時代の流れを把握するために自分で年表を作る勉強方法を聞きますが、それもセルフレクチャーの一つだと思います。

日本史とは日本の今までの時のながれです。なので、途絶えることは無く、その時の流れはとても筋が通ったものなのです。例えば、このような政策をとったが失敗した、だから、次はその失敗を生かしたよりよい政策をだれだれが作った、勢力争いでこの人が殺された、だからこの人の息子が後を継ぎ、政権を掌握したなどです。歴史にはつまり、だから、何でなどの接続詞、問いかけがとても重要なのです。何より歴史と言うものは接続詞でつながっていますからね。単語を一つ一つ覚えるのではなく、単語をこのような接続詞でつなぎながら覚えていく。このようにすると、単語と同時に時の流れも理解でき、効率よく日本史を習得できるのです。

ひとつの単語に複数の知識

歴史上の人物はたいてい多くのことを成し遂げています。だから歴史に名を刻んだのです。たいてい一つ偉大なことを成し遂げると教科書に載りますが、そのような人物は必ず、他にも功績を残しています。ただ一つ特別でかい成功を成し遂げたため、他の功績が小さく扱われているのです。ここで言いたいのは特別でかいことを成し遂げている人物にこそ注意を払って覚えることが大切だということです。

例を出すと、徳川家康。天下統一をし、江戸幕府を築いた最初の征夷大将軍ですね。この印象が強すぎて意外と細かいことが出てきたとき生徒は答えられないことが多いです。日光東照宮などの寺とも関係がありますし、政権の握り方も大御所と呼ばれるもので少し特殊なものでした。こういうものが注意すべきものだということです。また、先程の一文(天下統一をし、江戸幕府を築いた最初の征夷大将軍)もこれで終わりではなく、どのように天下統一したのか、平安時代に征夷大将軍が出てきたが、あれとはどう違うのかなど、自分が覚えたことにすぐに疑問を持ち、またそれを理解する癖をつけさせましょう。そうした癖がつけば歴史を勉強しているうえで生じやすい見落としがなくなります。

 

一問一答の解き方

先程、失敗例として挙げた一問一答で単語を暗記していく勉強方法。これもやりようによっては流れを理解しながら単語が覚えられる効果的な勉強方法に変えることが可能になります。一問一答を解くときも、常に時代の流れを意識することです。では流れを意識した一問一答の勉強法を紹介します。

まず一回目は、答えを紙に書いてみて、漢字も正しいかどうかチェックします。ですが、その時すでに暗記している用語には小さく○を付けるようにしてください。二回目の時、一回○がついているものに関しては、すぐに答えが思いつくようであれば、紙に書かず、二回目の○をつけてOKです。なるべく時間をかけずにパッパッと進めていき、何度も反復してやるようにします。各問題に○が三回つくまで、何度も反復練習してください。

ここでのポイントはちょっとぐらい記憶があやしくても、気にせずどんどん先に進めていくことです。一回目から完璧に覚えようとすると、いつまでたっても先に進みません。何より流れがつかめません。どうしても覚えられない箇所があるときは、そこで進めるスピードを下げ、止まって覚えるのではなく、復習の回数を増やし覚えることです。生徒は重要な部分、または複雑な部分は早い段階で覚えてしまおうとしますがそこをやっと覚えても、その事物の時代背景<どうしてそんなことになったのか、その後に何が起こったのかなど>がわからなくなってしまいます。一回も止まらずに問題を解き進めていく、これには我慢が必要です。難しい漢字が出てきてもそこで何回も書いて覚えようとしたり、年号を何回も言って覚えたり、これらは我慢です。その時に覚えるではなく、いずれ覚える、そのような感覚を生徒にしみこませてください。日本史において、単語の暗記をする際は、絶対に一回止まって覚えない!!流れの中で単語は覚えていくことを生徒に徹底させてください。

味付け勉強法

日本史の入試問題はよく、教科書から出ることが多いということを聞きます。ほとんどの生徒の教科書の使い方は教科書に書かれた文章や重要語句をとらえ、きちんと暗記する、というようなものだと思います。ここで危険なのは教科書をすべて把握しようとすることです。それは無謀だということを講師の方は早い段階で教えてあげましょう。そんなことはできるはずがないのです。現役生は特にです。ですが教科書を覚えることは必ず必要なことです。なので少し視点を変え、教科書の勉強に取り組んでみましょう。

まずは私が最も教科書の中で生徒に注目してもらいたいものは太字で書かれた語句などではなく、各ページ内で一番インパクトが強いものです。例えば、各ページに記載されている写真、風刺画、または家系図などです。これをまず最初のページから丁寧に頭の中で保存していきます。そうすることで高い参考書や塾の複雑化したプリントなどを記憶せずとも、おおよその時代系列が頭に滑り込んできます。

そして、それから重要語句<教科書でいう太字>や、政策の理由、各時代の特徴などと言った具体的な物を後から盛り付けていくのです。これもまた回を重ねてやることが重要です。最初はしっくりこないかもしれませんが、回を重ねるごとに、絵や写真と時代背景といった二つの関係が強烈な印象を持ち合わせていき、脳に定着するのです。

試験で重要なのは頭におけるアウトプットの作業で、如何にすばやく、そして正確に引き出せるかどうかです。時代を問われた場合、政策の理由を問われた場合、どんな時も頭から引き出すときは、あの単語だよなではなく、うっすらと教科書に載っていた絵や写真から思い出してみることです。すると五択や六択という数多く見える選択肢も危なげなく消去でき、点数を取ることが出来るのです。

まとめ

ぜひ、これらの勉強法を生徒に勧めてみてください。ですが強制はいけません。

日本史のような暗記教科は自分に合った自己流のやり方が一番いいのです。自分のやり方では偏差値が全然伸びない、どうすればいいのかと迷っている生徒がいたら、この方法を教えてあげてください。日本史の成績が上がるかどうかは勉強の仕方で決まります。この勉強法を一人でも多くの講師、生徒に役立てていただければと思い、この記事を書かせていただきました。

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