英語には多くの類義語があります。例えば「見る」と同じように訳されるような単語にも"see"とか"watch”という単語が存在したり日本人にはわかりづらいものがあります。しかし、こうした単語を上手に使えるかどうかは英作文において採点官の心象にも関わってきます。今回はそんな類義語の区別に関して一つ紹介したいと思います。
まず"baggage"という単語は旅行かばんだけでなく、箱でもなんでも中身のある旅行用手荷物がすべて含まれます。例文としてはホテルなどで
Shall I take your baggage?(荷物をお持ちしましょう)となります。
一般的には"baggage"というのはアメリカ英語です。しかし後述するような状況では"luggage”という単語も使用されるようです。そこで"luggage"の説明に移ります。"luggage"という単語は基本的に「旅行かばん」という意味で一般には「スーツケース」がイメージされます。"baggage"とは違って中身がなくても大丈夫です!例文としてはお店で、I need some new luggage for my trip.(旅行用に新しい旅行かばんがいる)となります。
この場合、店の商品なので基本的には中身が入っているということはありません。よってこの場合"baggage"という単語は使えないということになります。先ほど"baggage"という単語はアメリカ英語だと書きましたが、アメリカでも中身がない旅行用の鞄を指す場合は"luggage"という単語が用いられます。また、"luggage"という単語が中身の無いものにしか使われないわけではないということは注意が必要です。例えば
I'd like to leave my luggage.(私は自分の荷物を預けたい)
という例文にも使われます。よって"luggage"と"baggage"が完全に違う範囲の事実を指し示しているというわけではありません。
ここまでを振り返ってみると厳密に"baggage"と"luggage"が区別されているわけではないことが分かります。ただ"luggage"のほうが指し示す範囲が広いので英作文などで使用する場合にはこちらを使うほうが安全といえるかもしれませんね。