高校数学の中でも(特に文系の方は)
最後に近い段階で学ぶベクトルの範囲。
今回は特にベクトルの内積について
その公式と意味を解説します。
よくベクトルの内積の公式は
a→・b→=|a→| |b→|cosθ
という形で紹介されると思いますが、
生徒さんに質問された時、
この公式が表す数字の意味を
きちんと説明できるでしょうか?
今回はその点も説明していこうと思います。
ベクトル内積の公式と意味
まずベクトルの内積公式は
どんな式だったかを振り返ってみましょう。
ベクトルの内積公式は
a→・b→=|a→| |b→|cosθでしたね。
例えば下の図1を見てみましょう。
この時a→とb→の内積は公式を当てはめて、
3・4・cos60°= 6
という形になります。
しかし、一体この「6」という数字が
何を意味しているのか
イメージできない生徒さんは
一定数いるのではないかと思います。
次の箇所では内積の公式から導いた数字が
何を意味するかを説明します。
ベクトル内積の数字の意味
それではベクトルの内積の公式から
導き出される数字の意味について触れていきましょう。
一概に直感的な意味を説明する言葉が
あるわけではありませんが、
「b→が,a→の方向に,a→の力で行った仕事の量」
と言っておきます。
具体例でイメージしたほうがいいと思うので図2を見てください。
ちなみにこの図2は立体的な図ではなく、
上から俯瞰した図という点について注意してください。
a→は実際に吹いている風です。
この場合風が風速3mでa→の方向に吹いています。
そしてb→は風速1mに対して気球が何m進むか
ということを意味していると考えてください。
ですのでこの場合、風速が1mに対して
4m気球が進むと考えてください。
|a→|cos60°の部分は
a→の中のb→成分を取り出しています。
この状況ではa→の方向への風速3mの風は
b→方向には風速1.5m分の影響を及ぼしていることが分かります。
内積の公式では|b→|をさらにかけるので
最後に求まる内積の数字は
「a→方向に風速3mの風が吹いたとき、気球はb→方向に何m進むか」
ということになります。
赤い線で書いた6mの部分ですね!
いかがでしたか?
今回はベクトルの内積公式の意味について説明してきました。
少しでも生徒さんの内積に対するイメージを
深めることができれば嬉しいです!
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