時制の一致について
基本的な節の用語
まずは節について簡単に説明しておきます。
節:2つ以上の語のまとまりが1つの品詞と同じ働きをし、中に「主語+述語動詞」があるもの
例えば
I spoke to a boy who was taking a walk. (私は散歩している男の子に話しかけた。)
の場合、関係代名詞のwhoが主語、was takingが述語動詞で「主語+述語動詞」があるので、黄色の部分は「節」となります。この「節」はさらに ①等位節 ②従属節 ③主節 に分かれます。
- 等位節……等位接続詞(and,but,or,for,so,nor)で結ばれたそれぞれの節
- 従属節……従属接続詞(when,before,ifなど)や関係詞で導かれる節
- 主節……文の中の、従属節以外の部分
上の英文のwho以降を従属節、それ以外の部分は主節となります。
時制の一致とは?
時制の一致:従属節の動詞の時制が主節の動詞の時制の関係で決まること。
それでは基本の3パターンを確認していきます。
①同じ時点のこと
I think that Jane is tired. (ジェーンは疲れていると思う。)
I thought that Jane was tired. (ジェーンは疲れていると思った。)
最初の例文では「疲れている」と「思う」の両方が現在のことなので、動詞の形は現在形です。次の例文では、「疲れている」と「思った」は日本語の表現では現在と過去ですが、ともに過去の同じ時点のことです。そのため、英語の時制の一致に従って、どちらの動詞も過去形です。
②過去のこと
I know that they got married. (彼らが結婚したことを私は知っている)
I knew that they had got married.(彼らが結婚したことを私は知っていた。)
最初の例文では「結婚した」と「知っている」は同時点のことではないので、それぞれ動詞の形は現在形と過去形になっています。次の例文では過去に視点を置き、「知っていた」となっているが、それよりさらに過去に「結婚した」となっています。従って、それぞれ動詞の形は過去形と過去完了形になっています。
③未来のこと
I think that he will be late. (私は彼が遅れるだろうと思う)
I thought that he would be late. (私は彼が遅れるだろうと思った)
最初の例文では「遅れるだろう」と「思う」は同時点のことではないので、それぞれ動詞の形は未来形と現在形になっています。次の例文では過去に視点を置き、「遅れるだろう」というのは「思った」という過去の視点から見た未来のことです(これを過去未来といいます)。したがって、ここではwillの過去形wouldが使われます。wouldの用法はいろいろありますが、今回の場合は特に意味を限定して整理すると
will : 今から見た未来 would : 過去から見た未来
となります。この他にもwouldには様々な用法があります。wouldに不安のある人は
「もう迷わない!wouldの用法6選まとめ!」http://www.juku.st/info/entry/100
も確認しておきましょう。