定期テストの長所
講師の皆様、こんにちは。今回は定期テストで結果を出すために必要なことを紹介していこうと思います。定期テストは中学、高校どちらでも生徒にとってとても重要なものです。定期テストの成績は内申点に反映され、定期テストの結果次第で推薦で志望校に行けるかどうかが決まります。一般入試で受験する生徒も、定期テストでいい点を取れれば、自信がつき、受験勉強もはかどると思います。定期テストは他のテストと一味違うものです。それはもちろんいい意味でです。他のテスト、模試、入試に比べ点を取りやすいテストです。ではその一味違う部分と、いったい何をどうすれば結果を出せるのかを具体的に紹介していきます。
問題の出題者がわかる
模試などの他のテストとは違い、定期テストは誰だも問題の出題者を知っています。それは各教科の先生です。そしてよく授業中にここはテストに出るよと言ってくれたりすることもあると思います。それを聞いているかいないかでとてもテストの点数が変わってきます。ここらへん出るよという先生、より具体的にこの問題を少し変えて出すよと言う先生、さまざまな先生がいます。私が最もここで言いたいことは、定期テストには先生一人ひとりの特色があるということです。
先生一人ひとりが作るテストにはそれぞれ特徴があります。教科書から出す先生、ワーク、ノートから出す先生。これらを見極めることが高得点につながる、そして無駄な勉強をしないで済む最善の道なのです。ここからは私の経験にもとづくものですが、もっとも出題されることが多いのは教科書からの問題です。学校の先生方はやることを決められています。何も先生方が好きな単元から生徒に教えているということでは決してないのです。この部分を勘違いしている生徒がたくさんいます。だから勉強するとき先生の書く板書、つまりノートを覚えればいいと思ってしまうのです。先生方が黒板に書くことは教科書を簡易化したものにすぎません。本当は教科書を開かせて、それにそって授業したいはずですが、それではわかりにくい部分があり授業が効果的に機能しなくなりますし、何よりとても退屈な授業になってしまい、生徒は誰も聞きません。板書は教科書のわかりにくい部分を分かりやすく書いているだけだということを生徒に意識づけてください。
ノートを覚えればいいと思っている生徒はたくさんいます。自習室をのぞくと、教科書を開いている生徒は少なく、ほとんどの生徒はノートを覚えようと努力しています。ノートを覚えることはとてもいいことですが、やはりそれだけだと高得点は取れません。教科書を読むことに抵抗を感じる生徒はたくさんいると思います。なので、宿題で教科書を読ませたり、終わったテストと教科書を対比させて、どれくらいの問題が教科書から出ているか、如何に定期テストにおいて教科書が重要な役割を担っているかを生徒に気づかせましょう。教科書から問題を出す先生がほとんどです。先生が独自で作ったプリントやノートもすべて教科書を簡易化したものにすぎません。これはどの教科にも言えることです。
テストの2週間前あたりになると定期テストの範囲表が配られると思います。そのとき、ほとんどの生徒が学校のワークの範囲の方に目がいくと思います。そこではなく、教科書の範囲を最優先に確認し、すぐにその場で一通り目を通すように指導してください。では、今回は中でも特に重要な英語の定期テストの勉強法を紹介します。
では、英語の具体的な勉強法を紹介していきます。
英語の具体的対策
ワークよりも教科書
英語はまず、今回のテストの文法の単元をおさえることです。そこがわかれば、より効率的な勉強ができます。教科書の端の部分に文法事項が載っていると思います。生徒は本文に気を取られがちなので教科書の隅々まで目を通すように指導してください。
それと、必ずやらなければならないことは教科書の範囲の本文の訳、また新出単語の意味、スペルをしっかり覚えることです。新出単語は意味だけではなくしっかり書けるようになっているか確認してください。これは定期テストだけではなく、英語学習において言えることです。単語と言うものは意味が分かっているだけでは十分ではありません。書けるようになってはじめて単語を覚えたといえるのです。もちろんその見極めは少なからず必要です。覚えなくていい単語も、もちろんあります。ですが、それは大学受験の時の話です。中学英語では単語の量はそれほど多くありません。なので、定期テストにしろ受験勉強の時にしろ、人名、地名以外は書けるようにさせましょう。またその新出単語を覚える際に誤った単語の暗記の仕方をしている生徒がたくさんいます。では少し例を挙げて説明します。
<悪い例>
make make make make make
study study study study study
hope hope hope hope hope
これらがよく生徒がやりがちな悪い単語の覚え方です。これだとhopeを五回書いている内に確実に最初に覚えたmakeを忘れてしまっています。ではどうすればいいのか。
<よい例>
make study hope
make study hope
make study hope
これが良い例です。単語は繰り返し書いて覚えろと講師の皆様はよく言われると思いますが、それを言われてやってしまうのが上記の悪い例の方です。良い例の方だと悪い方よりずっと早く、またしっかりと記憶に定着させることが出来ます。英単語が覚えられないという生徒にはぜひこの暗記法をやらせてください。
これで単語の方は大丈夫でしょうか。では文章問題の方に入っていきます。
文章問題では、たいてい教科書の文がそのままと、一問ほどオリジナルの文章題があることが多いと私はいままで見てきて思いました。そして最後のほうには新しく出てきた文法を用いての英作文がほとんどの学校で見られました。
なので出てくることがわかっている教科書の本文の方を確実におさえさせましょう。
まず、教科書の範囲の本文の訳をきちんと理解できているか確認してください。先生が読み上げた文を口頭ですぐに訳せるぐらいまでにさせてください。これは、二週間前程度から確認を始めてください。訳のみはきちんと早い段階でマスターさせることが重要です。そしてテスト一週間前になったら、一日一回の音読です。音読をする際は、いろいろなことを意識しながら読むように指導してください。たとえば、読むと同時に日本語訳を理解できているか、新しく出てきた単語はしっかり書くことができるのかなどです。音読は速読力を高めるだけではなく、自分が理解できていない部分を気づかせてくれます。なので、「自分ではわかっているつもりでも案外わかっていなくてテスト本番でパニックになってしまう」といった事態を避けることができます。
また、担任の先生は必ず新しく出てきた文法事項を使いこなせているかを確認する問題を出してきます。なので教科書の本文内の新しく出てきた文法を含む文には線を引かせ覚えさせましょう。文法を使いこなすコツは、例文を一つ覚えることです。そうすればどの問題が出てきても多少アレンジするだけで文章を作ることができます。では、いかにこのことが重要かを理解していただくために例を挙げます。
<例>受動態
<暗記文>This room is claned by them. この部屋は彼らによって掃除される。
<問題>これらの机は私たちによって使われた。 これを英文に訳しなさい。
<答え>These desks were used by us.
比較的複雑である受動態を例に出しました。受動態は特に注意が必要な文法であり、また一から文を作るのもむずかしいものです。よく生徒は受動態の英作文になると、byの後の人称代名詞がわからなくなったり主語がわからなくなったりと混乱することが多いです。しかし基盤になる一文を覚えておくと、ただそれに当てはめて問題文と照らし合わせるだけで英作文は簡単にできます。
例えばこの問題の文、覚えた例文と違い、主語が複数形になっているからbe動詞の部分はareだ。覚えた日本語訳と違って文の最後が「~た。」で終わっているからareではなく、wereだ。このように覚えた文に当てはめては問題と照らし合わせる。実に正確で効率的なやり方です。
日本語訳は二週間前、音読は一週間前、このようにすすめれば必ずいい点数に結びつくと思います。最初に日本語訳です。これは間違えないで下さい。意味の分からない英文を読んでもまるで意味がありません。この部分には注意を払って指導してください。
まとめ
いかがでしたか。定期テストこそ正しい勉強法で臨むテストなのです。特に英語の定期テストにはより力を入れて勉強しなければなりません。なぜならほかの教科と違い、一度出てきた単元は次の定期テストにも当たり前のように出てくるからです。なので英語は一度つまずくと厄介なのです。英語をしっかり勉強しているのにもかかわらず、点数がなかなか伸びないという生徒には、ぜひこの勉強法を勧めてみてください。定期テスト、なかでも英語は教科書が一番重要です。時間がなくて学校のワーク、教科書、どちらをやるべきか迷っている生徒がいたら必ず、教科書を優先させてください。